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Trademark Appeal Case

記述的部分と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2007−900446(T2007−900446/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5054211号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5054211号商標(以下「本件商標」という。)は、「ちょっとショット」の文字を標準文字で表してなり、平成18年8月31日に登録出願、第9類、第16類、第28類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同19年6月15日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由

1 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録商標は、以下の(1)ないし(5)のとおりである。

(1)登録第4101067号商標(以下「引用商標1」という。)は、「ショット」の片仮名文字を書してなり、平成7年12月27日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同10年1月9日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

(2)登録第1966638号商標(以下「引用商標2」という。)は、「SHOT」の欧文字と「ショット」の片仮名文字とを上下二段に書してなり、昭和60年2月12日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同62年7月23日に設定登録され、その後、指定商品の一部放棄により指定商品中「電線、ケーブル、電気材料」の一部抹消の登録が、同62年11月9日になされ、さらに、商標権の存続期間の更新登録が2回にわたりなされ、現に有効に存続しているものである。

(3)登録第2519087号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、昭和58年5月6日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成5年3月31日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらにその後、同16年6月9日に第6類、第7類、第8類、第9類、第11類、第12類、第15類、第16類、第17類、第19類、第20類、第21類、第26類及び第28類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録がなされているものである。

(4)登録第4770978号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり平成9年9月10日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同16年5月14日に設定登録されたものである。

(5)登録第4714536号商標(以下「引用商標5」という。)は、「ネットショット」の片仮名文字と「NetShot」の欧文字とを上下二段に書してなり、平成14年11月12日に登録出願、第38類、第40類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同15年10月3日に設定登録されたものである。

2 理由の要点

(1)商標法第4条第1項第11号について

ア 本件商標について

本件商標は、上記第1のとおり、前半部分の「ちょっと」と後半部分の「ショット」が異なる文字種で表わされており、前半部分と後半部分で視覚上分離して認識される構成となっているから、「ちょっと」と「ショット」の2語からなるものであると看者に自然に認識させるものである。したがって、本件商標は、外観構成上の一体性がなく、前半部分と後半部分で外観上分離して認識される場合が十分にあるものである。

そして、本件商標の前半部分の「ちょっと」は、物事の数量や程度がわずかであることを表わす日常語であり、取引裡において商品の数量が少ない場合や役務の程度ないし度合いが低い場合などに広く一般に用いられる副詞であるから(甲第7号証)、本件商標の指定商品及び指定役務との関連でも、商品及び役務一般の性状を表わす場合に普通に用いられる語である。したがって、本件商標中の「ちょっと」は、自他商品等識別機能がない、又は少なくとも極めて低い部分である。

これに対し、本件商標の後半部分の「ショット」は、「球を打つこと」、「バスケットボールで、シュートの別称」、「映画・テレビ撮影で、一つの場面を撮るひとつづきの操作」といった意味合いを有する英語の「SHOT」の片仮名文字による表音であり、「(船室内の)隔壁」といった意味合いを有するドイツ語の「SCHOTT」(甲第8号証)の片仮名文字による表音でもある。

このように、本件商標は、前半部分と後半部分で自他商品等識別機能の強弱に差があるため、本件商標に接した取引者又は需要者は、取引裡において後半部分の「ショット」により強く注目し、前半部分の「ちょっと」は後半部分の「ショット」を修飾する記述的なものと理解・認識すると考えられる。この点は、本件商標の「ちょっと」と「ショット」が異なる文字種で表わされ、構成上の一体性に欠けることとも相俟ってより強く肯定される。すなわち、本件商標の「ちょっと」は自他商品等識別機能を生じない部分であり、本件商標の要部は「ショット」である。

してみれば、本件商標からは、「ショット」の称呼、及び上述した「球を打つこと」や「(船室内の)隔壁」等の観念が生じる。

イ 引用商標1ないし引用商標5について

引用商標1ないし引用商標5の構成、態様は、上記第2、別掲(1)及び同(2)のとおりであって、それらの構成文字若しくは構成中の文字「ショット」、「SHOT」及び「SCHOTT」に相応して「ショット」の称呼、及び「球を打つこと」や「(船室内の)隔壁」等の観念が生じるものである。

ウ 本件商標と引用商標1ないし引用商標5について

本件商標と引用商標1ないし引用商標5とは、「ショット」の称呼と観念を同じくする類似の商標である。

エ 本件商標の指定商品及び指定役務と引用商標1ないし引用商標5の指定商品又は指定役務について

本件商標の指定商品及び指定役務と引用商標1ないし引用商標5の指定商品又は指定役務は、それぞれの商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務とするものである。

そして、本件商標の指定商品中の第9類中「加工ガラス(建築用のものを除く。),盗難警報器,発光式又は機械式の道路標識,理化学機械器具,写真機械器具用レンズ,その他の写真機械器具,映写機,映画用録音機械器具,その他の映画機械器具,双眼鏡,望遠鏡,金属顕微鏡,生物顕微鏡,その他の光学機械器具,測定機械器具,整流器,変圧器,その他の配電用又は制御用の機械器具,電池,光ファイバーケーブル,未記録の光ディスク,電子計算機用ディスプレイ,眼鏡」、及び指定役務中の第42類中「電気に関する試験又は研究,理化学機械器具の貸与」は、引用商標1ないし引用商標5に係る指定商品及び指定役務と同一又は類似のものである。

3 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、商標法第43条の3第2項の規定により取り消されるべきである。

第3 当審の判断

1 商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、上記第1のとおり「ちょっとショット」の文字を標準文字で表してなり、平仮名と片仮名の相違はあるとしても、同大、等間隔で外観上一体に表してなるばかりでなく、これより生ずると認められる「チョットショット」の称呼もわずか6音(促音を一音として)という短音からなり、一気一連に無理なく称呼し得るものであるから、かかる構成にあっては、たとえ「ちょっと」の文字が「物事の数量や程度がわずかであること」を表す語であり、また、「ショット」の文字が「球を打つこと」、「(船室内の)隔壁」等の意味を有するとしても、該構成文字全体に相応して、「チョットショット」のみの称呼を生ずる一体不可分の一種の造語を表したものと認識し把握されるとみるのが自然である。

他方、引用商標1ないし引用商標5は、上記第2、別掲(1)及び同(2)のとおりであるから、それらの構成文字若しくは構成中の文字「ショット」、「SHOT」及び「SCHOTT」に相応して「ショット」の称呼、及び「球を打つこと」の観念を生じ、「(船室内の)隔壁」の観念が生じる場合があるものである。

してみれば、本件商標から生ずる称呼と引用商標1ないし引用商標5から生ずる称呼とは、その音構成、構成音数において明らかな差異を有するものであるから、称呼上十分区別し得るものである。

また、両者は、外観においても明らかな差異があり、観念においては本件商標が造語である以上比較できないものである。

したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

2 したがって、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る第9類の指定商品中「加工ガラス(建築用のものを除く。),盗難警報器,発光式又は機械式の道路標識,理化学機械器具,写真機械器具用レンズ,その他の写真機械器具,映写機,映画用録音機械器具,その他の映画機械器具,双眼鏡,望遠鏡,金属顕微鏡,生物顕微鏡,その他の光学機械器具,測定機械器具,整流器,変圧器,その他の配電用又は制御用の機械器具,電池,光ファイバーケーブル,未記録の光ディスク,電子計算機用ディスプレイ,眼鏡」、及び第42類の指定役務中「電気に関する試験又は研究,理化学機械器具の貸与」について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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