1 本願商標
本願商標は、「multi」の欧文字及び「ProGreens」の欧文字とを二段に書してなり、第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成19年5月1日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品及び商品の区分について、同年12月17日付け手続補正書において、第29類「スピルリナ・クロレラ・花粉・緑茶・海草・種子類・ほうれん草・朝鮮人参・アルファルファ・小麦・大麦・オート麦を主成分とした粉末状の加工食品」に補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、本願の拒絶の理由に下記の登録商標を引用し、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当する旨認定、判断した。
(1)登録第4925351号商標は、「プログリーン」の片仮名を横書きしてなり、平成17年6月3日登録出願、第29類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同18年2月3日に設定登録されたものである。
(2)登録第4925352号商標は、「PROGREEN」の欧文字を横書きしてなり、平成17年6月3日登録出願、第29類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同18年2月3日に設定登録されたものである。
以下、これらを、まとめて「引用商標」という。
3 当審の判断
本願商標は、上記1のとおりの構成よりなるものであるところ、その構成文字は、同じ書体、同じ大きさで表されており、二段に表示されているものの、いずれか一方を強調するような構成態様ではなく、まとまりよく表されており、その全体をもって一体のものとして把握されるとみるのが自然である。
そうすると、本願商標は、これに接する需要者等が構成中「multi」の文字部分を商品の品質を表すものとして分離抽出し、「ProGreens」の文字部分のみをもって取引するというよりは、全体として特定の観念を生じない、不可分一体の造語よりなるものとして認識されるというのが相当である。
してみると、本願商標は、その構成文字全体に相応して「マルチプログリーンズ」の称呼のみを生ずるというべきである。
一方、引用商標は、前記2のとおりの構成よりなるものであるから、「プログリーン」の称呼が生ずること明らかである。
そこで、本願商標と引用商標から生じる称呼を比較すると、本願商標から生じる「マルチプログリーンズ」の称呼と引用商標から生じる「プログリーン」の称呼とは、その構成音数及び音構成が明らかに相違するものであるから、それぞれを一連に称呼しても互いに聞き誤るおそれはないものである。
そして、本願商標及び引用商標の構成は、上記したとおりであるから、両者は、外観において、十分に区別し得るものであり、また、上述のとおり本願商標からは特定の観念を生じないことより、観念において、両者は比較し得ないものである。
そうすると、本願商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点よりみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本願商標と引用商標との商品の類否について述べるまでもなく、両者は、前記認定のとおり商標において類似しないものであるから、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶した原査定は妥当でなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。