結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2006−26056(T2006−26056/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、「SABATINI WHITE」の欧文字を標準文字で表してなり、第25類「被服、ニット製被服」を指定商品として、平成17年11月29日に登録出願されたものである。
原査定において、以下の(1)及び(2)のとおり認定、判断し本願を拒絶したものである。
(1)本願商標は、アルゼンチン・ブエノスアイレス出身の元プロテニス選手「GABRIELA SABATINI」の著名な略称である「SABATINI」の文字を含むものであり、かつ、同人の承諾を得ているものとは認められない。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第8号に該当する。
(2)本願商標は、別掲1に示す構成よりなる登録第1560247号商標(以下「引用商標1」という。)及び別掲2に示す構成よりなる登録第5034348号商標(以下「引用商標2」という。)(以下、これらをまとめていう場合は「引用各商標」という。)と同一又は類似の商標であって、同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(1)商標法第4条第1項第8号について
本願商標は、前記1のとおり、「SABATINI WHITE」の欧文字を標準文字で表してなるものである。
ところで、商標法第4条第1項第8号は「他人の肖像又は他人の氏名若しくは名称若しくは著名な雅号、芸名若しくは筆名若しくはこれらの著名な略称を含む商標(その他人の承諾を得ているものを除く。)」とするものであって、この趣旨は、人格権を保護する点にあると解される。
そして、人の名称等の略称が、ここでいう「著名な略称」に該当するか否かを判断するについては、当該略称が、我が国において特定の限られた分野に属する取引者、需要者にとどまらず、その略称が、特定の者を表示するものとして、世間一般に広く知られていることが必要であるというべきものである。
そこで、本願商標についてみるに、構成中の「SABATINI」の文字が元プロテニス選手「GABRIELA SABATINI」の略称として需要者等に認識される場合があるとしても、その範囲は特定の限られた分野にすぎないとみるのが相当である。
また、当審において職権により調査するも、「SABATINI」の文字が、元プロテニス選手「GABRIELA SABATINI」の略称を表示するものとして世間一般に広く知られているとする事実を発見することもできなかった。
してみれば、本願商標の構成中の「SABATINI」の文字が、他人の著名な略称に当たるということはできないものである。
したがって、本願商標は、他人の名称の著名な略称を含む商標とはいうことはできず、商標法第4条第1項第8号に該当しないものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本願商標は、前記1のとおり、「SABATINI WHITE」の欧文字を標準文字で表してなるところ、構成各文字は、同じ書体、同じ大きさで外観上まとまりよく一体的に表されており、また、これにより生ずると認められる「サバティーニホワイト」の称呼も格別冗長というべきものではなく、よどみなく一連に称呼できるものである。
さらに、職権により調査すると、本願商標「SABATINI WHITE」は、請求人の取り扱う商品の出所標識として実際に使用されている事実が認められるものである。
そうとすると、本願商標は、構成文字全体をもって一体不可分の造語として認識し、把握されるとみるのが相当であり、殊更に、構成中の「SABATINI」の文字部分のみを取り出して、これをもって取引に資されるというべき特段の事情を見いだすことができない。
したがって、本願商標は、「SABATINI WHITE」の文字に相応した「サバティーニホワイト」の一連の称呼のみ生ずるものというのが相当である。
一方、引用商標1は、別掲1に示すとおり「SABBATINI」の欧文字とその下に前記文字より小さく「サバティニ」の片仮名文字を配してなるものであり、その構成文字より「サバティニ」の称呼を生ずるものである。
また、引用商標2は、別掲2に示すとおり薄い灰色の長方形図形内に筆記体風に書された「Sabatino」(「S」の文字は多少デザイン化されている。)の欧文字を配してなるものであり、その構成文字より「サバティーノ」の称呼を生ずるものである。
そこで、本願商標と引用各商標との類否について検討するに、本願商標と引用各商標は、それぞれの構成に照らし外観上判然と区別し得る差異を有し、また、本願商標より生ずる「サバティーニホワイト」の称呼と引用商標1より生ずる「サバティニ」の称呼及び引用商標2より生ずる「サバティーノ」の称呼とは、相違する各音の音質の差、音構成の差異等により明瞭に区別できるものであり、さらに、本願商標が特定の観念を生じない一種の造語というべきものであるから、観念上本願商標と引用各商標を比較することはできない。
そうとすると、本願商標と引用各商標とは外観、称呼、観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわざるを得ない。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しないものである。
(3)結び
以上よりすると、本願商標が商標法第4条第1項第8号及び同11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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