結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2007−300068(T2007−300068/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第1883876号商標(以下「本件商標」という。)は、「ドリアン」の片仮名文字を横書きしてなる構成よりなり、昭和58年10月26日に登録出願、第1類「 化学品、薬剤および医療補助品」を指定商品として、同61年8月28日に設定登録され、その後、商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
なお、本件審判の請求の登録は、平成19年2月9日にされたものである。
請求人は、「商標法第50条第1項の規定により、本件商標についての登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求める。」と申し立て、その理由を要旨次のとおり述べ、甲第1号証(商公昭60−36838 商標公報)及び甲第2号証(商標登録第1883876号商標登録原簿)を提出した。
本件商標の権利者である本件審判の被請求人は、少なくとも過去3年以内に日本国内において、本件商標をその指定商品のいずれについても使用していない。すなわち、本件商標を使用している事実がなんら認められない。しかも、本件商標については専用使用権又は通常使用権の設定登録もなされていない。したがって、本件商標は、商標法第50条の要件に該当するものであり、その登録の取消を免れないものである。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のとおり述べ、乙第1号証ないし乙第9号証を提出した。
2「炭酸水素ナトリウム」についての使用
被請求人は、炭酸水素ナトリウム「ドリアン」の販売を行っている。
炭酸水素ナトリウムは、「昭和34年法日本分類第1類 化学品」に含まれる商品であり、被請求人が、顧客からの注文に応じて、この炭酸水素ナトリウムをダンボール箱に入れ、そのダンボール箱の正面に商標「ドリアン」を付して顧客に納品している。
(1)乙第1号証
炭酸水素ナトリウム「ドリアン」を正面から撮影した写真である。
(2)乙第2号証
被請求人が株式会社工イワンに対して炭酸水素ナトリウム「ドリアン」を販売した事実を示す2006年7月20日付け売上伝票の写しである。
(3)乙第3号証は、被請求人が株式会社ヘルスライフホープに対して炭酸水素ナトリウム「ドリアン」を販売した事実を示す2006年11月14日付け売上伝票の写しである。
上記したように、被請求人は、本件審判請求前3年以内に、本件商標「ドリアン」を「昭和34年法日本分類第1類 化学品」に含まれる商品である炭酸水素ナトリウムに使用している。
3「医薬部外品」についての使用
被請求人は、医薬部外品「ドリアン パール」の製造販売を行っている。
この医薬部外品「ドリアン パール」は、精製白糖、コンスターチ、アラビアガム及びペパーミントを原料とするもので、口臭、気分不快、胸つかえ、暑気あたりを抑える効果がある商品であり、「昭和34年法日本分類第1類 薬剤」に含まれる商品である。被請求人は、この商品200粒を一つのプラスチックケースに収容し、そのプラスチックケースの正面に「ドリアン」の片仮名文字と、このドリアンの文字より小さい「パール」の片仮名文字とを2段に併記したラベルを貼り付けて販売している。
なお、前記ラベルの「ドリアン」の文字の右横には「登録商標」を表す「円の中にRの文字を書した記号」が記載されている。
(1)乙第4号証
商品「ドリアン パール」を斜め上方から撮影した写真である。
(2)乙第5号証
商品「ドリアン パール」を正面から撮影した写真である。
(3)乙第6号証
商品「ドリアン パール」を裏面から撮影した写真である。
(4)乙第7号証ないし乙第9号証
被請求人が株式会社ヘルスライフホープに対して商品「ドリアン パール」を販売した事実を示す2006年5月7日、同年10月12日及び2007年2月20日付け売上伝票の写しである。
上記したように、被請求人は、本件審判請求前3年以内に、本件商標「ドリアン」を「昭和34年法日本分類第1類 薬剤」に含まれる商品に使用している。
したがって、本件商標は、商標法第50条第1項に該当するものではない。
被請求人の提出に係る乙第1号証ないし同第3号証によると、「ドリアン 10kg (炭酸水素ナトリウム)」及び「原沢製薬工業株式会社」及び「東京都港区高輪3−19−17」の文字を表示した商品(乙第1号証)について、2006年7月20日及び同年11月14日付の取引書類(乙第2号証及び乙第3号証)の記載から、前記商品に表示された「原沢製薬工業株式会社」が販売したものと認め得るものである。
そして、前記商品に表示された「ドリアン」の文字は、本件商標と社会通念上同一と認められる構成からなるものである。
したがって、本件商標は、商標権者が「炭酸水素ナトリウム」について使用したものであり、上記「炭酸水素ナトリウム」は、本件商標の指定商品中「化学品」に含まれる商品であると認められる。
次に、乙第4号証ないし乙第9号についてみると、商品「ドリアン パール」のラベル(乙第4号証及び乙第5号証)において、黒枠で囲まれた白抜き文字により顕著に表された「ドリアン」の文字の右横には、「登録商標」を表すと請求人が主張する「円の中にRの文字を書した記号」が表示されている。また、該文字の下方に、前記「ドリアン」の文字に比して小さく「パール」の文字が表示されていることが認められる。
さらに、該ラベル(乙第6号証)には、「口臭、気分不快、胸つかえ、暑気あたり」と記載されて該商品の効能効果が表示され、かつ、「原沢製薬工業株式会社」及び「東京都港区高輪3丁目19番−17号」の記載がなされ、製造販売者の表示がされている。また、乙第7号証ないし乙第9号証は、該商品について、「原沢製薬工業株式会社」が販売したことを示す2006年5月17日、同年10月12日及び2007年2月20日付の取引書類と認められる。
ところで、ラベルに表示された「ドリアン」の文字及び「パール」の文字は、上記したとおりの構成よりなるところ、両文字は、その構成より常に一体不可分のものとして認識、把握されるとは認め難いものであり、当該「ドリアン」の文字部分について、それ自体、独立して自他商品の識別標識として認識、把握されるとみるのが相当である。
そうすると、当該商品に使用されている「ドリアン」の文字は、本件商標と社会通念上同一とみてさし支えない構成よりなるものであり、前記商品は、その効能効果の表示から、本件商標の指定商品中「薬剤」に含まれる商品として取引されていたものと判断せざるを得ない。
なお、請求人は、平成19年4月27日付の答弁に対し、何等弁駁するところがない。
してみれば、本件商標は、被請求人が提出した証拠を総合勘案すれば、商標権者により、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を、その指定商品に含まれる商品「化学品,薬剤」について使用していたものといわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により、これを取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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