Trademark Appeal Case
商標称呼・外観の比較判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900413(T2007−900413/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5050909号商標(以下「本件商標」という。)は、「リプラウ」及び「REPLAU」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成18年12月6日に登録出願され、第3類「せっけん類,化粧品,香料類,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、同19年6月1日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第2628459号商標(以下「引用商標」という。)は、「REPLAY」の文字を横書きしてなり、平成4年1月10日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として同6年2月28日に設定登録され、その後、同16年1月20日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同16年10月13日に指定商品を第3類「つけづめ,つけまつ毛」、第14類「身飾品(「カフスボタン」を除く。),カフスボタン,貴金属製のがま口及び財布,宝玉及びその模造品,貴金属製コンパクト」、第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ」及び第25類「ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」とする書換登録がされているものである。
3 登録異議申立ての理由の要点
(1)本件商標の英文字と引用商標の英文字とは外観上極めて紛らわしく、本件商標と引用商標とは外観上類似する商標であり、かつ、両商標の指定商品も同一又は類似のものであるから、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)申立人がジーンズ、シャツ等のカジュアルウェアを主とした被服を中心に、いわゆるファッション関連商品について使用する「REPLAY」の文字からなる商標(以下「使用商標」という。)は、申立人の商標として広く一般に知られており、また、本件商標の指定商品と使用商標に係る商品とは関連性の強い商品である。したがって、本件商標をその指定商品に使用するときは、商品の出所について誤認、混同を生ぜしめるおそれがあるから、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当する。
4 当審の判断
(1)本件商標の商標法第4条第1項第11号該当性について
本件商標は、前記1のとおりの「リプラウ」及び「REPLAU」の文字を上下二段に書した構成からなるところ、構成中の「リプラウ」及び「REPLAU」の文字はいずれも親しまれた既成の観念を有する成語ではないし、一般に欧文字と仮名文字を併記した構成の商標において、その仮名文字部分が欧文字部分の称呼を特定すべき役割を果たすものと無理なく認識できるときは、仮名文字部分より生ずる称呼がその商標より生ずる自然の称呼とみるのが相当である。
そうすると、本件商標は、片仮名文字に相応して「リプラウ」の称呼を生ずる、一種の造語として認識し把握されるものというべきである。
他方、引用商標は、前記2のとおり「REPLAY」の文字を書してなるところ、「再試合をする、再生する」等の意味を有する英語として親しまれており、該文字に相応して「リプレイ」の称呼を生ずるものである。
しかして、上記「リプラウ」の称呼と「リプレイ」の称呼とは、後半において「ラ」、「ウ」と「レ」、「イ」の音を異にしており、しかも相違する2音は、いずれも帯有する母音が異なり、これらの差異が比較的短い音構成の全体に及ぼす影響は大きく、それぞれを一連に称呼するときは、全体の音感・音調が異なり明瞭に区別することができるものである。
そして、本件商標は、特定の既成観念を有しない一種の造語である以上、観念上引用商標と比較すべくもない。
さらに、本件商標は片仮名文字と欧文字の二段書きからなるのに対し、引用商標は欧文字のみにより構成されるものであり、両商標は外観上判然と区別し得るものである。仮に、片仮名文字部分と欧文字部分が、それぞれ独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすものであるとして、本件商標の欧文字部分のみを分離抽出して引用商標と対比したとしても、両者は綴りが異なること、相違する文字の字形が異なること、相違する文字が冗長ともいえない全体構成の末尾に位置していること、文字である以上読み込むことが容易であること、などを総合すると、外観において彼此相紛れることなく区別することができるものというべきである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、観念及び外観のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
(2)本件商標の商標法第4条第1項第15号該当性について
申立人の提出に係る証拠によれば、申立人がジーンズ、シャツ等のカジュアルウェアを主とした被服について使用する使用商標は、本件商標の登録出願時には既に取引者・需要者間に相当程度広く認識されていたものと認められる。
しかしながら、使用商標は、引用商標とほぼ同一の構成文字からなるものであり、本件商標と引用商標とは、前記(1)のとおり、非類似の商標であって、別異の商標であるから、使用商標と本件商標もやはり別異のものというべきである。
そして、本件商標の指定商品と使用商標が使用されている被服とは、用途、目的、原材料、流通経路、販売場所等を異にするものであり、類似するところのないものである。
かかる事情の下に、本件商標をその指定商品について使用しても、これに接する取引者・需要者が引用商標を連想、想起するようなことはないものというべきであり、該商品が申立人又は同人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものと判断するのが相当である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれの規定にも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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