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結論

敗訴(請求棄却)

商標「化粧品」と「リップベール」の称呼の類似性と一体性(第4条第1項第11号|審判異議2007−900480(T2007−900480/J7))

審判番号
異議2007−900480(T2007−900480/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「化粧品」引用商標「リップベール」
争点(論点)
称呼の類似性と一体性
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
第3類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2007−900480(T2007−900480/J7)・異議)は、本件商標「化粧品」と引用商標「リップベール」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の類似性と一体性」です。指定商品・役務は第3類に属します。特許庁は「登録第5061830号商標の商標登録を維持する」と判断しました(登録維持)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第5061830号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5061830号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成19年1月9日に登録出願、第3類「化粧品」を指定商品として、同19年5月16日に登録査定、同年7月13日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立人の引用する商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標についての取消理由に引用している登録第5046534号商標(以下「引用商標」という。)は、「リップベール」の片仮名文字と「LIP VEIL」の欧文字とを二段に横書きしてなり、平成18年4月24日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同19年5月11日に設定登録されたものである。

3 登録異議の申立ての理由(要点)

本件商標構成中の「モイスト」の語は、「水気のある、液体の」等の意味を有する語であり、化粧品の分野においては、商標としての出所識別性を有しない語である。

したがって、本件商標は、商標としての識別機能を発揮しうる「リップベール」の部分において引用商標と同一であり、第3類「化粧品」において指定商品も同じくしている。

申立人は、引用商標をコンビニエンスストア専用ブランドとして、若い女性向けに展開している「化粧惑星」の商品群を構成するリップクリームの商標として使用しているものであり、本件商標を申立人と何等の関係のない本件商標権者が化粧品に使用した場合には、商品の出所について誤認を生じさせるおそれがあり、引用商標の出所識別機能が希釈化されるおそれがある。

よって、本件商標は、引用商標と類似する商標であるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、商標登録を受けることができないものである。

4 当審の判断

本件商標は、別掲に示したとおり、図形と文字とを組み合わせた構成からなるところ、文字部分は、「モイストリップベール」の文字からなるものであるが、その構成中の「モイスト」の語は「水気のある、液体の」等を意味する英語の「moist」の表音であり、「リップ」の語は「唇」を意味する英語の「lip」の表音であり、「ベール」の語は「覆う、隠す」あるいは「膜」等を意味する英語の「veil」の表音であって、いずれの語も、個別にみた場合には、「化粧品」中の特に「リップクリーム」との関係において、決して強い識別力を果たす語とはいい難いものであるが、然りとて、全体として、特定の商品又は商品の品質、用途等を具体的に表示するものとして直ちに理解し得るものともいい難いところであるから、むしろ、その構成全体をもって一体不可分の造語を表したものと認識し把握されるとみるのが自然である。

そして、その構成は、同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔をもって外観上まとまりよく一体的に表現されており、これより生ずる「モイストリップベール」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものであって、他に、構成中の「リップベール」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見いだせない。

そうとすれば、本件商標は、その構成からみて、図形部分が強い識別力を果たしているものではあるが、該文字部分の識別機能も一概に否定することはできない。そして、上記したとおり、本件商標構成中の文字部分から識別標識としての称呼が生ずるとしても、「モイストリップベール」の称呼のみを生ずるものというべきであるから、本件商標から単に「リップベール」の称呼をも生ずるものとし、そのうえで、本件商標と引用商標とが該称呼において類似するものとする申立人の主張は採用できない。

その他、外観や観念において本件商標と引用商標とが相紛れるおそれがあるとすべき点は、見いだせない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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