Trademark Appeal Case
称呼の要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900495(T2007−900495/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本件商標
本件登録第5062698号商標(以下、「本件商標」という。)は、「立体感シルエット」の文字を書してなり、平成19年2月27日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成19年7月13日に設定登録されたものである。
第2 登録異議申立ての理由
1 引用商標
登録異議申立人(以下、「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下の(1)及び(2)である。
(1)登録第576009号商標は、「SILHOUETTE」及び「シルエット」の文字を上下2段に横書きしてなり、昭和35年3月30日に登録出願、第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和36年7月1日に設定登録されたものである。その後、3回に亘り商標権の存続期間の更新登録がされ、また、指定商品については、平成15年11月19日に第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする書換登録がされたものである。
(2)登録第1778223号商標は、「SILHOUETTE」及び「シルエット」の文字を上下2段に横書きしてなり、昭和56年5月13日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和60年6月25日に設定登録されたものである。その後、2回に亘り商標権の存続期間の更新登録がされ、また、指定商品については、平成19年2月21日に第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする書換登録がされたものである。
(以下、これらを併せて「引用商標」という。)
2 理由の要点
本件商標の登録は、以下の(1)及び(2)により取り消されるべきである。
(1)商標法第4条第1項第11号に該当する。
本件商標は、「立体感」の漢字と「シルエット」の片仮名文字の異種の文字からなることから、これより「シルエット」の称呼をも生じる。これに対して、引用商標は、「SILHOUETTE」及び「シルエット」の文字を2段に横書きしてなることから、これより「シルエット」の称呼が生じる。したがって、両商標は称呼において類似の商標である。また、その指定商品も同一又は類似のものである。
(2)商標法第4条第1項第15号に該当する。
引用商標は、永年の使用により、本件商標の登録出願時には、申立人が使用する「化粧品」等の商標として広く知られ著名となっているから、「シルエット」の文字を含む本件商標が指定商品「化粧品」等に使用された場合、商品の出所について混同するおそれがある。
第3 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号への該当性について
本件商標は、前記第1のとおり、「立体感シルエット」と表してなるところ、「立体感」の漢字と「シルエット」の片仮名文字を結合してなるものと認められるが、その構成各文字は、同じ大きさ、同じ書体、等間隔をもって一体的に構成されており、かつ、全体から「立体的な感じのシルエット(シルエット。影絵)」程の纏まりのある意味合いをもって看取されるとみるのが自然であるから、かかる構成態様においては、構成中の「シルエット」文字部分のみを抽出し、これに照応する称呼や観念をもって取引に資されるとすべき格別の理由は見出せない。また、構成文字全体に照応する称呼「リッタイカンシルエット」も淀みなく一連に称呼し得るものである。
してみると、本件商標は、「リッタイカンシルエット」の一連の称呼のみが生ずるものであり、単に「シルエット」の称呼は生じないというのが相当であるから、本件商標から「シルエット」の称呼をも生ずるとし、その上で本件商標と引用商標とが称呼において類似するものとする申立人の主張は採用できない。
また、本件商標と引用商標とは、外観及び観念においても、相紛れるおそれがあるものとは認められない。
したがって、本件商標は、引用商標に類似する商標と判断することはできないから、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
2 商標法第4条第1項第15号への該当性について
申立人の提出に係る証拠によれば、引用商標が「頭髪用化粧品」等の商品に使用されていたことが認められるとしても、本件商標の登録出願時において、申立人の業務に係る上記商品の商標として取引者、需要者の間に広く認識されるに至っていたとまでは認めることができない。
そして、本件商標が引用商標と類似する商標といえないことは前記1のとおりであり、また、「シルエット」が「シルエット。影絵」を意味する平易な外来語であって、格別独創性のある語ではないことをも併せ勘案すると、本件商標が殊更に引用商標と関連付けてみられることはないというのが相当である。
してみれば、本件商標は、これをその指定商品に使用した場合に、これに接する取引者、需要者が、引用商標を想起し連想して、当該商品を申立人あるいは同人と経済的又は組織的に何らかの関係のある者の業務に係る商品と誤認し、商品の出所について混同するおそれはないといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。
3 むすび
以上のとおり、本件商標は商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録は維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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