Trademark Appeal Case
称呼の要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900501(T2007−900501/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本件商標
本件登録第5064637号商標(以下、「本件商標」という。)は、別掲(1)に示すとおりの構成からなり、平成18年8月15日に登録出願、第7類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成19年7月20日に設定登録されたものである。
第2 登録異議申立ての理由
1 引用商標
登録異議申立人(以下、「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下の(1)及び(2)である。
(1)登録第4146987号商標は、「SHELL」の文字を書してなり、平成6年9月30日に登録出願、第7類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成10年5月22日に設定登録され、その後、平成20年4月15日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
(2)登録第4161778号商標は、「シェル」の文字を書してなり、平成6年9月30日に登録出願、第7類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成10年7月3日に設定登録され、その後、平成20年6月10日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
(以下、これらを併せて「引用商標」という。)
2 理由の要点
本件商標の登録は、以下の(1)又は(2)により取り消されるべきである。
(1)商標法第4条第1項第8号及び同第15号に該当する。
本件商標は、申立人の著名な略称「SHELL」及び「シェル」を含むものでありながら、申立人の承諾を得ていない。
また、申立人の使用に係る商標「シェル」及び「SHELL」(以下、「使用商標1」という。)は、申立人及びその関連会社の商標として世界的に周知著名であり、かつ、別掲(2)のとおりの黄色と赤から構成される貝殻の図形(以下、「使用商標2」という。)は申立人及びその関連会社のコーポレートマークとして周知著名であるところ、本件商標が指定商品に使用されれば、当該商品はあたかも申立人の業務に係る商品であるかの如く商品の出所について誤認混同させるおそれがある。
(2)商標法第4条第1項第11号に該当する。
本件商標は、「シェル」及び「SHELL」の部分が独立した要部として認識されるため、引用商標と類似であって、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品に使用するものである。
第3 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号への該当性について
本件商標は、別掲(1)のとおり、黄色の図形に重ねて赤色で「SHELL BLASTER」の文字を書し、その下部に「シェルブラスター」の文字を大書してなるものである。そして、これらの欧文字及び片仮名文字を構成する各文字は、外観上まとまりよく一体的に表現されており、これより生ずる「シェルブラスター」の称呼も淀みなく一連に称呼し得るものである。
しかして、前記の両構成文字は、各々全体をもって一体不可分の造語を表したものとして認識し把握されるとみるのが自然である。
そうすると、本件商標は、その構成文字全体に照応して「シェルブラスター」の称呼のみを生ずるものというべきであるから、本件商標から「シェル」の称呼をも生ずるとし、その上で、本件商標と引用商標とが称呼において類似するものとする申立人の主張は採用できない。
その他、本件商標と引用商標とが類似するものとすべき特段の理由は見出せない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
2 商標法第4条第1項第8号及び同項第15号への該当性について
使用商標1並びに使用商標2が、本件商標の登録出願時及び登録査定時においても、申立人の業務に係る石油化学製品を表示する商標として、取引者、需要者の間に広く認識されていたものであることを否定するものではないが、この石油化学製品と本件商標の指定商品とは、生産・販売部門、原材料・品質、需要者の範囲等が著しく異なるものであることはもとより、本件商標と使用商標1とは、上記1で述べたとおり、十分に区別し得る別異の商標と認められるものである。また、本件商標は、構成中の図形部分に黄色、欧文字部分に赤色の配色を施してなるとしても、その全体の構成態様と使用商標2の構成態様とは全く別異のものである。加えて、「SHELL」及び「シェル」の語は、「貝殻」等を意味する平易な英語及び外来語として広く一般に親しまれていることをも併せ考慮すると、本件商標は、商標権者がその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者をして、使用商標1或いは使用商標2を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
また、使用商標1が申立人の著名な略称であるとしても、前記1で認定したとおり、本件商標は、その文字部分が各々構成全体をもって一体不可分のものというべきであって、そのうちの「SHELL」あるいは「シェル」の文字部分のみが独立して認識されるとはいえないものである。
してみれば、本件商標は、申立人の著名な略称としての使用商標1を想起させるものとはいえないから、他人の名称の著名な略称を含む商標とはいえないものというのが相当である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第8号及び同第15号に該当するものではない。
3 むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第8号、同第11号及び同項第15号のいずれにも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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