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Trademark Appeal Case

拡張子「DWG」の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2007−900512(T2007−900512/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5067434号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5067434号商標(以下「本件商標」という。)は、「DWG」の文字を標準文字で書してなり、平成17年11月4日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成19年8月3日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由の要点

(1)「DWG」の文字は、ファイル拡張子であり、CADソフトウェアの一般的なファイル形式の名称であって、その意味で幅広く、一般的に理解され、使用されている。また、「DWG」は、「drawing」の語の略語でもある。

そして、CADソフトウェアのユーザーは、DWGファイルフォーマットにアクセスし、これを利用するために「.dwg」文字列を使っており、「DWG」は、DWGファイルを利用するためにその使用を避けることができない。このように機能性があり誰もが自由に使用できなくてはならない文字については、特定の者による独占的使用を許可するべきではない。

さらに、米国特許商標庁は「DWG」の文字を記述的なもの又は普通名称として取り扱っていると解される。コンピュータ関連用語は、各国における実際の使用言語の相違に関わらず共通した用語が使用されるものであり、それは欧文字表記であることが通常であることから、わが国においても、CADソフトウェア等の図面に関連するソフトウェア等の商品との関係においては「DWG」の文字は、記述的なもの又は普通名称として取り扱うべきである。

よって、本件商標は、これをその指定商品中、「CADソフトウェア等の図面に関連するソフトウェア、図面に関連する電子計算機用プログラム及び図面に関連する電子出版物」に使用しても、単に商品の品質、用途を表示するにすぎない。

また、本件商標は、その指定商品中、上記商品以外の商品に使用する場合は、商品の品質の誤認を生ずるおそれがある。

(2)むすび

したがって、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)甲第8号証ないし甲第10号証には、以下の記載がある。

ア 甲第8号証(IT用語辞典 e−Words)

「拡張子【extension】/ファイル名のうち、『.』(ピリオド)で区切られた一番右側の部分。例えば、ファイル名が『e−words.txt』ならば『txt』が拡張子である。」

イ 甲第9号証(GIS略語解説集)

「DWG:Drawing File/米国Autodesk社開発のCADソフト(AutoCAD)でベクトルグラフィックスを保存するための、ネイティブなファイルフォーマット形式。」

ウ 甲第10号証(Google検索結果)

(ア)「DWG−Wikipedia/DWGは、オートデスク社製のCADソフトウェア、AutoCADの標準ファイル形式。drawingの略。・・オートデスク社はDWG形式のファイルを閲覧するためのビューアソフトウェアとして、DWG TrueViewを無償で・・」

(イ)「JWW FAQ ROOM/DWG形式ファイルは、Autodesk社『AutoCAD』の専用の図面データ形式です。AutoCADによってDWG形式ファイルを開き、DXF形式ファイルとして保存する事も出来ますが、・・」

(ウ)「手動車いす模型のCAD図面/DWG形式のデータを見るためには、Autodesk社のWhip Viewer(フリーソフト)が必要です。」

(エ)「拡張子解説−『.dwg』ファイル/Autodesk社のCADソフト『AutoCAD』で保存された図面ファイルにつく拡張子。」

(2)前記(1)の記載によれば、「拡張子」とは、「ファイル名のうち、『.』(ピリオド)で区切られた一番右側の部分」であり、例えば、Autodesk社のCADソフト「AutoCAD」で保存された図面ファイルにつく拡張子であれば、「.dwg」と表示されるものであることが認められる。

一方、「DWG」の語は、米国Autodesk社(本件商標権者)が開発したCADである「AutoCAD」でベクトルグラフィックスを保存するためのファイルフォーマット形式を意味するものであり、その他、「drawing」の略としても使用される場合もあることが認められる。

そうとすれば、「DWG」は、米国Autodesk社が開発した「AutoCAD」でベクトルグラフィックスを保存するためのファイルフォーマット形式を意味するものであり、拡張子として「.dwg」と表示されるものであるとしても、本件商標の指定商品「高度な設計図面ファイルを精度を損なわず最高の忠実度で再現する読取用電子計算機用プログラム,その他の電子計算機用プログラム,電子出版物」に使用される商標であるから、自他商品の識別標識としての機能を発揮する商標である。

したがって、本件の指定商品に使用した場合、自他商品の識別標識としての機能を有する商標である「DWG」と、「AutoCAD」でベクトルグラフィックスを保存するためのファイルフォーマット形式とは、そもそも同列に論じることができないのみならず、本件商標を構成する「DWG」がその指定商品の品質等を表示するためのものとして、本件商標の査定時に、我が国において普通に使用されていたという事実を客観的に認めるに足る証拠も見出せない。

してみれば、本件商標は、これをその指定商品について使用しても、自他商品の識別標識としての機能を十分に発揮するものといわなければならない。

したがって、本件商標は、これをその指定商品中、「CADソフトウェア等の図面に関連するソフトウェア、図面に関連する電子計算機用プログラム及び図面に関連する電子出版物」に使用しても、商品の品質、用途等を表示するものではなく、また、上記商品以外の商品について使用した場合においても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないものと認める。

(3)むすび

したがって、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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