Trademark Appeal Case
結合商標の称呼と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900518(T2007−900518/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5069905号商標(以下「本件商標」という。)は、「PLASH&LUSH」の文字を標準文字で表してなり、平成19年2月1日に登録出願、第3類、第4類、第14類、第16類、第18類、第25類及び第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年8月10日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下(1)及び(2)のとおりであり、その商標権は、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第4479169号商標は、「LUSH」の文字を横書きしてなり、平成8年12月6日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同13年6月1日に設定登録されたものである。
(2)登録第5013148号商標は、「ラッシュ」の文字を手書き風に横書きしてなり、平成18年6月1日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年12月22日に設定登録されたものである。
(引用商標1及び2をまとめて、以下「引用商標」という。)
3 登録異議申立ての理由の要点
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、その構成文字に相応した「プラッシュアンドラッシュ」の称呼が生ずるほか、「LUSH」の文字部分から「ラッシュ」の称呼を生ずるものであるから、引用商標と「ラッシュ」の称呼を共通にする類似の商標であり、その指定商品中、「化粧品,せっけん類,歯磨き」は、引用商標に係る指定商品と同ー又は類似の商品である。
(2)商標法第4条第1項第10号について
本件商標は、その出願時及び査定時において、申立人の関連会社であって、引用商標に係る商標権の独占的通常使用権者であるラッシュ リミテッド(LUSH LIMITED)の業務に係る「せっけん類,化粧品」を表示するものとして、需要者に広く認識されている引用商標に類似する商標であり、また、本件商標の指定商品中「化粧品,せっけん類,歯磨き」は、引用商標が使用される商品と同ー又は類似の商品である。
(3)商標法第4条第1項第8号について
本件商標は、前記ラッシュ リミテッド(LUSH LIMITED)の名称の著名な略称である「LUSH」及び「ラッシュ」をその承諾を得ることなく含んでいるものである。
(4)商標法第4条第1項第15号について
引用商標は、ラッシュ リミテッド(LUSH LIMITED)の業務に係る商品「せっけん類,化粧品」等について著名であるから、これと類似する本件商標がその指定商品に使用された場合、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
(5)むすび
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第10号、同第8号及び同第15号に違反してされたものであるから、指定商品中第3類に属する商品についての登録は、取り消されるべきものである。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号及び同第10号について
本件商標は、前記1のとおり、「PLASH&LUSH」の文字を書してなるものであるところ、該文字は、同一の書体をもって、外観上軽重の差なく一体的に表されているばかりでなく、これより生ずると認められる「プラッシュアンドラッシュ」の称呼も語呂よく軽快に称呼し得るものである。また、本件商標は、構成全体をもって親しまれている熟語ではないとしても、上記のとおり、外観及び称呼上一体のものとして把握、認識されるものであるから、これを「PLASH」の文字部分と「LUSH」の文字部分とに分離して、後半に位置する「LUSH」の文字部分のみを抽出して観察すべき格別の事情は見出せない。
そうすると、本件商標は、構成全体をもって一体不可分の構成からなる造語を表したと理解されるというのが相当であるから、これより「プラッシュアンドラッシュ」の一連の称呼のみを生ずるものであって、単に「ラッシュ」の称呼は生じないものといわなければならない。
したがって、本件商標より「LUSH」の文字部分を分離、抽出し、これより「ラッシュ」の称呼をも生ずるとし、これを前提として、本件商標と引用商標とが「ラッシュ」の称呼において類似する商標であるとする申立人の主張は、前提において誤りがあるというべきであり、理由がない。他に本件商標と引用商標とが類似するとみるべき理由は見出せない。
以上によれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
前記4(1)で認定したとおり、本件商標は、その構成中の「LUSH」の文字部分が独立して把握、認識されるものではなく、引用商標とは、商標において別異のものというべきである。
したがって、本件商標に接する需要者は、引用商標を想起又は連想することはないから、本件商標は、これをその指定商品について使用しても、該商品がラッシュ リミテッド(LUSH LIMITED)又はこれと業務上何らかの関係を有する者の取扱いに係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがある商標と認めることはできない。
(3)商標法第4条第1項第8号について
申立人は、独占的通常使用権者の名称の著名な略称である使用商標をその承諾を得ることなく含んでいるものである旨主張して甲各号証を提出しているところ、本件商標と使用商標とは、前記4(1)で認定したとおり、本件商標がその構成全体をもって一体不可分の構成からなる造語を表したものと認識し把握されるとみるのが相当であるから、本件商標を独占的通常使用権者の略称を含むものと認識し把握されることはないものといわざるを得ず、したがって、本件商標は、他人の著名な略称を含む商標に該当するものとは認められない。
してみれば、本件商標は、他人の著名な略称を含む商標ということはできない。
(4)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号、同第10号、同第15号及び同第8号のいずれの規定にも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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