Trademark Appeal Case
称呼の語頭語尾の差異
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900525(T2007−900525/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5071120号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成18年12月18日に登録出願、第3類「化粧品」を指定商品として、平成19年8月17日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下のとおりである。
(1)登録第3293529号商標は、「MAJESTA」の文字を横書きし、その下に花文字風に表した欧文字「E」を書してなり、平成6年6月16日に登録出願、第3類「化粧品,石けん類,香料類」を指定商品として、平成9年4月25日に設定登録されたものであるが、その商標権は、平成19年4月25日に存続期間が満了し、同年12月26日に登録の抹消がされたものである。
(2)登録第4379695号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成11年5月21日に登録出願、第3類「化粧品,せっけん類,香料類」を指定商品として、平成12年4月28日に設定登録され、その商標権は、現に有効に存続しているものである。
(3)登録第4848921号商標(以下「引用商標2」という。)は、「MAJESTA」の文字を横書きしてなり、平成16年8月10日に登録出願、第3類「化粧品,せっけん類,香料類」を指定商品として、平成17年3月18日に設定登録され、その商標権は、現に有効に存続しているものである。
(引用商標1及び2をまとめていうときは、以下、単に「引用商標」という。)
3 登録異議申立ての理由の要点
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、その構成中の「Majeste」(末尾の「e」には、アクサンテギュが付されている。以下同じ。)の文字部分より、「マジェステ」の称呼が生ずる。
これに対し、引用商標は、その構成文字に相応して、「マジェスタ」の称呼が生ずる。
そして、本件商標より生ずる「マジェステ」の称呼と引用商標より生ずる「マジェスタ」の称呼は、それぞれを一連に称呼するときは、互いに紛れるおそれがある。
したがって、本件商標と引用商標は、称呼上類似する商標である。
(2)商標法第4条第1項第10号について
引用商標に共通する「MAJESTA」は、昭和59年より申立人がその業務に係る商品「化粧品、せっけん類」についてメインブランドとして使用し、周知なものとなっている。
また、本件商標は、引用商標と称呼上類似する商標であって、引用商標が使用される商品と同一又は類似の商品について使用されるものである。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第10号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、別掲(1)のとおり、「La」の文字を黒塗り円図形内に白抜きに表してなり、その右に、「Majeste」の文字を横書きしてなるものであるところ、「La」の文字と「Majeste」の文字は、上記のとおり、白と黒で表されているものであるとしても、同一の書体をもって表されているばかりでなく、構成する文字全体より生ずると認められる「ラマジェステ」の称呼もよどみなく称呼し得るものである。さらに、本件商標中の「La」の文字部分は、フランス語の冠詞を表したと理解されるものであり、また、末尾の「e」にアクサンテギュが付されているところから、構成全体をもって、フランス語の単語を表したと理解されるとみるのが相当である。
そうとすれば、本件商標は、その構成文字に相応して、「ラマジェステ」の一連の称呼を生ずるものといわなければならない。
これに対して、引用商標1は、別掲(2)のとおり、「MAJESTA」の文字をやや図案化して表したものと理解されるものであり、また、引用商標2は、前記2(3)のとおり、「MAJESTA」の文字を書してなるものであるから、いずれも「マジェスタ」の称呼が生ずるものである。
そこで、本件商標より生ずる「ラマジェステ」の称呼と引用商標より生ずる「マジェスタ」の称呼を比較するに、両称呼は、称呼における識別上重要な要素を占める語頭において「ラ」の音の有無の差異を有するばかりでなく、末尾において、「テ」と「タ」の音の差異を有するものであるから、これらの差異音が両称呼全体に及ぼす影響は決して小さいものとはいえず、それぞれの称呼を一連に称呼するときは、その語調、語感が相違したものとなり、互いに聞き誤るおそれはないというべきである。
また、本件商標は、構成文字より「威厳」等の観念が生ずるものであるのに対し、引用商標は、英語やフランス語、あるいはドイツ語等の辞書に掲載されていない語であって、特定の観念を有しない造語よりなるものと認められるから、本件商標と引用商標は、観念上比較することができない。
さらに、本件商標と引用商標は、別掲(1)及び(2)並びに前記のとおりの構成よりみて、外観上明らかに区別し得るものである。
したがって、本件商標と引用商標は、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(2)商標法第4条第1項第10号について
甲第7号証ないし同第10号証によれば、申立人は、昭和59年より、その業務に係る商品「化粧品」について、「MAJESTA」の文字よりなる商標を使用し、「マジェスタ」スキンケアシリーズとして販売していることを認めることができる。
しかし、前記(1)認定のとおり、本件商標と引用商標とは、商標において非類似のものである。
したがって、たとえ、「MAJESTA」の文字よりなる商標が本件商標の登録出願前より、申立人の業務に係る商品「化粧品」を表示するものとして、その需要者の間に周知なものであったとしても、本件商標が商標法第4条第1項第10号に該当するということはできない。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第10号のいずれの規定にも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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