Trademark Appeal Case
称呼の要部抽出と知名度
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900530(T2007−900530/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本件商標
本件登録第5070494号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成16年8月20日に登録出願、第1類、第3類、第4類、第9類、第12類、第35類及び第37類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同19年6月5日に登録審決、同年8月17日に設定登録されたものである。
第2 登録異議の申立ての理由(要旨)
1 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録商標は、以下の(1)及び(2)のとおりである。
(1)登録第4174829号商標は、「SIGNAL」の欧文字と「シグナル」の片仮名文字とを二段に横書きしてなり、平成8年12月18日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同10年8月7日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(2)登録第3201071号商標は、「SIGNAL」の欧文字を横書きしてなり、平成5年12月21日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同8年9月30日に設定登録され、その後、同18年4月11日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
以下、これらの登録商標を総称するときは、単に「引用各商標」という。
2 理由の要点
本件商標は、色彩を施した横長の長方形内の左端に円形図形を配し、その右に「AUTOBACS」及び「SIGNAL」の各文字を横一列に横書きしてなるものである。
そして、上記図形部分と各文字部分とは、これを常に一体のものとしてみるべき特段の理由もないから、該文字部分も独立して自他商品の識別力を有するものということができる。
さらに、該文字全体の称呼「オートバックスシグナル」の称呼はやや冗長であるばかりでなく、前段の「AUTOBACS」は、商標権者の略称でもあるから、これを省略し、「SIGNAL」の文字部分より、単に「シグナル」の称呼及び「合図、信号、シグナル」の観念を生ずるものというべきである。
他方、引用各商標からは、それぞれ「シグナル」の称呼を生ずること明らかであり、いずれも「合図、信号、シグナル」の観念を生ずるから、本件商標と引用各商標とは、共に「シグナル」の称呼及び「合図、信号、シグナル」の観念を共通にする類似の商標であり、かつ、本件商標の指定商品中、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,薫料」は、引用各商標の指定商品と同一又は類似するものである。
したがって、本件商標は、その指定商品中、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,薫料」について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、取り消されるべきである。
第3 当審の判断
本件商標は、別掲のとおり、橙色の横長長方形内に円形状の図形を左側に配し、その右側に「AUTOBACS SIGNAL」の欧文字を配した構成よりなるところ、その構成中の図形部分と文字部分とが常に一体のものとしてみるべき格別の事情を見出せないものであるから、該文字部分も独立して自他商品の出所識別標識としての機能を果たすものである。そして、その文字部分にしても「AUTOBACS」と「SIGNAL」の各文字は、半角程度の間隔を空けて、全て太字の同じ大きさ、同じ書体、同じ間隔で視覚上まとまりよく一体的に表されているものである。
しかして、その構成中の「AUTOBACS」の欧文字は、商標権者が自動車に関連する商品に使用する商標として需要者の間に広く認識されているといい得るものであるから、本件商標は、その構成中の「AUTOBACS」の知名度を考慮すると、「AUTOBACS SIGNAL」の欧文字部分に相応して、「オートバックスシグナル」の称呼を生ずるほかに、「AUTOBACS」の文字部分に相応して「オートバックス」の称呼をも生ずるというのが相当である。
申立人は、本件商標から生ずる「オートバックスシグナル」の称呼は冗長であるから、その構成中の「SIGNAL」の文字部分から「シグナル」の称呼及び「合図、信号」等の観念を生ずると主張しているが、本件商標は、全体の構成文字から生ずる「オートバックスシグナル」の称呼が冗長であるとしても、上記したように「AUTOBACS」の知名度を考慮すると、これを殊更捨象して文字部分の後半に配置された「SIGNAL」の文字のみをもって、取引に資されるとみるべき特段の事情を見出せないものである。
してみれば、本件商標から単に「シグナル」の称呼及び「合図、信号」等の観念をも生ずるとし、その上で、本件商標と引用各商標とが称呼及び観念において類似するものとする申立人の主張は、採用できない。
また、本件商標と引用各商標とは、上記の構成よりして外観上明らかに区別し得るものである。
したがって、本件商標は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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