Trademark Appeal Case
ロシア文字の称呼認定
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−685002(T2007−685002/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件国際商標登録第869631号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおり、「KPEMЛEBKA」の文字よりなり、2005年(平成17年)7月5日を国際登録の日とし、第33類に属する国際登録簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成18年11月2日に設定登録がされたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下の(1)ないし(5)である。
(1)登録第3323337号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(2)のとおり、図形と「KREMLYOVSKAYA」の文字よりなり、平成6年8月10日に登録出願、第33類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年6月20日に設定登録されたものであるが、その後、商標権存続期間の更新登録がされているものである。
(2)登録第4836144号商標(以下「引用商標2」という。)は、「KREMLYOVSKAYA」の文字よりなり、平成16年1月26日に登録出願、第33類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同17年1月28日に設定登録されたものである。
(3)登録第4836145号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(3)のとおり、図形と「KREMLYOVSKAYA」の文字よりなり、平成16年1月26日に登録出願、第33類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同17年1月28日に設定登録されたものである。
(4)登録第4965794号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲(4)のとおり、図形と「KREMLYOVSKAYA」の文字よりなり、平成17年10月27日に登録出願、第32類及び第33類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同18年6月30日に設定登録されたものである。
(5)登録第4965961号商標(以下「引用商標5」という。)は、「KREMLYOVSKAYA」の文字を標準文字で表してなり、平成18年3月1日に登録出願、第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年6月30日に設定登録されたものである。
以下、上記(1)ないし(5)を一括していうときは、単に「引用商標」という。
3 登録異議の申立ての理由(要旨)
本件商標は、その構成文字に応じて「クレムスカブ」の称呼を生ずる。
一方、引用商標からは「クレムリョスカヤ」の称呼を生ずる。
そうとすれば、本件商標と引用商標とは「ク」、「レ」、「ム」、「ス」及び「カ」の音を共通にしているから、両商標を一連に称呼する場合には、相紛らわしいものとなる。
特に、本件商標及び引用商標は、共に、ロシア語風に称呼されるところ、ロシア語風の称呼は、我々日本人の耳には聞き慣れないないものである。
そして、聞き慣れない語については、その称呼が大きく相違する場合であっても聞き誤ることは日常生活においてよく経験することである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、一層聞き誤るということができる。
したがって、本件商標と引用商標とは、称呼上類似する商標である。
ところで、本件商標及び引用商標は、その指定商品との関係で、商品の包装(酒瓶)上に表示されるものである。
そして、引用商標のいくつかは、ラベルとして、商品の包装(酒瓶)の上に表示されることは明らかである。
そのため、本件商標及び引用商標の表示は商標としては比較的小さいものとならざるを得ず、文字の相違という外観上の相違は、ほとんど、需要者に認識し難いものとなる。
また、本件商標と引用商標とは、多くの文字を共通にしている。
それゆえ、両商標は、数多くの文字が共通しており、とりわけ、外観上注意を惹きやすい前半部分と後半部分の文字が共通しているから、外観上相紛らわしい類似の商標である。
さらに、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とが抵触することは明らかである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
4 当審の判断
まず、本件商標の称呼についてみるに、本件商標は、別掲(1)のとおり、「KPEMЛEBKA」のロシア文字よりなるところ、我が国ではロシア文字は一般に親しまれてないから、本件商標を判読し、称呼することができる取引者、需要者は、ごく僅かであるというべきである。
そうとすれば、本件商標からは、特定の称呼を生じないというのが相当である。
しかして、本件商標からは特定の称呼を生じないから、本件商標と引用商標とは、称呼において比較すべくもないものである。
次に、本件商標と引用商標2及び引用商標5の外観並びに引用商標1、引用商標3及び引用商標4中の文字部分(以下「当該文字部分」という。)の外観についてみるに、本件商標は「KPEMЛEBKA」の文字よりなるのに対して、当該文字部分は「KREMLYOVSKAYA」の文字よりなるものであるから、両商標は、前半部「KPEM」と「KREM」において、二番目の「P」と「R」が相違しており、また、後半部分の「ЛEBKA」と「LYOVSKAYA」では、文字の種類及び並び方が相違しているばかりでなく、文字数も5文字と9文字と大きく相違するものである。
そうとすれば、通常の注意力をもってすれば、両商標を互いに見誤るおそれはないというのが相当である。
さらに、本件商標と引用商標の観念についてみるに、両商標とも、特定の観念を生じない造語と認識されるものであるから、この点について、本件商標と引用商標とは比較すべくもないものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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