結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2007−30217(T2007−30217/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、別掲(1)の構成からなり、平成18年8月28日に登録出願された商願2006−079680号を分割し、新たに第9類「バッテリーパック・その他の電池」を指定商品として、平成19年6月4日に登録出願されたものである。
原査定において本願の拒絶の理由に引用された登録商標は、次の(1)及び(2)である。
(1)登録第2191270号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(2)の構成からなり、昭和60年3月8日に登録出願、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)電気材料」を指定商品として平成1年11月28日に設定登録され、その後、平成12年1月18日に商標権の存続期間の更新登録がされているものである。
(2)登録第2191282号商標(以下「引用商標2」という。)は、「人間空間たいせつにINAX」の文字(「INAX」の文字は他の文字よりやや大きくかつ太く表されている。)を横書きしてなり、昭和61年4月25日に登録出願、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)電気材料」を指定商品として平成1年11月28日に設定登録され、その後、平成11年8月24日に商標権の存続期間の更新登録がされているものである。
以下、これらを総称するときは、単に「引用商標」という。
(なお、原審においては、上記引用商標のほかに、登録第1942860号商標及び登録第1942861号商標が引用されているが、いずれも、存続期間の満了により商標権の抹消登録がされ、権利が消滅している。)
本願商標と引用商標とは、称呼上類似する商標であり、かつ、両商標の指定商品も同一又は類似のものであるから、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当する。
本願商標は、別掲(1)のとおりの幾何図形と欧文字とからなるところ、該幾何図形自体は、親しまれた既成の観念を有する事物・事象を現したものとはいえず、これに続く「ENAX」の文字と常に不可分一体のものとしてのみ認識し把握されるべき格別の理由を見いだし難いものである。
そうすると、本願商標は、読み易い「ENAX」の文字部分を捉え、これより生ずると認められる「エナックス」の称呼をもって取引に資される場合が決して少なくないというべきであるから、「エナックス」の称呼を生ずるものとみるのが自然である。
他方、引用商標1は、別掲(2)のとおりの幾何図形と欧文字とからなるところ、本願商標と同様に、該幾何図形自体は、親しまれた既成の観念を有する事物・事象を現したものとはいえず、これに続く「INAX」の文字と常に一体不可分のものとしてのみ認識し把握されるべき格別の理由を見出し難いものである。
そうすると、引用商標1も、読み易い「INAX」の文字部分を捉え、これより生ずると認められる「イナックス」の称呼をもって取引に資される場合が決して少なくないというべきであるから、「イナックス」の称呼を生ずるものとみるのが自然である。
また、引用商標2は、上記2のとおりの構成からなるところ、その構成文字に相応して「ニンゲンクウカンタイセツニイナックス」の称呼を生ずるほか、その構成が全体としては比較的長いこと、「INAX」の文字部分が太字で大きく表されていること、「人間空間たいせつに」の文字部分は一種のキャッチフレーズとして認識し理解されるばかりでなく、これに続く「INAX」の文字と常に一体不可分のものとしてのみ認識し把握されるべき格別の理由がない。
そうとすれば、引用商標2は、簡易迅速を尊ぶ取引の場においては、「INAX」の文字部分を捉え、これより生ずると認められる「イナックス」の称呼をもって取引に資される場合が決して少なくないというべきであるから、単に「イナックス」の称呼をも生ずるものというべきである。
そこで、本願商標から生ずる「エナックス」の称呼と引用商標1及び引用商標2から生ずる「イナックス」の称呼とを比較すると、両称呼は、称呼の識別上重要な要素を占める第1音が「エ」と「イ」と異なり、しかも相違する「エ」の音は、前舌面を平らにして歯ぐきのうしろに近づけ、舌の先をややひっこめ、声を口腔内に響かせて発するのに対し、「イ」の音は、くちびるを平たく開き、舌の先を下方に向け、前舌面を高めて硬口蓋に接近させ、声帯を振動させて発するものであって、両者は調音方法が異なり、その音質も異なるものであるから、これらの差異がさほど冗長ともいえない称呼全体に及ぼす影響は少なくなく、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは全体の音感・音調が異なったものとなり、彼此紛れることなく区別できるものである。
また、上記「エナックス」の称呼と引用商標2から生ずる「ニンゲンクウカンタイセツニイナックス」の称呼とは、「ニンゲンクウカンタイセツニ」の音の有無という顕著な差異により容易に区別し得るものである。
そして、本願商標と引用商標は、いずれも親しまれた既成の観念を有する成語ないしは図形からなるものとは認められないから、観念上両者を比較すべくもない。
さらに、両者は、それぞれの構成に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有するものといえる。
してみれば、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものでなく、取消を免れない。
その他、本願について政令で定める期間内に拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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