結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2006−31473(T2006−31473/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
1.本件商標
本件登録第4584213号商標(以下「本件商標」という。)は、「ISX」の欧文字を横書きしてなり、平成13年5月24日に登録出願、第38類、第40類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同14年7月5日に設定登録されたものである。
2.請求人の主張
請求人は、商標法第50条第1項の規定により本件商標の指定役務中、第42類「機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む)又はこれらにより構成される設備の設計,建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究,機械器具に関する試験又は研究,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記録させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープを含む。)の貸与」についての登録を取消す、審判費用は被請求人の負担とする。との審決を求め、その理由を次のように述べた。
〔請求の理由〕
本件商標は、平成14年7月5日付、商標登録第4584213号として登録されたものであるが、請求人の調査した限りにおいては、少なくとも、本件審判請求日前3年以内に日本国内において、その指定役務中第42類の上記役務のいずれについても使用されていないことが判明した。 したがって、請求人は、当該役務についての登録を取消すべき旨の審決を求めるものである。
3.被請求人の主張
被請求人は、結論同旨の審決を求める。と答弁し、その理由を次のように述べ証拠方法として乙第1号証ないし乙第7号証を提出している。
〔答弁の理由〕
(1)請求人は、本件審判請求書の請求の理由において、『本件商標は、平成14年7月5日付、商標登録第4584213号として登録されたものであるが、請求人の調査した限りにおいては、少なくとも、本件審判請求日前3年以内に日本国内において、その指定商品中第42類「機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む)又はこれらにより構成される設備の設計,建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究,機械器具に関する試験又は研究,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記録させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープを含む。)の貸与」のいずれについても使用されていないことが判明したので、当該指定役務についての登録を取消すべき』旨主張している。
しかしながら、本件商標は、当該指定役務について、権利者であるインフォシャワーエックス株式会社(以下、「被請求人」という。)により使用されているものであるため、証拠(乙第1号証ないし乙第7号証)を提出すると共に説明する。
(2)乙号証について
(ア)乙第1号証ないし乙第3号証について
乙第1号証は、被請求人のホームページ(ホームページアドレス:http://www.infoshowerx.co.jp)の一部抜粋である。被請求人は、インターネットを利用したストリーミング配信用設備である高速回線、高速サーバー等を顧客に貸与することを主な事業としている。
このため、アメリカ合衆国のサンノゼ市にストリーミング配信用設備を設けている。そして、本件商標である「ISX」は、このメインブランドとして使用されているものである。
乙第1号証は、平成19年2月27日付けで印刷されたものであるが、被請求人は本件審判請求登録前よりホームページを開いているものであり、この証明として2004年11月の当該ホームページのアクセスログの明細の一部抜粋を提出する(乙第2号証)。
また、被請求人が、2002年(平成14年)当時からストリーミング配信を予定していたことを示す証拠として、日経産業新聞記事抜粋を提出する(乙第3号証)。この日経産業新聞記事抜粋からも分かるとおり、被請求人は商標「ISX」をメインブランドとして意識して使用している。
(イ)乙第4号証及び乙第5号証について
乙第4号証は、2004年(平成16年)1月15日付で被請求人会社代表者から顧客宛に送付された電子メールの写しである。乙第5号証は、当該電子メールで述べられている内容のプレゼンテーション資料の写しであり、本件商標「ISX」が使用されている。乙第4号証及び乙第5号証により、本件商標「ISX」がストリーミング配信等に伴った「電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープを含む。)の貸与」に使用されていたことが明白である。
(ウ)乙第6号証及び乙第7号証について
乙第6号証は、平成17年2月28日付で発行された、被請求人から被請求人の顧客である株式会社サンコー情報システム宛の請求書の写しである。当該請求書において、本件商標「ISX」が使用されている。また、当該請求書に記載された被請求人の住所は、平成17年当時の被請求人の営業所の住所である。
ここで、当該請求書中に記載された「映像配信」とは、顧客(ここでは、「株式会社サンコー情報システム」のことを指す。)の映像データを被請求人のストリーミング用サーバーに予め保管し、インターネットを介した顧客のユーザのリクエストに応えて、当該ストリーミングサーバーから顧客のユーザに、映像を配信することを意味するものである。即ち、被請求人は、顧客に対して、ストリーミング用サーバーを貸与していたものである。
乙第7号証は、被請求人の三井住友銀行の通帳の一部写しである。当該通帳から明らかなように、株式会社サンコー情報システムから、当該請求書の請求金額から支払い手数料を差し引いた金額51,975円が、平成17年3月31日に振込まれている。
当該請求書及び被請求人通帳の内容からも、本件商標である「ISX」が、「電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープを含む。)の貸与」について、審判請求登録前3年以内に使用されていたことが明白である。
(3)以上説明し提出した証拠をもって、本件商標は、商標権者であるインフォシャワーエックス株式会社により、本件審判請求前3年以内に日本国内において上記指定役務について使用されているものである。
尚、被請求人は、必要があれば、更なる証拠を提出する所存である。
4.当審の判断
本件審判において被請求人より提出された乙第1号証は、2007年2月27日に検索(打ち出し)された被請求人のホームページ(抜粋)であるが、これによれば被請求人企業が「映像配信インフラ提供企業」として紹介され、その業務内容が詳細に説明・紹介されており、かつ、各所に役務商標と認められる「ISX」及び「ISX−TV」の商標が表示されていることが認められる。また、乙第2号証は、被請求人のホームページにアクセスされた事実を立証したと認め得る2004年11月20日のアクセスログ明細(抜粋写し)と認められるところ、そのアドレス中には「isx(tv)」の文字が含まれていることが認められる。そして、乙第3号証は、本件審判請求の登録前3年以前の2002年(平成14年)10月8日発行の「日経産業新聞」(写し)であるが、この新聞の第1面に「ISXが新技術」との大きな見出しが表示され、そのサービスの内容として、「インフォシャワーエックス(被請求人)が日本と米国に設置したサーバーと、利用者のパソコンに組み込むソフトを使い提供する。インターネット閲覧ソフト(ブラウザー)でホームページに接続すると、相手先サーバーから読み出された情報は一度『i−アクセル』のサーバーに転送される。」旨、被請求人企業が以後実施予定の業務内容が大きく掲載(報道)されていることが認められる。
さらに、乙第5号証は、被請求人が作成したと認められる「ISX−TV」と表題の付けられたプレゼンテーション資料(写し)であり、また、乙第6号証は、被請求人が顧客宛てに平成17年2月28日作成した摘要欄が「ISX Web Rich 映像配信料(なお、ストリーミング配信費用にはエンコード・アップロ−ド・サーバレンタル費用が含まれます。)」との請求書(写し)であり、かつ、この請求書に相当する金額が振り込まれている事実が、被請求人の銀行預金通帳写し(乙第7号証)により認め得る。
しかして、これら乙第各号証の中には、本件審判の予告登録3年以前及び3年以後のものも含まれているが、本件商標が継続して上記役務に使用されていることを推認し得る証拠といえるものである。
また、乙第6号証に記載されている「映像配信料」には、「プログラムソフト」も含まれていることからみて、当該「映像配信」の役務は、本件取消請求に係る指定役務中の「電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープを含む。)の貸与」に含まれるものとみるのが相当であり、そして、乙各号証に表示された商標は、本件商標と社会通念上同一と認められる商標といい得るものである。
さらに、該請求書及び銀行預金通帳に記載されている発行年月日の日付からすれば、本件商標の使用は、本件審判請求の登録前3年以内に、本件取消請求に係る指定役務に属する上記役務についての使用と認めることができる。
してみれば、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者により本件商標と社会通念上同一の商標と認められる商標を本件取消請求に係る指定役務中の役務「電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープを含む。)の貸与」に使用されていたものというべきである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により、その指定役務中、42類「機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む)又はこれらにより構成される設備の設計,建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究,機械器具に関する試験又は研究,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記録させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープを含む。)の貸与」についての登録を取り消すべきものではない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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