結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2007−300799(T2007−300799/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第2062368号商標(以下、「本件商標」という。)は、「SAM」の欧文字を書してなり、昭和55年9月22日登録出願、第10類「医療機械器具」を指定商品として、同63年7月22日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
請求人は、「商標法第50条第1項の規定により、本件商標の登録を取り消す、審判費用は、被請求人の負担とする、との審決を求める。」と申し立て、その理由は、要旨次のとおりである。
請求人が本件商標の使用の有無を調査したところ、本件商標は、継続して3年以上、日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても、その指定商品について使用されていないことが明らかになった。したがって、本件商標は、商標法第50条1項の規定により、その登録を取り消されるべきである。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第3号証(枝番を含む。)を提出した。
本件商標は、本件審判請求前3年以内に当該指定商品について、東京都千代田区神田淡路町2丁目23番に住所を有する通常使用権者である輸入販売代理店:株式会社ロッキーマウンテンモリタ(以下「ロッキーマウンテンモリタ」という。なお、英語表記:ROCKY MOUNTAIN MORITA CORPORATION)により日本国内において継続して使用され、また、被請求人による日本国内での使用の事実も存在するため、その証拠を提出すると共に以下に説明する。
(1)乙号証について
(ア)乙第1号証の1ないし4
2007年4月6日にドイツ連邦共和国ミュンヘンから積出された被請求人の製品「歯科用矯正機械器具(DENTAL INSTRUMENTS)」を通常使用権者が輸入した際の航空貨物運送状(Air Waybill 乙第1号証の1)、同添付納品書(Invoice 乙第1号証の2)、輸入許可通知書(輸入許可日:2007年4月9日 乙第1号証の3)、輸入品の一部(ART120 マウンティングプレート)を通常使用権者が日本国内の矯正歯科医院へ販売した際に使用した請求書の写し(乙第1号証の4)である。
乙第1号証の1ないし3は、航空貨物運送状の番号(AWB番号)「35234393」 、 同添付納品書の番号「10691」及び注文番号「TZ-4184」、日付、貨物重量(45.0kgr)、積載機便名(H 714)、積出地(DE Munchen)、取卸地(東京・成田)が互いに対応し、輸出者が被請求人である「SAM Prazisionstechnik GmbH」(ウムラウト記号省略。以下同じ)、輸入者が通常使用権者である「ROCKY M0UNTAIN MORITA CORPORATION」である。特に乙第1号証の2に係る納品書(Invoice)は、日本国内の通常使用権者宛てに送られてきており、その右上には商標「SAM 」が表示されている。また、乙第1号証の4の請求書(控)は、2007年5月20日付けのものであって、5月度に納品した商品(ART120 マウンティングプレート)20個は、乙第1号証の2の納品書(Invoice)に記載されている「ART120 Mounting platest, screw type (20) 50 piece」の一部である。
したがって、これら乙第1号証の1ないし4から、被請求人から積出された「歯科用矯正機械器具(DENTAL INSTRUMENTS)」が通常使用権者によって2007年4月9日付けで通関して日本国内に輸入され、そのうちの一部(ART120 マウンティングプレート)が日本国内の矯正歯科医院(匿名希望)へ販売されている事実が認められる。また、乙第1号証の2からは、上記積荷「歯科用矯正機械器具 (DENTAL INSTRUMENTS)」について被請求人自身による取引書類上での本件商標の使用の事実が認められる。
(イ)乙第2号証
通常使用権者であるロッキーマウンテンモリタにより平成17(2005)年10月に発行され、日本国内の矯正歯科医院及び歯科大学へ配布されたロッキーマウンテンモリ夕(RMMC)総合カタログ2005-2007年版の要部、即ち通常使用権者が日本国内で販売している商品のうち、被請求人(本証中ではSAM社と称している)からの輸入商品群の掲載部分の写しである。
乙第2号証の第159〜168頁には、随所に「SAM」 「SAM SYSTEM」 「SAMシステム」の表示があり、被請求人からの輸入商品として「SAMシステム」と称する矯正歯科用の一群の咬合器及びその関連商品がSAM社の商品番号と共に掲載されている。第160頁には「(SAM社の)SAMとは、Schul-Artikulation-Munchenの略である」 「1971年のSAM1咬合器〜を皮切りに、〜198l年にはSAM2、SAM2P咬合器〜、そして1991年にはSAM3咬合器〜というように次々と開発を展開し、今日に至る」とあり、これらSAM社の咬合器及びその部品や付属品に「SAM」という共通のブランドが使用されていることが示されている。
特に、第161〜168頁に掲載されている商品は、乙第1号証の2の納品書(Invoice no.2007-10691)に示されている商品と商品番号及び内容が符合しており、したがって、この総合カタログで言う「SAM社」が被請求人である「SAM Prazisionstechnik GmbH」を指すことは疑いのないところである。即ち、第162頁には商品番号ART400なるSAM2PX咬合器が示されているが、これは納品書のPos番号2にあるitem no. ART 400と符合し、説明(Description)も合致している。同様に、同頁に示されている商品番号ART120なるマウンティングプレートは納品書のpos番号1にあるitem no. ART 120及び説明と符合している。納品書のその他のPos番号の商品と乙第2号証中の商品との対応関係を示すと以下のとおりである。
Pos 商品番号 乙第2号証中の表示頁と商品
これらの商品は、乙第2号証第160頁の「SAMシステムの流れ」に示されているように、矯正歯科医師による咬合治療のために、患者の顎運動の診断採得、上顎位の診断採得、患者から採得した石膏顎模型を咬合器へマウントしてセットアップ、顎模型をマウントした咬合器の診断採得データによる咬合運動の分析、矯正による咬合の再構築シミュレート、などを行うための機械器具であり、この最終的なシミュレート結果に基づいて矯正歯科医師が患者の咬合を外科矯正し、或いは矯正具を誂えることになるのであるから、本件商標の指定商品第10類「医療用機械器具」に属する歯科用機械器具である。
乙第2号証に示されている商品イラストの多くには、商品自体に標章「SAM」が付されている様子も認められる。例えば、第161頁ではAXO111フラッグボウグラフ、AXO112パスウェイキャリブレーションステッカー、AXO230バイトフォーク・レギュラー、AXO234バイトフォーク・スモール、AXO333アキシオダプト、AX0334アキシオダプト無歯顎用、AXO530マウンティングジグ、第162頁ではART260アジャスタブル・インサイザルテーブル、ART295XYZコーディネートメジャメントオーバーレイ、第163頁ではART361非対称インサイザルピン、ART362非対称インサイザルピン用オクルーザルプレーンインディケーター、ART364オクルーザルプレーンインディケーター、第164頁ではATB350トランスファーボウキットiii-NT、ATB390トランスファーボウキットAX、ATB392ナジオンリレーターAX、ATB396バイトフォークAX、第165頁ではASP420アキシオスプリット・マウンティングプレート・オーバル、 ASP425アキシオスプリット・マウンティングプレート・ラウンド、ASP445アキシオスプリット・アダプター、ASP485アキシオスプリット・スーパーマグネットリムーバー、MPS100マグネティックマウンティングプレート・システムスターターキット、MPS150MPSマウンティングプレート、第166頁では最上部左右のMPI使用形態を示すイラスト、MPI120MPIレジストレーショングラフ、第168頁では最上部右側のMRI300の使用形態を示すイラスト、ATB335プラスティック・サポートブロックなどにそれぞれ「SAM」の標章が認められる。
(ウ)乙第3号証
乙第3号証は、通常使用権者であるロッキーマウンテンモリタが平成19年6月30日以前の過去3年間及び現在も継続して指定商品について本件商標を使用していることを証明する証明書である。
(3)以上に説明したとおり、本書に添付して提出する証拠を以て、本件商標は本件審判請求前3年以内に日本国内において指定商品について被請求人及び通常使用権者であるロッキーマウンテンモリタにより使用されていることが明らかであるから、よって、被請求人は答弁の趣旨のとおりの審決を求めるものである。
(ア)被請求人は、咬合器用マウンティングプレート(ART120)50個を含む歯科用矯正器具を2007年4月9日付けで通関して、本件商標の通常使用権者と認められるロッキーマウンテンモリタに輸出され、そのインボイスには、右上部に「SAM」の記載があること(乙第1号証の1ないし3)。
(イ)ロッキーマウンテンモリタは、2007年5月頃、日本国内の矯正歯科に上記マウンティングプレート(20入)を2回、計20個を販売し、2007年5月20日現在の「2007年5月度」分の代金の請求をしたこと(乙第1号証の4)。
(ウ)ロッキーマウンテンモリタが平成17(2005)年10月頃作成したと認められる歯科矯正機器に関するパンフレット「Orthodontic Products 2005-2007」(乙第2号証)の「SAMシステム」の項には、「SAM咬合器」が掲載され、該咬合器用の商品としてマウンティングプレート(ART120)が掲載されていること。
また、該SAMシステムの項には、歯科用矯正に関する機器が多数掲載され、かつ、イラストで描いた当該機器中に「SAM」の表示をしたものが多いこと。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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