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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「結合商標の識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2008−14589(T2008−14589/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2008−14589(T2008−14589/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
結合商標の識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2008−14589(T2008−14589/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「結合商標の識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第9類「コンピュータプログラム(記録されたもの又はダウンロード可能なもの),コンピュータプリンタの環境設定用及び制御用プログラム,電子計算機用プログラム,電子計算機,その他の電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具,電子出版物」及び第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守に関する情報の提供,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供,アプリケーションサービスプロバイダーによるソフトウェアの提供,電子計算機用プログラムの貸与,電気に関する試験又は研究,計測器の貸与」を指定商品及び指定役務として、平成19年10月2日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『帳簿や伝票の総称』を意味する『帳票』の文字と『ソフトウェアをユーザー側に導入するのではなく、ベンダ(プロバイダ)側で稼働し、ソフトウェアの機能をユーザーがネットワーク経由で活用する形態』を表す語として用いられている『SaaS』の文字を結合してなるものであって、全体として『帳票の処理に関するソフトウェアの機能をネットワーク経由で利用するという形態』程度の意味合いを認識させる『帳票 SaaS』の文字を表示してなるにすぎないものであるから、これをその指定商品(指定役務)中、前記の文字に照応する商品(役務)(例えば『帳票の処理に関する電子計算機用プログラム,帳票の処理に関する電子計算機のプログラムの設計』)に使用するときは、単に商品(役務)の品質(質)を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品(役務)以外の商品(役務)に使用するときは、商品(役務)の品質(質)の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲のとおり、「帳票」及び「SaaS」の各文字よりなるところ、該構成文字は、外観上まとまりよく一体的に把握し得るものであり、しかも、全体をもって称呼しても無理なく一連に称呼し得るものである。

そして、本願商標は、その構成中の「帳票」の文字が、「帳簿や伝票の総称」を意味する語、また、「SaaS」の文字が、「ソフトウェアをユーザー側に導入するのではなく、ベンダ(プロバイダ)側で稼働し、ソフトウェアの機能をユーザーがネットワーク経由で活用する形態」を表す語であることから、本願商標全体から原審説示の如き意味合いを暗示させることがあるとしても、かかる構成にあっては、特定の商品の品質又は役務の質を直接的かつ具体的に表示したものとして直ちに理解できるものとは言い難く、その構成全体をもって、一体的に把握される一種の造語である認識されるとみるのが相当である。

また、当審において調査するも、本願商標が、その指定商品及び指定役務を取り扱う業界において、商品の品質又は役務の質等を表示するものとして、取引上普通に使用されていると認めるに足りる事実も発見できなかった。

してみれば、本願商標は、これをその指定商品及び指定役務の何れの商品又は役務に使用しても、自他商品又は自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものであり、また、商品の品質又は役務の質について誤認を生じさせるおそれもないものである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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