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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「造語の識別力と品質誤認」の商標審決・判断理由(審判番号:平成10年審判第3769号|拒絶査定取消・登録)

審判番号
平成10年審判第3769号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
造語の識別力と品質誤認
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判平成10年審判第3769号・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「造語の識別力と品質誤認」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「マシニングプロセッサ」の片仮名文字を横書きしてなり、第7類「フライス盤、マシニングセンタ、放電加工機、その他本類に属する金属加工機械器具」を指定商品として、平成8年4月23日に登録出願されたものである。

2 原査定の引用商標

原査定において、「この商標登録出願に係る商標は、『マシニングプロセッサ』の文字を普通に書してなるところ、『マシニング』の文字部分は『各種の工作物に対して機械を用いて加工すること』等を意味し、『プロセッサ』の文字部分は『一つまたは多くの機能を行う装置、処理装置』等を意味するものであるから、これよりは全体として『機械加工するための処理装置』等の意味合いを認識させるに止まり、これを本願指定商品中、上記意味合いに照応する商品に使用するときは、単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」として、本願を拒絶したものである。

3 請求人の主張

(1)請求の趣旨

「結論同旨の審決」

(2)請求の理由

本願商標は、同一の書体、同一の大きさ、同一の色彩で一体不可分のものとして記載されている。取引上「マシニングプロセッサ」と一体不可分のものとして取り扱われ、原査定認定のように分離して認識されることはない。したがって、全体として何らの意味をも有しない造語である。

原査定認定の「プロセッサ」の意味は、電子計算機・情報処理関係の用語であって、金属等の加工処理を行う機械器具のような一般の機械器具・装置を指す語ではないから、その指定商品の関係では商品の品質を表示するものとはなり得ない。

金属加工機械器具と中央処理装置とは用途、構造、製造業者、需要者、形状の点において相違するので、両商品を取り違えることはない。すなわち、本願商標が使用された金属加工機械器具を「マシニング用の中央演算処理装置」と誤認することはない。また、金属加工機械器具の販売に際しての特殊性に鑑みるとなお一層商品の品質の誤認は生じないといえる。したがって、商品の相違からも商品の品質の誤認は生じない。

4 当審の判断

本願商標を構成する「マシニング」または「プロセッサ」の各文字は、それぞれを個々別々にみれば原査定で指摘する意味合いの語として理解されるとしても、この両文字(語)が連結された「マシニングプロセッサ」の文字が、本願の指定商品について、その商品の品質を表示するものとして一般に認識されているといった事実は、当審において調査したが発見できなかった。

却って、「プロセッサ」の語については、「一つまたは多くの機能を行う装置。一般に中央演算処理装置(CPU)」(マグロウヒル)、「処理装置ともいい、データの演算処理を行う装置。中央処理装置(CPU)のこと」(エレクトロニクス用語辞典)と記載され、電子計算機の中央演算処理装置としての機能を有するものとして理解していることが多いものと認められる。

そして、「マシニング」の文字が「各種の工作物に対して機械を用いて加工すること」、「プロセッサ」の文字が「処理装置」を意味するとしても、本願の指定商品との関係において、これが商品の品質、機能等の如き具体化された意味合いを直接に表現する語であるものとも認めがたい。

してみれば、「マシニングプロセッサ」の文字よりなる本願商標は、これをその指定商品に付した場合にその商品を識別することができないものということはできないから、本願指定商品につき自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものといわなければならず、商品の品質について誤認を生じさせるおそれもない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとしてその出願を拒絶すべきでない。

その他、本願商標について拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

4 当審の判断

本願商標を構成する「マシニング」または「プロセッサ」の各文字は、それぞれを個々別々にみれば原査定で指摘する意味合いの語として理解されるとしても、この両文字(語)が連結された「マシニングプロセッサ」の文字が、本願の指定商品について、その商品の品質を表示するものとして一般に認識されているといった事実は、当審において調査したが発見できなかった。

却って、「プロセッサ」の語については、「一つまたは多くの機能を行う装置。一般に中央演算処理装置(CPU)」(マグロウヒル)、「処理装置ともいい、データの演算処理を行う装置。中央処理装置(CPU)のこと」(エレクトロニクス用語辞典)と記載され、電子計算機の中央演算処理装置としての機能を有するものとして理解していることが多いものと認められる。

そして、「マシニング」の文字が「各種の工作物に対して機械を用いて加工すること」、「プロセッサ」の文字が「処理装置」を意味するとしても、本願の指定商品との関係において、これが商品の品質、機能等の如き具体化された意味合いを直接に表現する語であるものとも認めがたい。

してみれば、「マシニングプロセッサ」の文字よりなる本願商標は、これをその指定商品に付した場合にその商品を識別することができないものということはできないから、本願指定商品につき自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものといわなければならず、商品の品質について誤認を生じさせるおそれもない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとしてその出願を拒絶すべきでない。

その他、本願商標について拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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