Trademark Appeal Case
結合商標の称呼・観念類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2007−15660(T2007−15660/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第9類、第38類、第41類、第42類及び第45類に属する願書に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成18年7月24日に登録出願、その後、同19年3月28日付けの手続補正書により、別掲2のとおりの指定商品及び指定役務に補正されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4729710号(以下「引用商標」という。)は、「S’CAST」の文字を横書きしてなり、平成15年5月2日に登録出願、第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」及び第38類「電話・移動体電話・携帯電話・小型携帯無線呼出機による通信の加入の取次ぎ又は媒介,移動体電話による通信,その他の電気通信(放送を除く。)」を指定商品及び指定役務として、同年11月28日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲1のとおり、黄色に着色された「S!」の文字と「キャスト」の文字とを結合してなるところ、文字の色及び欧文字と片仮名文字の相違があるとしても、全体として外観上まとまりよく一体的に構成されていて、しかも全体の構成文字より生ずると認められる「エスキャスト」の称呼も格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。
他方、引用商標は、前記のとおり、「S’」と「CAST」の文字を結合した「S’CAST」の欧文字を書してなり、その構成文字より「エスキャスト」の称呼が生じるものと認められる。
そして、両者とも「S!」又は「S’」と「キャスト」又は「CAST」の結合よりなるところ、その構成中の「キャスト」、「CAST」の各語は、「キャスト【cast】(振り当てる意から)配役。」(広辞苑第5版)の意味を有するものとして知られているといえるから、「Sの配役」程の意味合いを認識するといえ、少なくとも「配役」に関するなんらかの観念が生じるものというのが相当である。
してみれば、本願商標と引用商標とは、外観において相違するとしても、「エスキャスト」の称呼において類似し、観念においても近似した印象を与える類似の商標であり、また、本願商標の指定商品・指定役務は、引用商標の指定商品・指定役務と同一又は類似する商品・役務を含むものである。
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当であって、これを取り消すことができない。
なお、請求人は、商標の外観、観念又は称呼の類似は、その三点のうちの一つにおいて類似するものであっても、他の二点において著しく相違することその他取引の実情によって、なんら出所の混同をきたすおそれの認めがたいものは、これを類似と解すべきではなく、本願商標は、その構成中のデザイン化された「S!」に特徴があり、引用商標とは、外観の差異によって十分に識別できる旨及び登録例及び審決例等を挙げ、本願商標と引用商標は非類似である旨主張しているが、商標の類否はそれぞれ個別、具体的に判断されるものであるから、それらの登録例等をもって、本願の判断が左右されるとはいい難く、本願商標と引用商標とが外観において相違するとしても、前記のとおり、称呼において類似し、観念においても近似した印象を与える類似の商標と判断するのが相当であるから、請求人の主張は、採用できない。
よって、結論のとおり審決する。
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