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Trademark Appeal Case

称呼の一体性判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2007−900560(T2007−900560/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5076020号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5076020号商標(以下「本件商標」という。)は、平成18年11月9日に登録出願され、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第10類「医療用機械器具」及び第36類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務をその指定商品及び指定役務として、同19年9月7日に商標権の設定登録がされたものである。

2 登録異議申立ての理由(要点)

(1)登録異議申立人の引用する商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標について取消理由に引用する登録第4629637号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成14年2月18日に登録出願、第10類「病人や身体障害者などハンディキャップをもつ人の身体を保持・移動又は姿勢変更するための介護用器具,ベッドに寝ている病人の姿勢を変えたり移動したりするのに用いる病人介護用器具,その他の医療用機械器具」を指定商品として、同年12月13日に設定登録されたものである。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本件商標の構成文字の全体からは「アイロムメディック」の称呼を生じる他に、「I」の次にアポストロフィ(’)が存する関係上、「I」と「ROM」の間を分断するものであって、「ROM MEDIC」の文字部分より「ロムメディック」又は一連に「ロメディック」の称呼を生じ、さらに、独立した構成の「MEDIC」の文字部分よりも単に「メディック」の称呼をも生じる。また、引用商標の構成文字の全体から「ロメディック」の称呼を生じる他に、「MEDIC」の文字部分から単に「メディック」の称呼をも生じるものである。

そうとすれば、本件商標より生じる「ロムメディック」、「ロメディック」又は「メディック」の称呼と引用商標より生じる「ロメディック」又は「メディック」の称呼とは、彼此の称呼を互いに聞き誤らせるおそれのあるものである。

してみれば、本件商標は、引用商標と称呼において類似する商標であり、かつ、両者の指定商品は第10類「医療用機械器具」においては同一であるから、結局、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

3 当審の判断

(1)本件商標は、別掲(1)のとおり、上部に幾何的な図形と、その下部に「I'ROM」及び「MEDIC」の欧文字を上下二段に横書きした構成よりなるものであるところ、当該図形部分と欧文字部分とは視覚的に看ても観念的に捉えても常に一体不可分に把握されるべき格別の事情もないから、当該欧文字部分は、図形と独立しても取引指標と認識されるものといい得る。

そこで、当該文字部分を検討するに、上段の「I'ROM」の欧文字にあって「I」と「ROM」の間にアポストロフィ(')が存するとしても、これ自体は「I'm」「can't」「'08」や「boy's」等のように英語に係るところの文字・数字の省略や所有格等を表す符号として一般によく知られ馴染まれたものであり、これの介在によって前後の文字が分解されるべき合理的な理由とすることはできない。むしろ「IROM」とした場合より「アイロム」との称呼が特定される要素となるというのが自然である。

してみると、当該欧文字部分は、アポストロフィ(')が存するほかは、同じ書体、同じ大きさをもって、かつ、横幅を揃えるように整然と二段に書してなることより、外観上一体的に表されており、これより生じる「アイロムメディック」の称呼も格別冗長なものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものであるから、当該欧文字部分は、全体をもって一体不可分のものと認識し、把握するとみるのが自然である。

そうすると、本件商標は、該欧文字に相応して「アイロムメディック」の一連の称呼のみを生じ、特定の観念を生じない造語よりなるものというのが相当である。

(2)引用商標は、別掲(2)のとおり、女性のシルエット図形及び輪郭線や横長矩形線等の図形要素と「RoMedic」の欧文字を横書きした構成からなるものであるところ、本件商標と同様に、当該図形部分と欧文字部分とは視覚的に看ても観念的に捉えても常に一体不可分に把握されるべき格別の事情もないから、当該欧文字部分は、図形と独立しても取引指標と認識されるものである。

そして、当該「RoMedic」の欧文字は、冒頭「R」と3文字目「M」が大文字で書されているとしても、同じ書体、同じ間隔をもって外観上一体的に表されており、これより生じる「ロメディック」の称呼も格別冗長なものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。そして、構成中の「R」と「M」が大文字になるとしても、かかる構成からはそれのみの事由によっては、直ちに「Ro」と「Medic」を分離して「Medic」の文字部分が独立して認識されるとするのは困難であり、他に構成中の「Medic」の文字部分のみが独立して認識されるべき特別な事情は見いだせない

から、当該欧文字部分は、全体をもって一体不可分のものと認識し、把握するとみるのが自然である。

そうすると、本件商標は、該欧文字に相応して「ロメディック」の一連の称呼のみを生じ、特定の観念を生じない造語よりなるものというのが相当である。

(3)そこで、本件商標より生じる「アイロムメディック」の称呼と、引用商標より生じる「ロメディック」の称呼とを比較するに、両者はその構成音数、音の配列等において明確な差異を有し、それぞれを一連に称呼した場合、彼此紛れるおそれはないといわなければならない。

また、本件商標と引用商標は、各図形、当該文字及び全体としても外観上判然と区別し得る商標であり、かつ、観念上も共に特定の観念を生ずるものではないから、彼此紛れるおそれはない。

したがって、本件商標と引用商標は、その外観、称呼及び観念のいずれからしても類似しない商標といえるものである。

(4)以上のとおり、本件商標は、その指定商品中、登録異議申立に係る第10類「医療用機械器具」について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものということはできないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

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