Trademark Appeal Case
商標称呼・外観の類否判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−68006(T2006−68006/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件国際登録第615272号商標(以下「本件商標」という。)は、「TEFOND」の欧文字を書してなり、2005年(平成17年)1月4日を事後指定の日とし、第17類「Plastic sheets for insulating coverings,particularly for cement structures.」を指定商品として、平成18年1月13日に我が国において登録されたものである。
2 引用商標
(1)登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第1644721号商標(以下「引用商標1」という。)は、「テフロン」の片仮名文字を書してなり、昭和50年10月28日に登録出願され、第34類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、昭和58年12月26日に設定登録されたものであるが、その後、商標権の存続期間の更新登録が2回にわたりなされ、さらにその後、平成18年6月7日に第1類及び第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品に書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(2)同じく、登録第465605号商標(以下「引用商標2」という。)は、「TEFLON」の欧文字を書してなり、昭和29年9月2日に登録出願され、第69類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、昭和30年5月14日に設定登録されたものであるが、その後、商標権の存続期間の更新登録が3回にわたりなされ、さらにその後、平成18年3月8日に第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品に書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。(以下、一括していうときは「引用各商標」という。)
3 登録異議の申立ての理由(要旨)
(1)商標法第4条第1項第10号について
本件商標は、申立人の業務に係るフッ素樹脂及び電気絶縁性その他の電気的特性を有するプラスチック製シートを表示するものとして、需要者の間に広く認識されている商標「TEFLON」「テフロン」に類似するものであって、当該商品に類似するプラスチック製シートについて使用するものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、引用各商標と外観及び称呼上類似するものであって、引用各商標の指定商品と抵触する商品を指定商品としている。
(3)商標法第4条第1項第15号について
本件商標は、申立人の著名商標「TEFLON」又は「テフロン」と、称呼及び外観上類似するものであり、これをその指定商品に使用した場合、需要者は、申立人と経済的又は組織的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であると誤認し、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
(4)商標法第4条第1項第19号について
本件商標は、申立人の商品を表示するものとして日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されている商標「TEFLON」又は「テフロン」に類似する商標であって、申立人の引用各商標の出所表示機能を希釈化させるなど、不正の目的をもって使用をするものである。
(5)以上より、本件商標は、前記(1)ないし(4)の規定に違反して登録されたものであるから、商標法第43条の2第1号によって取り消されるべきものである。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記のとおり「TEFOND」の文字からなるところ、その構成文字に相応して「テフォンド」の称呼を生ずるのに対し、引用各商標からは「テフロン」の称呼を生ずるものである。
そこで、本件商標より生ずる「テフォンド」の称呼と引用各商標より生ずる「テフロン」の称呼とを比較するに、両者は、語頭において「テ」の音を同じくするものの、これに続く「フォンド」と「フロン」の音に明らかな差異を有し、ともに4音という短い音構成からなるものであるから、両者をそれぞれ一連に称呼するときは、その音感・音調を異にし彼此聞き誤るおそれはなく、十分に聴別し得るものである。
次に、外観については、欧文字で表された本件商標「TEFOND」と片仮名文字で表された引用商標1「テフロン」とは、異なる文字種で表わされていることから、外観上顕著な差異を有するものであり、また、ともに欧文字で表された本件商標と引用商標2「TEFLON」とは、たとえ、その構成中前半の「TEF」の3文字が同じであるとしても、同後半の3文字が「OND」と「LON」とまったく異なるものであるから、全体から受けるそれぞれの印象は著しく相違し、一見して判然と区別し得るものである。
さらに、本件商標は、特定の観念を生じない造語と判断されるから、引用各商標とは、観念上比較し得ないものである。
してみると、本件商標は、引用各商標とは外観、称呼及び観念のいずれの点よりみても、非類似の商標といわなければならない。
(2)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について
前記(1)のとおり、本件商標と引用各商標とは十分に区別し得る別異の商標と認められるものである。
そして、引用各商標と同じく「TEFLON」及び「テフロン」からなる商標(以下「使用商標」という。)が、申立人の業務に係る「フライパンなどの調理器具を始め、衣料などの商品」を表示するものとして、需要者・取引者の間に広く認識されている商標である事実は認められるとしても、上記したとおり、本件商標と使用商標とは、その称呼、外観及び観念のいずれからしても、十分に区別し得る商標である。
そうすると、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者が、使用商標を連想又は想起するものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれもないものというべきである。
(4)商標法第4条第1項第19号について
前記のとおり、本件商標と使用商標とは、非類似の商標であるから、本件商標が引用商標の顧客吸引力にただ乗り(フリーライド)等、不正の目的をもって出願されたものということもできない。
(5)結語
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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