sokuhyo

Trademark Appeal Case

地名「Japan」の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2007−26385(T2007−26385/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「Japan」の欧文字を標準文字として書してなり、第12類「自動車並びにその部品及び附属品」を指定商品として、平成18年6月10日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『Japan』の文字を標準文字で表示してなるから、これをその指定商品に使用しても、単に『日本で製造された商品』であるという商品の産地を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

商標法第3条第1項第3号の判断に際しては、「商標法第3条第1項第3号に掲げる商標が商標登録の要件を欠くとされているのは、このような商標は、商品の産地、販売地その他の特性を表示記述する標章であって、取引に際し必要適切な表示としてなんぴともその使用を欲するものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのを公益上適当としないものであるとともに、一般的に使用される標章であって、多くの場合自他商品識別力を欠き、商標としての機能を果たし得ないものであることによるものと解すべきである。」(最高裁昭和53年(行ツ)第129号 昭和54年4月10日判決言渡参照)と判示されているところである。

これを踏まえて、本件についてみるに、本願商標は、前記1のとおり、「Japan」の欧文字を標準文字として書してなるところ、該文字は、「日本」を意味する英語表記を普通に用いられる方法をもって表したものであり、本願指定商品との関係においては、我が国が世界有数の自動車生産国であることよりすれば、これをその指定商品中「日本製の自動車並びにその部品及び附属品」に使用するときには、原審説示の如き、単に「日本で製造された商品」、すなわち、商品の産地等を容易に認識、把握させるというのが相当である。

そうすると、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者は、単に商品の産地等を表示するものと理解するに止まり、自他商品の識別標識とは認識し得ないものである。

そして、このような標章は、指定商品との関係において、当該商品の産地等を表示するために、取引において必要適切な表示として何人も使用を欲するものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのは公益上適当でないというべきである。

また、本願商標を、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じるおそれがあるといわなければならない。

なお、請求人は、本願商標の登録の可否について、過去の登録例をあげて、本願商標も登録が認められるべきものである旨主張している。

しかしながら、請求人が示す過去の登録例と本願商標とは、その構成態様及び指定商品が相違するものであるばかりでなく、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に当たるものであるかどうかの判断は、当該商標登録出願の査定時及び審決時において、当該商標の構成態様と指定商品とを考慮し、個別具体的に判断されるものであって、請求人が例示する過去の登録例が存在することのみによって、本願商標が同号に該当することを否定することはできず、また、本願商標についての同号該当性の判断が、かかる過去の登録例に拘束されるものでもない(平成12年(行ケ)第76号事件 東京高裁平成12年9月4日判決言渡参照)。したがって、請求人のこの主張をもって前記判断を覆すことはできない。

以上のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当なものであって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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