Trademark Appeal Case
文字部分の独立性と称呼類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2007−29981(T2007−29981/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第36類「建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物又は土地の情報の提供,土地又は建物の管理・賃借又は売買に関する助言」、第37類「事業用不動産及び居住用不動産の建設工事,その他の建設工事,建設工事に関する助言,建設工事に関する情報の提供,建築設備の運転・点検・整備,建築設備の運転・点検・整備に関する助言及び情報の提供,建築物の修理又は保守,建築物の修理又は保守に関する助言及び情報の提供」及び第43類「ホテルにおける宿泊施設の提供,その他の宿泊施設の提供,レストラン・コーヒーショプにおける飲食物の提供,ケータリング,催事・宴会施設の貸与,会議室の貸与,展示施設の貸与」を指定役務として、平成18年7月20日に登録出願、その後、指定役務中、第43類の役務については、原審における平成19年6月12日付け手続補正書により、「ホテルにおける宿泊施設の提供,その他の宿泊施設の提供,レストラン・コーヒーショップにおける飲食物の提供,ケータリング,会議室の貸与,展示施設の貸与」と補正されたものである。
2 原査定において引用した商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第3177605号商標(以下「引用商標1」という。)は、「THE PALM」の欧文字を横書きにしてなり、平成4年9月16日に登録出願、第42類「飲食物の提供」を指定役務として、同8年7月31日に設定登録されたものである。
同じく、登録第3177606号商標(以下「引用商標2」という。)は、「ザ パーム」の片仮名文字を横書きにしてなり、平成4年9月16日に登録出願、第42類「飲食物の提供」を指定役務とし、同8年7月31日に設定登録されたものである。
以下、引用商標1及び引用商標2をまとめていうときは「引用各商標」という。
3 当審の判断
本願商標は、別掲のとおり、「THE PALM」(「P」の文字部分のみ他の構成文字より5分の1ほど大きく表示されている。以下「THE PALM」という。)の欧文字と該文字の上部に、「T」の部分から「M」の部分の右側にかけて、種類の特定できない植物の葉様図形を配した構成からなるところ、構成中の文字部分と図形部分とは、それぞれ、視覚的に分離して看取されるのが自然であり、また、常に一体のものとして捉えなければならない特段の事情も見いだせないものである。
そうとすれば、本願商標の構成中、「THE PALM」の文字部分も独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし得るとするのが相当であり、その構成中の「THE」は、「英語の定冠詞。普通名詞の前に付いて、同類のものの中で特に代表的・典型的なものとして強調する語。」、「PALM」の文字も「ヤシ科の植物の総称」「手のひら」等(いずれも研究社 新英和大辞典第6版)を意味する語としてよく知られているといえることから、本願商標は、「THE PALM」の文字部分から、「ザパーム」及び「ザパルム」の称呼を生じ、「ヤシ科の植物の総称」及び「手のひら」の観念を生ずるものといい得るものである。
他方、引用商標1は、「THE PALM」の文字よりなるところ、その構成文字に相応して「ザパーム」及び「ザパルム」の称呼を生ずるものとするのが相当であり、さらに、「ヤシ科の植物の総称」及び「手のひら」の観念を生ずるものである。
また、引用商標2は、「ザ パーム」の文字よりなり、該文字に相応して「ザパーム」の称呼を生ずるものであり、また、「パーム」は、「ヤシ科の植物の総称」「手のひら」(株式会社三省堂 コンサイスカタカナ語辞典第2版)を意味する語であるから、「ヤシ科の植物の総称」及び「手のひら」の観念を生ずるものである。
してみれば、本願構成中の文字部分は、引用商標1の文字とその綴りを同一にする外観上類似の商標であり、本願商標と引用商標2とは、外観において相違する点があるとしても、本願商標と引用各商標とは、「ザパーム」の称呼及び「ヤシ科の植物の総称」「手のひら」の観念を共通にする類似の商標といわざるを得ない。
さらに、本願商標の指定役務中第43類「レストラン・コーヒーショップにおける飲食物の提供」と引用各商標の指定役務「飲食物の提供」は、類似する役務と認められるものである。
なお、請求人は、本願商標は、アラブ首長国連邦の首長国の一つであるドバイにおいて、本願出願人が開発している世界最大の人工島である「THE PALM」について使用し、世界的によく知られた周知商標であり、本願商標全体として「ドバイの人工島である『ザパーム』を表す商標」として、その称呼及び観念が生ずる旨主張し、その証拠方法として、当該事業が紹介されているインターネット情報例を挙げているものの、それらの資料からは、本願商標が日本国内において取引者・需要者間に広く知られているとする事実は認められず、さらに、職権にて調査するも、かかる事実を発見することができないので、請求人の主張は採用できない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
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