Trademark Appeal Case
称呼「チェリー」の品質誤認
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2006−24419(T2006−24419/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「オレンジチェリー」の文字を横書きしてなり、第31類「果実」を指定商品として、平成17年8月19日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定の拒絶の理由は、以下のとおりである。
(1)本願商標は、「オレンジチェリー」の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、その構成中の「オレンジ」の文字部分は、「ミカン科の果樹およびその果実の総称」の意のほか、「オレンジ色」の意を、また、「チェリー」の文字部分は、「さくらんぼ」等の意を有するから、全体として「オレンジ色のさくらんぼ」程の意味合いを容易に理解させる。そうとすると、前記意味合いを理解させる本願商標をその指定商品中の「さくらんぼ」に使用しても、単に商品の品質等を表示するにすぎず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記「さくらんぼ」以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)本願商標は、「オレンジチェリー」の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、指定商品を取り扱う業界において、「オレンジチェリー」なる食用ほおずきの一種が取引されている実情からすると、これをその指定商品中の「食用ほおずき」に使用した場合、単に商品の品質等を表示するにすぎず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
3 当審の判断
本願商標は、「オレンジチェリー」の文字を書してなるところ、その構成は、「ミカン科の果樹およびその果実の総称。オレンジ色。赤みがかった黄色。」の意味、及び、「桜。桜の実。さくらんぼう。」(株式会社岩波書店 広辞苑第五版)の意味を有するものとして、ともに親しまれている「オレンジ」の文字及び「チェリー」の文字からなるものであると把握されるとしても、その構成文字全体が、さくらんぼ、あるいは、食用ほおずきの品質等を表示するものとして普通に用いられているとするに足りる十分な証拠は見出せないものである。
しかして、その構成後半の「チェリー」の文字は、上述したとおり、我が国において親しまれた外来語であり、該文字は、例えば「ダークチェリー」、「アメリカンチェリー」又は「ブラックチェリー」のように使用されて、「さくらんぼ」を表示するものとして普通に使用されている。
そうすると、本願商標に接する需要者等は、上記の実情から、その構成後半部分の「チェリー」の文字部分より、その指定商品との関係において、その内容、品質が、「さくらんぼ」であって、他の種類の果実や野菜ではないと認識するというのが自然である。
してみれば、「さくらんぼ」を直接的に表す「チェリー」の文字を含む本願商標を、その指定商品中「さくらんぼ」以外の商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者をして、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものというべきである。
なお、請求人は、「『チェリー』の語は、世界の様々な国で、『さくらんぼ』だけを意味するものとしてのみ、使用されているものではない。」旨述べているが、本願商標は、その指定商品との関係においては、これに接する我が国の需要者等が、商品の品質について誤認混同を生ずるおそれがあると判断するのが相当であること、上述のとおりであるから、前記、請求人の主張は、採用することができない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第16号に該当するとした原査定は、妥当であって、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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