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Trademark Appeal Case

略称の識別力と混同のおそれ

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2007−3137(T2007−3137/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願の標章は、登録第1444366号の防護標章として登録をすべきものとする。

理由テキスト

1 本願標章

本願標章は、別掲のとおりの構成よりなり、登録第1444366号商標(以下「原登録商標」という。)の防護標章として、第4類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品とし、平成14年12月16日に登録出願された商願2002−106018に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同15年10月22日に登録出願されたものであり、その後、指定商品については、同20年8月13日付けの手続補正書により、「固形潤滑剤,液体燃料,気体燃料,工業用油,工業用油脂,ろう」とする補正がされたものである。

2 原登録商標

原登録商標は、本願標章と同一の構成よりなり、昭和44年6月23日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として同55年11月28日に設定登録され、その後、平成2年11月26日及び同13年2月27日の2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、同15年2月12日に指定商品を第6類、第7類、第8類、第9類、第11類、第12類、第15類、第16類、第17類、第19類、第20類、第21類及び第26類に属する商標登録原簿記載の商品とする指定商品の書換登録がされ、当該商標権は現に有効に存続しているものである。

3 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願標章の『NSK』の文字は、出願人の商号である「日本精工株式会社」のローマ字表記「Nippon Seiko Kabusiki Kaisha」の略称であるところ、ローマ字3文字は一般に会社組織の法人等の略称として広く採択、使用されている実情にあることを考慮すると、他人がこれを本願指定役務に使用しても役務の出所について、混同を生じさせるおそれがあるとは認められないから、商標法第64条に規定する要件を具備しない。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

4 当審の判断

本願標章は、前記1のとおり、原登録商標と同一の構成態様からなること、請求人が原登録商標の権利者と同一人であることは、その標章を表示した書面及び商標登録原簿の記載に徴し明らかである。

そして、原登録商標は、請求人により、同請求人の取扱いに係る商品「ベアリング」について、永年継続して使用され、その間、新聞、雑誌等の媒体を通じて宣伝、広告活動を行ってきた結果、現在においては、請求人の業務に係る前記商品を表示する商標として取引者、需要者の間に広く認識されているものであることは、請求人提出の平成16年3月29日付け及び同19年3月28日付け手続補足書に係る各資料により認め得るものである。

また、自動車や精密機械等の分野においては、「ベアリング」等の機械部品の性能を維持し、回転等による摩擦熱や摩耗等を防ぐために「固形潤滑剤」が使用されており、あらかじめベアリングに「固形潤滑剤」を封入した商品も製造販売されていること、そして、「液体燃料,気体燃料,工業用油,工業用油脂,ろう」の各商品については、「ベアリング」に使用される「固形潤滑剤」とその生産及び販売が同一の者によって行われるなど、その取扱系統を共通にすることが認められる。

以上のことからすれば、本件登録商標と同一態様からなる本願標章が他人によって本願の補正後の指定商品について使用された場合には、これに接する取引者、需要者は、その商品があたかも請求人により製造、販売される商品又は請求人と何らかの関係を有する者により製造、販売される商品であるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものと判断するのが相当である。

したがって、本願標章は、商標法第64条に規定する要件を具備しないとしてその出願を拒絶すべきでない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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