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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「称呼類似と外観・観念の凌駕」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2008−8427(T2008−8427/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2008−8427(T2008−8427/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「好蘭」
争点(論点)
称呼類似と外観・観念の凌駕
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2008−8427(T2008−8427/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「好蘭」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼類似と外観・観念の凌駕」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第43類「飲食物の提供」を指定役務として、平成19年3月27日に登録出願されたものである。

2 原査定の引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用された登録第3254191号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲2のとおり、「好蘭」の漢字を筆記体風に横書きしてなり、平成4年9月25日に登録出願、第42類「広東料理の提供」を指定役務として、平成9年1月31日に設定登録され、その後、平成19年4月6日に商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

同じく、登録第3369970号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲3のとおりの構成よりなり、平成4年9月28日に登録出願、第42類「中華そばを主とする飲食物の提供」を指定役務として、平成10年8月7日に設定登録され、その後、平成20年8月8日に商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである(以下、これらを一括していうときは「引用各商標」という。)。

3 当審の判断

本願商標は、別掲1のとおり、横長の長方形図形内の黒地部分に「煌蘭」の文字を白抜き文字で筆記体風に表してなるところ、これより「コウラン」の称呼を生じ、また、「煌めく蘭」の如き観念が生ずるものとみるのが相当である。

他方、引用商標1は、別掲2のとおり、「好蘭」の文字よりなるところ、これより「コウラン」の称呼を生じ、「好きな蘭」程の観念が生ずるものである。

また、引用商標2は、別掲3のとおり、極太の六角形輪郭線の枠内に中華門と思しき絵を表してなる図形と、「神戸南京町」の漢字及び「皇蘭」の漢字を駕籠文字で二段に表し、さらに「皇」と「蘭」の間には小さく「コウラン」の片仮名文字を表した構成からなるものであるところ、その構成中の文字部分からは「コウベナンキンマチコウラン」、「コウベナンキンマチ」及び「コウラン」の各称呼を生じ、また、該文字部分より「神戸南京町にある『皇蘭』という名称の店」程の観念を生ずるものとみるのが相当である。

ところで、「商標の類否は、対比される両商標が同一又は類似の商品に使用された場合に、商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるか否かによって決すべきであるが、それには、そのような商品に使用された商標がその外観、観念、称呼等によって取引者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すべきであり、しかもその取引の実情を明らかにし得る限り、その具体的な取引状況に基づいて判断すべきものであり、商標の外観、観念又は称呼の類似は、その商標を使用した商品につき出所の混同のおそれを推測させる一応の基準に過ぎず、同三点のうちその一において類似するものでも、他の二点において著しく相違することその他取引の実情によって、何ら商品の出所に混同誤認をきたすおそれの認めがたいものについては、これを類似商標と解すべきではない(最高裁昭和39年(行ツ)第110号・昭和43年2月27日第3小法廷判決・民集22巻399頁参照)」旨判示されている。

そこで、これを本件についてみるに、本願商標と引用各商標とは、互いに「コウラン」の称呼を生じ得るとしても、その外観及び観念においては著しく相違するものであって、この相違が称呼における類似性を凌駕しているものと判断されるから、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して考察すれば、両商標を同一又は類似の役務に使用した場合においても、役務の出所について誤認混同を生じさせるおそれはないものというべきであり、両商標は互いに非類似の商標とみるのが相当である。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当でなく、取消を免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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