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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「要部抽出と称呼の非類似」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2008−10378(T2008−10378/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2008−10378(T2008−10378/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「TWINEX」
争点(論点)
要部抽出と称呼の非類似
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2008−10378(T2008−10378/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「TWINEX」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「要部抽出と称呼の非類似」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「TWIN EX COMPACT」の欧文字と「ツインエクス コンパクト」の片仮名文字とを二段に横書きしてなり、第8類「電気かみそり及び電気バリカン,ひげそり用具入れ」を指定商品として、平成18年11月22日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第3086873号商標(以下「引用商標」という。)は、「TWINEX」の欧文字を横書きに書してなり、平成5年2月10日登録出願、第21類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同7年10月31日に設定登録され、その後、同18年1月10日に存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「TWIN EX COMPACT」の欧文字と「ツインエクス コンパクト」の片仮名文字とを二段に横書きしてなるところ、構成全体としては、特定の意味合いを有しない一種の造語として認識されるものであり、その、構成中の「COMPACT」の欧文字及びその表音である「コンパクト」の片仮名文字は、「小型の、かさばらない」の意味を有する語として我が国においても良く知られ、本願指定商品を取り扱う業界においては、商品の形状が小型であることを「コンパクト」と称して販売している実情にあることからすれば、該文字は商品の品質・形状を表示するものとして自他商品の識別標識としての機能を有しないか、もしくは極めて弱い語というべきものである。

そうすると、本願商標の構成中、造語である「TWIN EX」の欧文字及びその表音と認められる「ツインエクス」の片仮名文字と、既成語であって、本願指定商品に関しては、自他商品の識別標識としての機能を有しないか、もしくは極めて弱い「COMPACT」及び「コンパクト」の各文字との間には、その出所表示識別標識としての機能において自ずと軽重の差が生じ、これに接する需要者は、前半部分の、記憶、印象に強く残る「TWIN EX」及び「ツインエクス」の文字部分に注目し、該文字部分に相応して生じる「ツインエクス」の称呼をもって取引に資する場合も決して少なくないものとみるのが相当である。

一方、引用商標は、前記2のとおり、「TWINEX」の欧文字を同書、同大、等間隔で、外観上まとまりよく、一体的に表しており、これからは特定の意味を有しない造語として認識されるものであるところ、このような場合、我が国において慣れ親しまれている英語風の読みをもって称呼されるとみるのが相当である。そうすると、前半の「TWI」の文字部分は、「twist」が「ツイスト」、「twin」が「ツイン」及び「twinkle」が「ツインクル」と称呼されるのに倣って、「ツイ」と読まれるといえるものであり、また、後半の「NEX」の文字部分は、「next」が「ネクスト」と称呼されるのに倣って、「ネクス」と自然に読まれものであり、これより生じる「ツイネクス」の称呼も格別冗長というべきものでなく、よどみなく、一気一連に称呼し得るものである。

そこで、本願商標より生ずる「ツインエクス」の称呼と、引用商標より生ずる「ツイネクス」の称呼とを比較すると、前者が6音、後者が5音からなるものであり、相違する部分は「ツ」、「イ」の各音に続く前者の「ン」、「エ」の各音と、後者の「ネ」音において差異を有するものであって、他の音を共通にするものである。

しかして、両称呼は、その構成音数を異にするばかりでなく、相違する「ン」、「エ」の各音と「ネ」音は、明瞭に発音・聴取されるものであり、本願商標の称呼「ツインエクス」は、構成中の「TWIN」と「EX」との各文字の間に一文字程度の空白があり、視覚的にも容易に分離して看取されることから、「TWIN」の称呼である「ツイン」の部分に抑揚をつけて二音節風に区切って発音されるものであるのに対し、引用商標の称呼「ツイネクス」は、平坦に一気一連に称呼されるものであるから、この「ン」の有無及び「エ」音と「ネ」音の相違が両商標の称呼全体に及ぼす影響は決して小さいものとはいえず、両称呼を一連に称呼するときには、語調、語感を異にし、十分識別し得るものといえる。

そうすると、引用商標より「ツインエクス」の称呼をも生ずるとし、その上で、本願商標と引用商標が称呼上類似するとした原査定の判断は妥当ではない。

そして、本願商標と引用商標は、共に特定の観念を生じない造語と判断されるから、観念上比較し得ないものであり、また、それぞれの構成よりみて、外観上も十分に区別し得るものである。

したがって、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても互いに相紛れるおそれのない非類似の商標といわざるを得ないものであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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