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Trademark Appeal Case

商標の要部抽出と称呼類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2008−12141(T2008−12141/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1に示す構成よりなり、第43類「うどん又はそばの提供」を指定役務として、平成17年4月20日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、別掲2に示す構成よりなる登録第4183717号商標(以下、「引用商標」という。)と『ホンジン』の称呼において類似する商標であって、同一又は類似の役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲1のとおり、正方形枠内に、はち巻きを締めた江戸時代の職人風の若者の上半身の姿とその若者の図形の右側に白抜き縦書きで「そば」の文字及びその右横に「鍋うどん」の文字を配してなるもの(以下「左側部分」という。)と、その右側に大きく「本陣」の文字を書し、その構成文字「本」及び「陣」の間に、「本」の上部横棒から「陣」の「こざとへん」上部にかけて右肩上がりに長方形枠を配し、その枠内に「めん房」の文字を配してなるもの(以下「右側部分」という。)である。

しかして、かかる構成にあっては、左側部分と右側部分とが視覚的に分離して看取されるばかりでなく、これらを常に一体不可分のものとして看取、把握されなければならない特段の事情は見いだし得ないものであるから、それぞれが独立して自他役務の識別標識としての機能を有するものというのが相当である。

そこで、本願構成中の右側部分を見ると、前述したとおり、大きく書された「本陣」の文字と「本」及び「陣」の文字間の長方形枠内に「めん房」の文字を配してなるところ、構成全体としてまとまりよく一体的に表されており、「めん房」及び「本陣」の文字より生ずると認められる「メンボウホンジン」の称呼も、格別冗長ではなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。

また、その構成中の「本陣」の文字は、「一軍の大将がいる陣所。本営。江戸時代の宿駅で、大名・幕府役人・勅使・宮門跡などが宿泊した公認の宿舎。大旅籠屋おおはたごや。」を意味する語であり、職権により調査すると、「本陣」の文字は、かかる意味から、飲食物の提供に関する業界において、「本店」(営業の本拠である店。)(いずれも広辞苑第五版)を称する語として使用されている事例も見受けられるところである。

そうしてみると、「本陣」の文字は、本願指定役務との関係においては、強い自他役務識別機能を有するものとは認められないというのが相当であるから、本願商標の右側部分からは、例え、「本陣」の文字が他の文字に比して大きく書されていたとしても、殊更に「めん房」の文字部分を省略し、「本陣」の文字部分のみを分離抽出して、称呼しなければならない特段の理由は認められないものである。

そうとすれば、本願商標の構成中「めん房」及び「本陣」は、その構成全体の外観上の一体不可分性及び称呼上の面並びに取引の実情からみて、全体として一つの造語を表したものと認識されるというのが相当である。

他に、「本陣」の文字部分のみを分離抽出して、称呼しなければならない特段の理由は見いだせない。

してみれば、本願商標構成中の右側部分の文字からは、構成文字全体に相応した「メンボウホンジン」の称呼のみを生ずるというべきものである。

したがって、本願商標より「ホンジン」の称呼をも生ずるとし、その上で、本願商標と引用商標とが称呼上類似するものとして、商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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