結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2008−1533(T2008−1533/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第32類に属する願書記載の商品を指定商品として、平成18年7月21日に登録出願されたものである。そして、願書記載の指定商品については、原審において、同19年5月1日付け提出の手続補正書により、第32類「野菜入りの果実飲料,飲料用野菜ジュース」と補正されたものである。
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、その商標権はいずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第2282137号商標(以下「引用商標1」という。)は、「ソムリエ」の文字を横書きしてなり、昭和63年11月21日に登録出願、第29類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成2年11月30日に設定登録されたものである。その後、同13年1月30日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同14年8月28日に指定商品を第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされたものである。
(2)登録第3363072号商標(以下「引用商標2」という。)は、「SOMMELIER」の文字を上段に、「ソムリエ」の文字を下段に、上下二段に書してなり、平成6年7月18日に登録出願、第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年11月28日に設定登録され、その後、同19年12月4日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
(上記(1)及び(2)の登録商標をまとめていうときは、以下「引用商標」という。)
本願商標は、別掲のとおり、波線を内包し、緑、オレンジ、ピンク、青の各色が施された4枚の葉と思しき図形と、その下に「野菜ソムリエ」の文字を配した構成よりなるものである。
そして、本願商標を構成する、前記図形部分と前記文字部分とは常に一体不可分のものとして認識しなければならない特段の事情を見いだし得ないものであるから、該図形部分と該文字部分は、それぞれが独立して自他商品の識別標識としての機能を有するものである。
そこで、本願商標と引用商標の類否について検討するに、本願商標を構成する、「野菜ソムリエ」の文字は、同一の書体、同一の大きさ、同一の間隔で、外観上まとまりよく表してなるものであって、その構成文字全体に相応して生ずる「ヤサイソムリエ」の称呼も格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。
そして、「野菜ソムリエ」の構成中「ソムリエ」の文字は、「フランス料理店などで、ワインの仕入れ・管理を担当し、また客の相談を受けてワインを選定・提供する専門職。」(「広辞苑第五版」)等の意味を有し、また 「野菜ソムリエ」について、「日本ベジタブル&フルーツマイスター協会が認定する野菜の知識についての民間資格」(「imidas2007」株式会社集英社発行」と記載されていることからすると、全体として「野菜の専門職」如き意味合いを看取させるものである。
そうすると、たとえ、「野菜ソムリエ」の構成中「野菜」の文字部分が、その指定商品との関係において、商品の原材料を表したものであるとしても、「野菜ソムリエ」の文字は、外観上まとまりよく表されていることに加えて、該文字より、「野菜の専門職」如き観念を生ずることからすれば、これに接する取引者、需要者等が、「野菜ソムリエ」の文字より、殊更、「野菜」の文字部分を捨象し、「ソムリエ」の文字部分のみをもって取引に資するとはいい難いものである。
また、他に「ソムリエ」の文字部分のみが、独立して着目されるとみるべき特段の事情も見当たらない。
しかして、「野菜ソムリエ」の文字は、その構成全体をもって、一体不可分のものと認識し、把握されるとみるのが相当であって、そうすると、該文字より「ヤサイソムリエ」の称呼のみを生ずるというべきである。
他方、引用商標1は、前記2のとおり、「ソムリエ」の文字を横書きしてなるところ、構成文字に相応して、「ソムリエ」の称呼が生ずること明らかであって、かつ、前記した「ソムリエ」の文字が有する意味から「ワインの専門職」の観念が生ずるものである。
また、引用商標2は、前記2のとおり、「SOMMELIER」の欧文字を上段に、「ソムリエ」の片仮名文字を下段に、上下二段に併記してなると
ころ、一般に欧文字と片仮名文字を併記した構成の商標において、その片仮名文字が欧文字部分の読みを特定したものと無理なく認識し得るときは、該片仮名文字より生ずる称呼をもって自然の称呼とみるのが相当であるから、これより「ソムリエ」の称呼を生ずるものである。
そして、「SOMMELIER」の語は、「レストランのワイン係」の意味を有するフランス語であることから、引用商標2からは、前記した「ソムリエ」の文字が有する意味もあわせて「レストランのワイン係、ワインの専門職」の観念を生ずるものである。
そうとすれば、本願商標より「ソムリエ」の称呼をも生ずるとし、そのうえで、本願商標と引用商標が称呼上類似するとした原審の判断は、妥当でなく、また、本願商標と引用商標とは、前記1及び2の構成よりみて、外観においても区別し得るものであり、さらに、観念においても、前記認定のとおりであるから、十分に区別し得るものである。
してみれば、本願商標と引用商標は、外観、観念、称呼のいずれの点よりみても、相紛れるおそれのない非類似の商標というのが相当である。
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
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