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Trademark Appeal Case

立体5本指の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2007−12119(T2007−12119/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、「立体5本指」の文字を標準文字で表してなり、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成18年9月5日に登録出願されたものである。その後、指定商品については、原審における同19年3月12日付け提出の手続補正書により、第25類「立体縫製の5本指の靴下」に補正されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『立体5本指』の文字を書してなるところ、該文字は、三次元空間でデザインされる5本指ソックス、立体的縫製による縫製された5本指ソックスの表面の縫製・裁断の目途を表す表記にとどまり、単に『立体縫製の5本指靴下』であること、すなわち、商品の品質表記若しくは縫製操作や企業課題の表記(靴下の繊維縫製操作の表記)である本願商標をその指定商品に使用しても、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識し得ない商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

第3 当審における証拠調べ通知

当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをした結果、次の事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づく通知を行った。

本願商標は、「立体5本指」の文字を標準文字で書してなるところ、これを構成する「立体」及び「5本指」の文字に関して行った職権による証拠調べによれば、以下の事実が認められるので、本願商標をその指定商品「立体縫製の5本指の靴下」に使用するときは、全体として「5本指部分が立体縫製された靴下」程の意味合いを認識させるにすぎず、単に商品の品質(形状)を表示するものといわなければならない。

なお、原査定において、本願商標は、「商品の品質表記若しくは縫製操作や企業課題の表記(靴下の繊維縫製操作の表記)であると認定し、商標法第3条第1項第6号に該当する」として拒絶されたものであるが、本願商標は、前記のとおり、単に商品の品質(形状)を表示するにすぎないものであり、原審における拒絶理由のうち、商品の品質表記であると認定した理由以外の理由は妥当でないものと認められるので、商標法第3条第1項第3号に該当するというのが相当である。

「立体5本指」の文字及び「立体」、「5本指」の文字について

(1)「立体五本指ウォーキングソックス 【YONEX】エルゴファイブソックス トゥースペース製法のしくみ 1 各指下側を立体に編む 2 各指の太さに合わせて立体的に製編 【特長】・足形にあった立体成形のため、指先を圧迫しにくく足全体を快適な圧力で包み込み、履き心地を向上しました。」との記載がある。(http://www.rakuten.co.jp/shoes-sinagawa/353271/1769689/)

(2)「無縫製(ホールガーメント)の機械で編んだ立体5本指ソックス 足の形に編みました!3次元ゆびソックス 足の形に編んでいますので、締め付けることなく足にフィット!」との記載がある。(http://store.shopping.yahoo.co.jp/lasante/9033.html)

(3)「『炭を着る』立体5本指ソックス ≪立体5本指ソックスの特徴≫かかと付きの立体タイプ。サポートゴムが入って、よりフィット性が良くなりました。慣れないと最初履き辛いですが、一度履いたらこの爽快感はたまりません。」との記載がある。(http://www.natula.jp/products/7.html)

(4)「5本の指を一つ一つ包み込み、足を最大限にリラックスさせる5本指ソックスは、足の蒸れやむくみを解消し、いつも清潔にしてくれます。立体縫製なので、かかとのズレが無く通勤時の靴を履いても中でずれる事はありません。」との記載がある。(http://www.lifeafa.jp/socks/002.html)

(5)「花柄がかわいい薄手タイプの5本指ソックス。指のまたにくい込みこまないように、指の形に合わせた立体編み。吸水速乾、抗菌防臭機能を持つ「コラックス(R)パークリン(R)」を使用。」との記載がある。(http://www.netlaputa.ne.jp/~miquette/socks.htm)

(6)「今までにない新しい感覚! 立体設計の5本指ソックス! 3次元的立体設計による、各指の長さ、足底、足首などの形に合わせた成型立体編みで造られております。その自然で楽な履き心地は、今までにない新しい感覚の5本指ソックスです。」との記載がある。(http://item.rakuten.co.jp/kappakun/cs-5301/)

(7)「■5本指ソックス レディース 5本の指をセパレートすることにより、血流がよくなり、美容にとっても良いと評判の5本指ソックス。マイナスイオン効果でより血流が良くなります。また消臭作用があり水虫にも効果抜群。足を締め付けない立体編みです。」との記載がある。(http://www.ion-tex.co.jp/iryou/index.html)

(8)「5本指スニーカー スニック 甲部分にシワやダブつきを無くす特殊立体編みを施し靴の中でも足にフィット。その上吸水速乾処置はもちろん抗菌防臭に銀イオンとキトサンを配合した繊維を使用しています。」との記載がある。(http://164.46.26.203/eshop/store/comersus_viewItem.asp?idProduct=495954)

(9)「かかと付き 絹5本指スニーカーソックス!●立体編み立てではき心地いい●5本指だから水虫対策に♪」との記載がある。(http://www.rakuten.co.jp/tomotomo/508620/679125/)

なお、請求人は、「日本において代表的な検索エンジンであるヤフー、グーグルにおいて『立体5本指』で検索しても全く検索されない。検索されたURLは全て請求人のOEM製品である。」旨述べているが、これを立証する具体的な証左を何ら示していないものである。

第4 請求人(出願人)は、前記第3の「証拠調べ通知」に対して、何ら意見を述べていない。

第5 当審の判断

本願商標は、前記第1のとおり、「立体5本指」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「立体」の文字は、「3次元の空間的ひろがりをもつ物体。」(株式会社岩波書店 広辞苑第六版)を意味する語であり、また、「5本指」の文字は、「5本の指」の意味を容易に理解させるものであり、しかも、「5本指靴下」、「5本指ソックス」、「5本指ストッキング」のように「5本の指の部分が1本毎に分かれている型の」という商品の品質(形状)を表示する語として一般に使用されているものである。

そして、前記第3の(1)ないし(9)に記載のとおり、5本の指の部分を指の形に合わせて立体編みした靴下(ソックス)が相当数製造・販売されている実状が認められる。

そうすると、「立体5本指」の文字よりなる本願商標は、全体として「5本の指の部分が立体的に縫製された靴下」程の意味合いを極めて容易に理解、認識させるものである。

してみれば、本願商標を補正後の指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、前記の商品の品質(形状)を表示したものと理解するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識し得ないものと判断するのが相当である。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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