Trademark Appeal Case
サンブロックの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900375(T2007−900375/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本件商標
本件登録第5044949号商標(以下「本件商標」という。)は、「DHC」、「サンブロック」及び「ミルク」の各文字を三段に横書きしてなり、平成16年12月9日に登録出願、第3類「日焼け止めミルキーローション,その他の日焼け止め乳液」を指定商品として、同19年2月23日に登録審決、同年5月11日に設定登録されたものである。
第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第1063069号商標(以下「引用商標」という。)は、「サンブロック」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和46年11月2日に登録出願、第4類「せつけん類(薬剤に属するものを除く)歯みがき、化粧品(薬剤に属するものを除く)香料類」を指定商品として、同49年4月18日に設定登録され、その後、三回にわたり商標権の存続期間の更新登録され、平成16年5月26日に指定商品を第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」とする指定商品の書換登録がされ、当該商標権は現に有効に存続するものである。
第3 登録異議申立ての理由の要点
申立人は、本件商標と前記第2の引用商標との関係において、商標法第4条第1項第11号に該当すると主張し、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第37号証を提出し、本件商標と引用商標とは、「サンブロック」の称呼において類似する商標であり、かつ、指定商品も類似するものである。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきものである。
第4 当審の判断
1 本件商標について
本件商標は、前記第1のとおり、「DHC」、「サンブロック」及び「ミルク」の各文字を三段に横書きしてなるところ、本件商標の指定商品「日焼け止めミルキーローション,その他の日焼け止め乳液」との関係からして、その構成中、中段の「サンブロック」の文字からは「日焼け止め」又は「日焼け止め用」の意味合いを、また、下段の「ミルク」の文字は、「ミルク状のもの、乳液」の意味合いを、それぞれ容易に看取し、該文字部分は商品の品質、用途を表したものというのがこの種化粧品に係る取引者、需要者の共通の理解ないし認識といえるから、本件商標にあっては、その構成中の「サンブロック」及び「ミルク」の各文字(語)自体は、自他商品の識別標識としての機能を果たさないものである。
その理由は以下のとおりである。
(1)本件商標の「サンブロック」の文字部分について
「sun b1ock」及び「サンブロック」の文字についてみるに、各辞典類及びウェブページ情報において、以下のとおりの使用例等の記載が認められる。
ア 「小学館ランダムハウス英和大辞典(1994年1月1日 株式会社小学館発行)の「sun b1ock」の項に、「日焼け止め(クリーム,ローション)」の記載があること。
イ 「新グローバル英和辞典」(1994年1月15日 株式会社三省堂発行)の「sun b1ock」の項に、「日焼け止めクリーム」の記載があること。
ウ 「新英和中辞典」(1994年11月 株式会社研究社発行)の「sun b1ock」の項に、「日焼け止めのクリーム〔ローション〕」の記載があること。
エ 「英和中辞典」(1994年11月28日 株式会社講談社発行)の「sun b1ock」の項に、「日焼け止めクリーム」の記載があること。
オ 「プログレッシブ英語逆引き辞典」(1999年7月1日 株式会社小学館発行)の「sun b1ock」の項に、「日焼け止め(クリーム,ローション)」の記載があること。
カ 「リーダーズ英和辞典」(1999年5月 株式会社研究社発行)の「sun b1ock」の項に、「日焼け止め(クリーム)《sunscreenよりも効果が強い》」の記載があること。
キ 「研究社 医学英和辞典」(1999年7月 株式会社研究社発行)の「sun b1ock」の項に、「日焼け止め(クリーム)(cf.SUNSCREEN)」の記載があること。
ク 「大きな活字のコンサイス英和辞典」(2002年4月20日 株式会社三省堂発行)の「sun b1ock」の項に、「日焼け止めクリーム」の記載があること。
ケ 「研究社新英和大辞典」(2002年3月 株式会社研究社発行)の「sun b1ock」の項に、「日焼け止めクリーム」の記載があること。
コ 「グランドコンサイス和英辞典」(2002年6月20日 株式会社三省堂発行)の「日焼け止め」の項に、「sunscreen;a sun b1ock(er)/日焼け止めクリーム」の記載があること)。
サ 「新和英中辞典」(2002年9月 株式会社研究社発行)の「ひやけ【日焼け】」の項に、「日焼け止め(クリーム)sun screen;sun b1ock」の記載があること。
シ 「図解英和大辞典」(2002年12月20日 株式会社マクミラン ランゲージハウス発行)の「sun b1ock」の項に、「日焼け止めクリーム〔ローション〕」の記載があること。
ス 「プログレッシブ英和中辞典」(2003年1月1日 株式会社小学館発行)の「sun b1ock」の項に、「日焼け止め(sunscreen)」の記載があること。
セ 「医学書院 医学大辞典」(2003年3月1日 株式会社医学書院発行)の「サンスクリーン〔sunscreen,sun b1ock〕」の項に、「...日焼け止め...」の記載があること。
ソ 「研究社 新和英大辞典」(2003年7月 株式会社研究社発行)の「ひやけどめ【日焼け止め】」の項に、「日焼け止めクリーム(a)sun b1ock」の記載があること。
タ 「知恵蔵/2003」(2003年1月1日 朝日新聞社発行)の「サンブロック」の項に、「[sun b1ock]日焼け止め」の記載があること。
チ 「知恵蔵/2006」(2006年1月1日 朝日新聞社発行)の「サンブロック」の項に、「[sun b1ock]日焼け止め」の記載があること。
ツ 有限会社銀座赤レンガの商品情報サイトに「sun b1ock」(サンブロック)を「日焼け止め」として商品を紹介されている(http://www.akarenga.com/sunblock.html)。
テ 楽天市場における化粧品全般情報サイト「コスメランド」の商品情報中に商品名「アベンヌ サンブロック EX50N」を「日焼け止め」に関する商品として紹介されている(http://item.rakuten.co.jp/cosmeland/100686_z/)。
ト 米国直輸入品に関する商品情報サイトに商品名「バナナボートウルトラサンブロックSPF30」とする商品と「sunb1ock」の文字が表示されたパッケージ写真の紹介されている(http://www.hapima.com/prd/02000196/020001960946/)。
ナ シルキーズとする商品情報サイトに「シルク配合の日焼け止めクリーム」として「日焼け止めジェル(敏感肌用) スーパーサンブロック」の文字及び「SUPER」と「SUNBLOCK」の文字が上下二段に表示されたパッケージ写真の紹介されている(http://www.silkys4.com/shop/cosme/sunblock.htm)
以上よりすれば、「sun block」の文字は、「日焼け止めクリーム(ローション)」又は「日焼け止め」の意味を、「サンブロック」の文字も英語「sun block」の表音の片仮名表記で「日焼け止め」の意味をそれぞれ有すること、及び「サンブロック」の文字が、「日焼け止め剤」又は「日焼け止め(ジェル,クリーム)」の意味合いを表すものとして使用されていることから、「サンブロック」の文字部分は、「日焼け止め」の意味を有する英語「sun block」の表音の片仮名表記であると認められる。
(2)本件商標の構成中の「サンブロック」の文字と、その指定商品「日焼け止めミルキーローション,その他の日焼け止め乳液」との関係をみるに、上記の「sun block」又は「サンブロック」の語に係る辞書等の記載事実及び化粧品業界における「サンブロック」の語を採択し使用している実情を総合勘案すると商品「日焼け止めミルキーローション,その他の日焼け止め乳液」にあっては「サンブロック」の文字は「日焼け止め」又は「日焼け止め用」の意味合いで、商品の品質、用途を表示する語として理解し認識されるにすぎないものである。
(3)本件商標の「ミルク」の文字部分について
「ミルク」の文字部分は、化粧品業界において「乳液」を表すものとして普通に使用されていることは明らかな事実であるから、該文字を指定商品「日焼け止めミルキーローション,その他の日焼け止め乳液」に使用するときは、商品の品質を表示する語として理解し認識されるにすぎないものである。
(4)してみると、本件商標にあっては、その構成中の「サンブロック」及び「ミルク」の各文字(語)自体は、自他商品の識別標識としての機能を果たさないものである。
2 本件商標と引用商標との類否について
本件商標は、前記1のとおり、その構成中の「サンブロック」及び「ミルク」の各文字(語)自体は、自他商品の識別標識としての機能を果たさないものであるから、「ディーエイチシーサンブロックミルク」及び「ディーエイチシー」の称呼が生じるものであり、特定の観念を生じない造語というのが相当である。
他方、引用商標は、第2のとおり「サンブロック」の片仮名文字を書してなるから、その構成文字に相応して「サンブロック」の称呼を生ずること明らかである。
そうすると、本件商標より生ずる「ディーエイチシーサンブロックミルク」及び「ディーエイチシー」の称呼と、引用商標より生ずる「サンブロック」とは、それぞれ構成音数、構成音が明らかに異なる称呼上類似しない商標というべきである。
また、本件商標と引用商標の構成は、前記第1及び第2のとおりであるから、外観上は判然と区別し得るものであり、観念においては、本件商標が特定の観念を有しない造語であるから、両者は比較することができないものである。
したがって、本件商標と引用商標とは、その称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
3 申立人の主張について
申立人は、登録異議申立ての理由において判定(判定2004−60006)を引用しているが、前記1のとおり、「サンブロック」の語は、化粧品を取り扱う業界において「日焼け止め剤」又は「日焼け止め(ジェル,クリーム)」の意味合いを表すものとして使用されているものであり、また、判定例に拘束されるものではない。さらに、申立人は審判決例、辞書類及びインターネット情報などを提出し、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当する旨述べているが、前記のように認定、判断すべきであるから、申立人のいずれの主張も採用することはできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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