Trademark Appeal Case
称呼類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900528(T2007−900528/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本件商標
本件登録第5074740号商標(以下「本件商標」という。)は、「GABOX」の欧文字と「ガボックス」の片仮名文字とを二段に横書きしてなり、平成19年2月23日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年8月3日に登録査定され、同年8月31日に設定登録されたものである。
第2 登録異議の申立ての理由(要旨)
1 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録商標は、以下の(1)ないし(5)のとおりであって、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)国際登録第813347号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第18類、第25類及び第26類に属する国際登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、2003年8月8日に国際登録、平成17年1月28日に設定登録されたものである。
(2)登録5072653号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(2)のとおりの構成(他の立体図形は願書に表示されているとおり。)よりなり、平成18年8月21日に立体商標として登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同19年8月24日に設定登録されたものである。
(3)登録5072654号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(3)のとおりの構成(他の立体図形は願書に表示されているとおり。)よりなり、平成18年8月21日に立体商標として登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同19年8月24日に設定登録されたものである。
(4)登録5072655号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲(4)のとおりの構成(他の立体図形は願書に表示されているとおり。)よりなり、平成18年8月21日に立体商標として登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同19年8月24日に設定登録されたものである。
(5)登録5072656号商標(以下「引用商標5」という。)は、別掲(5)のとおりの構成(他の立体図形は願書に表示されているとおり。)よりなり、平成18年8月21日に立体商標として登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同19年8月24日に設定登録されたものである。
以上の(1)ないし(5)の登録商標を一括していうときは、「引用各商標」という。
2 理由の要点
本件商標は、上記第1のとおり、「GABOX」の欧文字と「ガボックス」の片仮名文字とを二段に横書きしてなるものである。
他方、引用商標1は、別掲(1)のとおり、欧文字「The Origina1 T‐box from istanbul」(語頭と語尾の上部に四角形の黒点が配されている。)から構成される商標である。
引用商標2は、別掲(2)のとおり、欧文字「T‐box」及び四角柱からなる立体商標である。
引用商標3は、別掲(3)のとおり、欧文字「T‐box」及び円柱からなる立体商標である。
引用商標4は、別掲(4)のとおり、欧文字「T‐box」及びハート型からなる立体商標である。
引用商標5は、別掲(5)のとおり、欧文字「T‐box」及び円錐と半球を組み合わせた立体商標である。
本件商標の欧文字部分は、「BOX」という単語に欧文字「GA」を組み合わせて構成されていることが把握できる。一方、引用商標1中、「T‐box」部分が大文字で強調されており、当該部分が要部であると認識できる。同じく、引用商標2ないし引用商標5の立体形状部分は特異な形状とはいい難いため、これらの商標の要部も「T‐box」部分であることはいうまでもない。とすれば、これらの引用各商標の要部たる「T‐box」も「box」という単語に欧文字「T」を組み合わせた構成からなるものである。
本件商標と引用各商標は、英単語「BOX」の前にアルファベットを追加したという点で共通しており、外観上も類似しているといえる。
また、本件商標と引用各商標は、アルファベットに英語で「箱」を意味する言葉を付加したという点では、観念上も共通しているといえる。
また、上述のとおり引用各商標の要部は「T‐box」部分であるため、当該商標からは「ティーボックス」の称呼も生じ得る。
一方、本件商標の片仮名部分は読み仮名にしては大きすぎるため、欧文字部分から「ジーエーボックス」との称呼も生じる。この場合、本件商標と引用各商標は後半の「ボックス」の読みを共通にし、また、1音目の「ティー」と「ジー」の音は母音を共通とする上に、本件商標の3音目及び4音目の「エー」部分はその前の「ジー」の音に吸収されて聴取しづらいこと等に鑑みると、本件商標と引用各商標を比較した場合、全体として相互に称呼が類似しているといえる。
したがって、本件商標と引用各商標は、外観、観念、称呼上相紛れるおそれがあり、相互に類似する商標である。
また、引用各商標は、全て「被服」を指定しているため、本件商標と引用各商標の商品についても同一である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
3 以上に述べたように、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するから、商標法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきである。
第3 当審の判断
本件商標は、上記第1のとおり、「GABOX」の欧文字と「ガボックス」の片仮名文字とを二段に横書きしてなるところ、下段の「ガボックス」の片仮名文字が上段の「GABOX」の欧文字の表音を表したものと無理なく認識、把握できるものであるから、これよりは「ガボックス」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものというのが相当である。
他方、引用商標1は、別掲(1)のとおり、「The Origina1 T‐box from istanbul」(語頭と語尾の上部に四角形の黒点が配されている。)の欧文字よりなるところ、その構成中の「T‐box」の文字部分が他の文字と比較して太字で顕著に表されているものである。
そして、「T‐box」の文字部分は、「T」と「box」との間をハイフンより短い太い線で連結されており、外観上極めてまとまりのよい構成よりなるものであるから、全体の文字以外に、「T‐box」の文字部分全体をもって「テイボックス」の称呼をも生じ、特定の観念を生じないものというのが相当である。
次に、引用商標2ないし引用商標5は、それぞれ別掲(2)ないし(5)のとおり、欧文字「T‐box」と四角柱、同じく欧文字「T‐box」と円柱、同じく欧文字「T‐box」ハート型、同じく欧文字「T‐box」と円錐と半球を組み合わせた立体商標であるところ、立体自体は格別特異な形状とはいい難いため、欧文字「T‐box」の部分が、自他商品識別標識としての機能を果たす部分といえるものである。
そして、引用商標2ないし引用商標5の構成中の「T‐box」の文字部分は、上記引用商標1と同様に、「T」と「box」との間をハイフンより短く太い線で連結して外観上極めてまとまりの良い構成よりなるものであるから、これらの全体をもって「テイボックス」の称呼のみ生じ、特定の観念を生じないものというのが相当である。
そこで、本件商標より生ずる「ガボックス」の称呼と引用各商標より生ずる「テイボックス」の称呼を比較すると、両者は、前者が4音に対し、後者が5音という短い音構成であり、かつ、称呼の識別上重要な位置を示す語頭部の「ガ」と「テイ」の音の著しい差異を有するものであるから、全体の音調・音感が異なり称呼上互いに相紛れるおそれのないものである。
また、本件商標と引用各商標は、上記第1、第2の構成よりみて外観上判然と区別し得るものであり、観念においては、前記のとおり、いずれも造語よりなるものであるから比較することができない。
そうとすれば、本件商標と引用各商標とは、その称呼、外観及び観念のいずれの点においても非類似の商標といわざるを得ない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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