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Trademark Appeal Case

Palmaの造語性と類似判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2008−900008(T2008−900008/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5082790号商標の登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5082790号商標(以下「本件商標」という。)は、「Palma diva」の欧文字を標準文字で書してなり、平成19年2月28日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年10月12日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下のとおりであり、その商標権は、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第1274452号商標(以下「引用A商標」という。)は、「DIVA」の欧文字を横書きしてなり、昭和48年5月14日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同52年6月6日に設定登録され、その後、3回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、指定商品については、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする書換の登録が平成20年1月30日にされたものである。

(2)登録第2068587号商標(以下「引用B商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、昭和58年8月10日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同63年7月22日に設定登録され、その後、2回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

(3)登録第2068588号商標(以下「引用C商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和58年8月10日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同63年7月22日に設定登録され、その後、2回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

(4)登録第4222747号商標(以下「引用D商標」という。)は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、平成9年10月7日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同10年12月18日に設定登録されたものである。

以下、これらの商標をまとめていうときは「引用商標」という。

3 登録異議の申立ての理由の要点

(1)引用商標の周知性について

引用AないしC商標に係る「DIVA」は、1983年に発売された香水の名称であり、発売以来、日本のみならず、世界の多くの女性に好評を博している。

また、引用D商標は、1997年に発売された香水の名称であり、「DIVA」と同様、日本及び世界的に知られているものである。

(2)商標法第4条第1項第11号及び同第10号について

本件商標は、その構成中の「Palma」の文字部分がイタリア国の地名であるから、識別力を有する商標の要部は、「diva」の文字部分であり、これより「ディーバ」又は「ディバ」の称呼及び「プリマドンナ」の観念が生ずる。

したがって、本件商標は、世界的に著名な引用商標と「ディーバ」又は「ディバ」の称呼及び「プリマドンナ」の観念を同じくする類似の商標である。

また、本件商標と引用商標は、外観においても類似する。

さらに、本件商標は、引用商標と同一又は類似の商品に使用されるものである。

(3)商標法第4条第1項第15号について

引用商標は、申立人の商品を表示するものとして著名であるから、これと同一又は類似の本件商標がその指定商品に使用された場合、取引者・需要者をして、該商品が申立人の提供に係る商品であるかのように、あるいは、同人と経済的・組織的に関連があるかのように認識され、出所混同を生ぜしめるおそれがある。

(4)むすび

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

(5)申立人は、証拠方法として、甲第1ないし第37号証を提出している。

4 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、上記1のとおり、「Palma diva」の文字を書してなるものであるところ、該文字構成中の「Palma」の文字部分について、申立人は、イタリア国の地名であると主張するが、甲第7及び第8号証によれば、前記申立人主張の地名の綴りは、「Parma」であることが認められ、前記文字部分とは相違するものである。

そして、本件商標中の「Palma」の文字部分は、我が国における化粧品等の分野の需要者によく知られている外国語とは認め難いところであるから、特定の意味を有しない造語を表したと理解されるとみるのが相当である。

そうすると、本件商標中の「Palma」の文字部分が商品の産地、販売場所を表示するものではないのみならず、本件商標は、これを構成する文字全体として、外観上まとまりよく表されているものであり、また、これより生ずると認められる「パルマディバ」又は「パルマディーバ」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものであるから、構成全体をもって一体不可分の造語を表したと認識されるとみるのが相当である。

してみれば、本件商標は、その構成文字に相応して、「パルマディバ」又は「パルマディーバ」の一連の称呼を生ずるものであって、造語よりなるものといわなければならない。

したがって、本件商標について、文字構成中の「diva」の文字部分に自他商品の識別機能を有するとし、これを前提に、本件商標と引用商標とが称呼、観念及び外観において類似するとする申立人の主張は、前提において誤りがあり、失当である。

その他、本件商標と引用商標とを類似の商標とみるべき理由は見出せない。

以上によれば、本件商標と引用商標とは、称呼、観念及び外観のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

(2)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について

甲第9ないし第24号証及び第31ないし第36号証によれば、「DIVA」、「ディバ」及び「ディーバ」(以下、これらを「申立人商品表示A」という。)及び「FLEUR DE DIVA」、「FLEUR de DIVA」、「Fleur de Diva」、「フルール ド ディバ」及び「フルール ド ディーバ」(以下、これらを「申立人商品表示B」という。)の各表示は、「EMANUEL UNGARO(エマニュエル ウンガロ)」のブランド名で、本件商標の登録出願前より我が国において紹介され、販売されていた香水の名称であることが認められる。

しかし、申立人商品表示Aについてみれば、その広告等の方法は、香水に関する専門書等(甲第9ないし第12号証、同第17号証)やインターネット上(甲第13ないし第16号証、同第34ないし第36号証)でのもののみであり、しかも、申立人商品表示Aは、「EMANUEL UNGARO」及び「エマニュエル ウンガロ」の表示と共に表示されているものが多く、我が国でも著名な「EMANUEL UNGARO」及び「エマニュエル ウンガロ」のブランド力に比べ、出所識別標識として認識される力は弱いものといわなければならない。

また、申立人商品表示Aを表示した香水が、本件商標の登録出願前に我が国において、どの程度輸入され、販売されていたのかなどについての資料は一切なく、したがって、さほど多いものとはいえない香水に関する専門書等やインターネット上での広告等をもって、申立人商品表示Aが申立人の業務に係る商品「香水」を表示するものとして、本件商標の登録出願前より、化粧品等の需要者の間に広く認識されていたと認めることは困難であるといわざるを得ない。

さらに、申立人商品表示Bは、申立人商品表示Aと同様の理由に加え、構成全体をもって一体の商標として捉えられるものとみるのが相当であるから、これより「DIVA」、「ディバ」及び「ディーバ」の文字部分のみが印象づけられるものではない。

そうすると、前記(1)における認定のとおり、本件商標は、文字構成中の「diva」の文字部分が独立して把握、認識されるものではないから、申立人商品表示A及びBとは商標それ自体非類似の商標であることも併せ考慮すると、本件商標に接する需要者がこれより申立人商品表示A及びBを想起又は連想することはないとみるのが相当である。

したがって、本件商標は、これをその指定商品について使用しても、該商品が申立人又はこれと何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがある商標と認めることはできない。

(3)むすび

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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