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Trademark Appeal Case

称呼・観念の類似と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2007−900424(T2007−900424/J7)
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第5051781号商標の登録を取り消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5051781号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)に示すとおりの構成からなり、平成18年8月3日に登録出願、第26類「針類,被服用はとめ,編み棒,裁縫箱,裁縫用へら,裁縫用指抜き,針刺し,針箱(貴金属製のものを除く。),ボタン類」を指定商品として、同19年6月1日に設定登録されたものである。

2登録異議申立ての理由の要点

(1)商標法第4条第1項第11号該当性について

本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用に係る、別掲(2)に示すとおりの構成からなり、昭和47年7月28日に登録出願、第19類「裁縫用具」を指定商品として、同51年5月24日に設定登録され、その後、3回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、指定商品については、第8類「アイロン(電気式のものを除く。),糸通し器,チャコ削り器」、第14類「貴金属製針箱」、第16類「型紙,裁縫用チャコ」、第20類「ししゅう用枠」、第21類「アイロン台,霧吹き,こて台,へら台」、第26類「編み棒,裁縫箱,裁縫用へら,裁縫用指抜き,針刺し,針箱(貴金属製のものを除く。)」を指定商品とする書換の登録が平成18年4月5日にされた登録第1201362号商標、及び別掲(2)に示す商標と構成態様を同じくするほか3件の登録商標(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)と類似の商標であり、両商標の指定商品も互いに抵触する。

(2)商標法第4条第1項第15号該当性について

本件商標は、手芸・裁縫用品について申立人を表示するものとして需要者間に広く知られた引用商標と同じ綴りからなる「CLOVER」を含み、その指定商品も申立人の業務分野である手芸・裁縫用具であるため、本件商標を指定商品に使用したときには、これに接した需要者が引用商標を連想・想起し、申立人と何らかの関連性があるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。

(3)申立人は、証拠方法として、甲第1ないし第11号証(枝番を含む。)を提出している。

3 本件商標に対する取消理由

当審において、商標権者に対し、意見書を提出する期間を指定して、平成20年4月24日付けで商標登録の取消の理由を通知した。その要旨は、次のとおりである。

(1)申立人の提出に係る証拠(甲第4ないし第9号証(枝番を含む。))によれば、申立人は、昭和21年に手芸・裁縫用品の製造業を開始して以来、今日に至るまで手芸・裁縫用品メーカーとして事業を継続していること、申立人の商号が「クロバー株式会社」であり、業界トップの業績を堅持していること(甲第5号証)、そして、申立人の業務に係る商品には、別掲(2)に示す引用商標が表示され、本件商標の登録出願前より、前記の商品について、朝日新聞や各種雑誌において継続的に宣伝広告をしたことが認められる。

さらに、「日本有名商標集(2004年AIPPI・JAPAN発行)」及び「日本商標名鑑2000(平成12年11月20日商標調査会発行)」に、引用商標が掲載されたことが認められる。

以上によれば、引用商標は、申立人の業務に係る商品「手芸・裁縫用品」を表示する商標として、本件商標の登録出願時において既に、その需要者の間で広く認識されるに至っていたものであり、その登録査定時においても、それが継続していたと認められる。

(2)引用商標は、別掲(2)のとおり、「クロバー」と「Clover」の文字を二段に横書きし、これと図案化した三つ葉のクローバーの図形とを表したものであり、その構成に相応して「クロバー」又は「クローバー」の称呼及び「植物のクローバー」の観念を生ずるものである。

これに対して、本件商標は、別掲(1)のとおり、「Cute*Dot CLOVER」の文字からなるものであるところ、該文字を構成する「Cute*Dot」と「CLOVER」の文字部分の間には間隔があり、また、前者が「*」(アスタリスク記号)を介して「Cute」と「Dot」の文字が密接に結合しているのに対して、後者が全て大文字であることから、視覚上分離して看取されるうえ、両文字部分を分離して観察することが社会通念上不自然であるとすべき格別の理由も見いだせない。

してみると、本件商標は、取引上、前記各文字部分において着目されることもあるというべきである。

しかして、本件商標の構成中「CLOVER」の文字は、2文字目以下で大小文字の違いはあるものの、引用商標と構成欧文字で共通し、また、「クロバー」又は「クローバー」の称呼、「植物のクローバー」の観念を共通するものであるから、本件商標が引用商標と同一の出所を認識するものとして看取される場合も決して少なくないとみるのが相当であり、本件商標と引用商標とは、その類似性の程度が決して低いということはできないものである。

そして、本件商標の指定商品は、引用商標の使用に係る商品「手芸・裁縫用品」と同一のものであるか、あるいは、関連性が極めて高い商品と認められるものであり、また、その需要者を共通にするものである。

(3)以上を総合してみれば、本件商標は、その登録査定時はもとより登録出願時において、これをその指定商品に使用するときには、これに接する需要者が引用商標を想起し連想して、当該商品を申立人あるいは同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く誤信し、その出所について混同するおそれがあったと判断されるものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。

4 当審の判断

当審においてした、上記3の取消理由に対して、商標権者は何ら意見を述べていない。

しかして、上記3の取消理由は妥当なものと認められるので、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、商標法第43条の3第2項の規定に基づき、その登録を取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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