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Trademark Appeal Case

「四国巡礼」の識別力と公共性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2005−22327(T2005−22327/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、「四国巡礼」の漢字を横書きしてなり、第29類「食用油脂,乳製品,食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物,豆,食用たんぱく」の商品を指定商品として、平成17年2月14日に登録出願されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定の拒絶の理由は、以下の(1)及び(2)のとおりである。

(1)本願商標は、「四国八十八箇所の霊場を巡拝すること」の意味合いとして広く認識されているものであり、各霊場においては四国巡礼にちなんだ各種商品が取り扱われている実情からすると、本願商標をその指定商品に使用しても、結局、これに接する取引者・需要者は何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。

(2)本願商標は、「四国八十八箇所の霊場を巡拝すること」の意味合いとして広く認識されており、各霊場においては四国巡礼にちなんだ各種商品或いは役務が取り扱われている実情にある。そうとすれば、このような公共性の高い「四国巡礼」の語は、一私人が独占的に採択使用することは穏当ではなく、むしろ、既に該語を使用している霊場地域周辺の業者をはじめ、何人もが自由に使用できるものとすることが適当であると認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。

第3 当審における証拠調べ通知

当審において、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをした結果、次の事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づく通知をし、期間を指定して、意見を述べる機会を与えた。

1.辞典類の記載について

(1)「広辞苑 第5版」(株式会社岩波書店発行)によれば、「四国巡礼」(1158頁)の見出しの下に「四国八十八箇所を巡拝すること。また、その人。弘法大師の遺徳を慕って歩くことから始まり、室町時代に整い、近世以降盛行。四国遍路。」との記載があり、また「四国」(同頁)の見出しの下に「南海道から紀伊と淡路を除いた阿波・讃岐(さぬき)・伊予・土佐の総称。現在は徳島・香川・愛媛・高知の四県の総称。」、「巡礼」(1296頁)の見出しの下に「1)聖地・霊場を参拝してまわること。キリスト教徒のパレスチナ巡礼、イスラム教徒のメッカ巡礼、日本では西国巡礼・四国巡礼・三塔巡礼・千箇寺参りの類。2)諸所の霊場を巡拝する人。」との記載がある。

(2)「大辞林 第二版新装版」(株式会社三省堂発行)によれば、「四国巡礼」(1098頁)の見出しの下に「四国八十八箇所を巡拝すること。また、その人。四国遍路。四国参り。四国巡り。おしこく。」、また「四国」(同頁)の見出しの下に「1)南海道六国のうち、阿波・讃岐・伊予・土佐の四か国。日本列島四大島の一つ四国島を構成。2)徳島・香川・愛媛・高知の四県の地域。」、「巡礼」(1220頁)の見出しの下に「その宗教に固有の聖地・霊場を巡拝すること。また、その人。・・・日本では西国三十三所や四国八十八所の巡礼などがあり、巡礼者は笈摺(おいずる)・菅笠・脚絆・甲掛(こうがけ)・草鞋などを身につけ、御詠歌を唱え、行くさきざきの神社仏閣で宝印を受ける。」との記載がある。

(3)「小学館 日本語新辞典」(株式会社小学館発行)によれば、「じゅん−れい【巡礼・順礼】」(807頁)の見出しの下に「信仰のため、神社仏閣や聖地、霊場を参拝して回ること。また、その人。(例)四国巡礼の旅/秩父の札所を巡礼する/巡礼者。」との記載がある。

2.「四国巡礼」をおこなう人々について

近年、「四国巡礼」は、歩いて巡拝するだけでなく、タクシーやバスなどによる遍路ツアー、パッケージ旅行等もあることから、巡礼をおこなう人々が増えて、静かなブームとなっている。そのことは、以下の新聞記事及びインターネットの情報から、十分に窺い知ることができる。

(1)「[キーパーソン]『旅ネット四国』社長 秋山忠さん51=香川」の見出しのもと,「◇四国巡礼専門の旅行会社(高松市)◆タクシー巡礼、運転手が先達/四国八十八か所巡礼を専門とした旅行会社『旅ネット四国』を2003年1月に設立した。大型バスの団体ツアーよりもゆとりを持てるタクシー巡礼を中心に、オーダーメードの〈心の旅〉を手配する。・・利用者は初年の200人から2年目に600人に伸び、昨年は1000人を超えた。」との記載(2007.4.4 読売新聞 大阪朝刊 32頁)。

(2)「東北版 高校野球 仙台育英が四国巡礼」の見出しのもと,「来春のセンバツ高校野球出場が確実視される仙台育英(宮城)が12月3〜9日、昨年に続き2度目の四国巡礼を行う。88カ所の霊場をめぐる遍路の旅。昨年は、第48番札所・清竜山西林寺(愛媛県松山市)〜第70番札所・七宝山本山寺(香川県富中町)までの計23カ所を巡礼。」との記載(2006.11.19 日刊スポーツ 東京日刊)。

(3)「お四国病」の見出しのもと,「乾いた時代の空気が醸成するのか、四国巡礼が静かなブームになっている。・・・そこで、適当に切りのよいところまで回って体力や休暇が尽きたところでいったん中断、日を改めて再開する巡礼方法が一般的だ。これが『区切り打ち』、年間二十万人とも三十万人ともいわれる『お遍路さん』のほとんどがこのパターンだ。大概、マイカーや数回に分けるパッケージ旅行を利用する。」との記載(2006.11.6 共同通信)。

(4)「[ほんと活字仲間]四国遍路本を出版する木村照一さん=香川」の見出しのもと,「◆『空海の分身』支える/四国巡礼を締めくくる八十八番札所・大窪寺手前約10キロにあるさぬき市前山『おへんろ交流サロン』で代表を務めています。巡礼者は約1200キロの道のりを平均45日で完歩しますが、昔から住民の『接待心』に支えられ、遍路文化は現代まで続いてきました。それを活字として後世に残そうと、本の出版を思い立ちました。約1200年前、弘法大師が巡った聖地を白装束に身を包んで巡礼する四国遍路。『自分の行き方を見つめ直そう』などと、定年退職者を中心に全国から年間5万人が挑戦する。」との記載(2005.3.26 読売新聞 大阪朝刊 32頁)。

(5)「自分探し 遍路の旅 四国巡礼1200キロ 年15万人」の見出しのもと,「自分探し/遍路の旅/四国巡礼1200キロ/年15万人/四国遍路が、静かなブームだ。88の霊場をたどり四国4県を1周する巡礼道は、徳島県鳴門市の霊山寺から香川県さぬき市の大窪寺まで約1200キロ。車で回ると、約1400キロの長旅だ。それでも年間約15万人が結願(けちがん)を目指し、うち3000人は脚を頼りに、弘法大師の修行と同じ『歩き遍路』に挑む。」との記載(2005.1.1 中国新聞 中国朝刊)。

(6)「四国巡礼、お遍路に挑戦(おいくらですか)」の見出しのもと,「弘法大師(空海)の足跡をたどり、四国八十八カ所のお寺(霊場)を巡礼する『お遍路さん』。1400キロという道のりですが、すべての霊場を回り終え、遍路を達成する『結願(けちがん)』が年間約15万人、巡礼者全体は20万人を超すといいます。バスや車を使わずに歩きで挑戦する人も、若い世代を中心に増えているようです。」との記載(2004.12.9 朝日新聞 東京朝刊 21頁)。

(7)「死を見つめる(日本が見えますか 最期のとき)【名古屋】」の見出しのもと,「○知多四国巡礼、年5〜6万人/愛媛県生涯学習センターの調査では、四国八十八カ所の1番霊山寺(徳島県鳴門市)の歩き遍路の記帳者は、93年の443人から02年の2555人と約6倍に増えた。四国霊場会事務局は、団体バスや車を含めた巡礼者の数を年間15万人程度と見る。知多四国は小豆島(香川県)、篠栗(福岡県)とともに『三大四国』とされ、年間5〜6万人が巡礼するという。」との記載(2004.3.21 朝日新聞 名古屋朝刊 31頁)。

(8)「四国巡礼で心の旅を 松山城400年祭もPR 名古屋で講演・キャンペーン」の見出しのもと,「【観光立県推進協】四国八十八カ所巡りを広くPRしようと、四国四県とJR四国で構成する四国観光立県推進協議会などが十九日、名古屋市民会館(名古屋市中区)で、『四国こころの旅講演会』を開いた。東海地方の約二千二百人が参加した。毎年一月に開いており、今年で四回目。・・近畿日本ツーリスト名古屋販売センターによると、四国ツアーは過去三年間、前年比約30%増の状態が続いて好調。遍路ツアーの人気が大きいという。同講演会にも約三千人の応募者があった。」との記載(2002.1.20 愛媛新聞 朝刊)。

(9)「お四国参り受け入れ急ぐ(明日に掛ける橋 明石海峡大橋/徳島」の見出しのもと,「開通まで26日・・鳴門市大麻町の一番札所・霊山寺は昨年十二月から、旧宿坊を取り壊して駐車場を拡張する工事に取り組んでいる。・・・同寺を訪れる巡拝客や観光客は年間約三十万人。だが、四国巡礼のスタートの地だけに今年に入ってから関西などから問い合わせが相次いでおり、同寺は『初めての問い合わせも多く、観光団体の規模は約十倍。四月以降は相当こみそうだ』 。」との記載(1998.3.10 朝日新聞 大阪地方版/徳島)。

(10)「菅直人前代表が四国巡礼/『自分を見つめ直したい』2004/07/15」の見出しのもと,「民主党の菅直人前代表が15日、酷暑の中、菅笠(すげがさ)に白装束、手にはつえの伝統的な遍路スタイルで四国八十八カ所巡りを始めた。」との記載(株式会社四国新聞社の運営するSHIKOKUNEWSのページ(http://www.shikoku-np.co.jp/national/political/article.aspx?id=20040715000208))。

3.四国巡礼における弁当やみやげものについて

「四国巡礼」をおこなう人々が増えている中で、四国のその地域においては、巡礼をおこなうお遍路さんを対象として、弁当や土産物などが販売されている事実が認められる。

(1)新聞記事情報

(ア)「[みなと]『高松駅弁』が四国霊場八十八か所巡りの『お遍路さん弁当』発売へ」の見出しのもと,「▽・・・JR四国の関連会社『高松駅弁』(本社・高松市)は23日から四国霊場八十八か所巡りの際に食べてもらおうと『お遍路さん弁当』を発売する。・・・▽・・・特急『しおかぜ』(岡山−松山)と同『南風』(岡山−高知)のほか高松駅で発売。同社は『全国のスーパーなどにも売り出し、四国巡礼のPRに役立てたい』と張り切っている。」との記載(1999.9.21 読売新聞 大阪夕刊 15頁)。

(イ)「[札所周辺見て歩記]六十二番・宝寿寺 『生』への思いを器に=愛媛」の見出しのもと,「【宝寿寺】天平年間(729〜749年)、聖武天皇と光明皇后の勅願で開基された。・・・◇よし乃餅(もち) 約150年の伝統を持つ、こしあんを牛皮でくるんだ餅菓子。製造販売する『めしや菓舗』が、昔ながらの上品で甘いあんにするのに、独自の水あめを混ぜて仕上げている。店は、江戸時代に小松藩主から屋号をもらって営業する老舗。江戸時代、大和の国(現在の奈良県)の老いた高僧が巡礼の途中、同店に立ち寄ったが、病に倒れた。『よし乃』という名のおばあさんが世話をすると、高僧は回復し、旅立つ時、餅の作り方をおばあさんに教えた、と伝えられており、餅はおばあさんの名にちなんで名付けられたという。当時は、『お遍路道の餅菓子』として評判となり、以来、絶えぬ人気を誇る。」との記載(2007.8.2 読売新聞 大阪朝刊)。

(ウ)「[札所周辺見て歩記]六番・安楽寺 巡礼のイロハ学ぶ宿場=徳島」の見出しのもと,「◇お四国のしらかわ/安楽寺のすぐ北側にある土産物店。かつては宿坊だったが、境内に新しい宿坊ができたことから、1999年に改造して土産物店を開いた。寺の『さかさ松』にちなんだ『さかまつ煎餅(せんべい)』(1200円)は人気商品の一つ。店内には木造の長いすが設置されており、お遍路さんがコーヒー(200円)を飲みながら次の札所に向け、英気を養う。」との記載(2006.11.9 読売新聞 大阪朝刊)。

(2)インターネット情報

(ア)「OMC株式会社オーエムシーカード おみやげ宅配サービス/四国巡礼八十八カ所めぐりのおみやげに・・・[香川]四国遍路抹茶ゴーフレット」との記載(アイマーケット株式会社のホームページ(http://www.gift-land.com/partner/omc/preview?cd=61012357&ar1=w106&ar2=&ct1=ds&ct2=&ct3=&ct4=&ctlg_no=&kw_flg=&kw=&prc=&pno=1))。

(イ)「さ さぬき麺業インターネット店 うどんの挨拶/四国巡礼うどん八十八 300g×2袋(6人前)めんつゆ付(さぬき麺業株式会社のホームページ(http://www.nsgd.co.jp/udon/asp/udon.asp?act=PROD&ID=101-0007))。

(ウ)「第29番札所 摩尼山 国分寺(まにざん こくぶんじ)/より道 へんろ石饅頭(南国市下末松)/『へんろ石』という名のとおり、お遍路さんが立ち寄り、このお饅頭で一服。」との記載(財団法人高知県観光コンベンション協会の運営するページ(http://www.attaka.or.jp/temple88/29/t29_f2.html))。

(エ)「goo香川/暮らしに役立つタウン情報●みやげ品 株式会社マルシン 四国霊場八十八カ所めぐり御利益のど飴 380円」との記載(エヌ・ティ・ティレゾナント株式会社が運営するポータルサイトgoo香川/暮らしに役立つタウン情報/株式会社マルシンのページ(http://machi.goo.ne.jp/0878988686))。

(オ)「四国八十八ヶ所霊場便利グッズ/お遍路さん巡拝衣装/白衣各種/総本山御用達の正統派用品が勢揃い! 四国八十八ヶ所お遍路 眼蘇我茶 霊場札所門前土産 眼蘇茶(めいきるちゃ)/薬師如来がご本尊となっている75番札所の善通寺や77番札所道隆寺の門前土産の食膳茶 眼蘇茶です。」との記載(BREEDENの運営する特選ショッピング市場マルコマーケットのページ(http://www.hapima.com/prd/02000211/02000211654/))。

(カ)「Ichimura いちむら商店/全国各地の梅酒 にごり梅酒 720ml 徳島県鳴門市四国八十八ヶ所の一番札所近辺で取れた鶯宿梅使用。梅の果肉を贅沢に使用。爽やかな梅の香りに、甘すぎず飽きのこない飲み口。」との記載(合資会社市村商店のホームページ(http://www.rakuten.co.jp/ichimura/132120/143603/#328329))。

(キ)「八十八カ所まんじゅう/八十八ヶ所巡礼記念 焼きまんじゅう☆こしあんがぎっしりつまった美味しいまんじゅうです!人気の八まんです。ぜひ、お召し上がり下さい。」との記載(株式会社珍味堂ホームページ(http://www.chinmido.com/catalog/goodsprev.cgi))。

(ク)「四国巡礼街道88専門店『アデオ』/ポストカードで巡る四国霊場88ヶ所/たち寄っていただき心からありがとうございます。『四国巡礼街道88』ポストカード専門店です。」との記載(アデオのホームページ(http://www1.ocn.ne.jp/~adeo888/))。

(ケ)「四国広場.com/ 四国 巡礼/巡拝 絵心経 手拭い/絵にふりがなで、般若心経が書かれた日本手拭いです。」との記載(株式会社スタジオカワニシの運営する四国広場.comのページ(http://store.shopping.yahoo.co.jp/shikoku-hiroba/j025-003.html))。

(コ)「四国広場.com/ 四国巡礼/巡拝 お手軽セット 合計13,500円分の商品が→6,500円に!!四国巡礼/巡拝 お手軽セット」との記載(株式会社スタジオカワニシの運営する四国広場.comのページ(http://store.shopping.yahoo.co.jp/shikoku-hiroba/j028-001.html))。

4.「四国巡礼」の文字をもって、「四国八十八箇所を巡拝すること」を内容とする書籍や、ゲームソフトが販売されていることについて

(1)「『四国巡礼葛藤記−駆け出し僧侶が歩いた四国八十八カ所(単行本)』青野貴芳(著)出版社:鈴木出版(2004/09)」(amazon.co.jpのホームページ(http://www.amazon.co.jp/%E5%9B%9B%E5%9B%BD%E5%B7%A1%E7%A4%BC%E8%91%9B%E8%97%A4%E8%A8%98%E2%80%95%E9%A7%86%E3%81%91%E5%87%BA%E3%81%97%E5%83%A7%E4%BE%B6%E3%81%8C%E6%AD%A9%E3%81%84%E3%81%9F%E5%9B%9B%E5%9B%BD%E5%85%AB%E5%8D%81%E5%85%AB%E3%82%AB%E6%89%80-%E9%9D%92%E9%87%8E-%E8%B2%B4%E8%8A%B3/dp/4790211126)。

(2)「『四国巡礼の水彩スケッチ』著者:藤茂勇 出版社:日貿出版社」(楽天ブックス株式会社のホームページ(http://item.rakuten.co.jp/book/1393647/))。

(3)「『四国巡礼/巡拝 巡拝用詳細地図−本』(株式会社スタジオカワニシの運営する四国広場.comのページ(http://store.shopping.yahoo.co.jp/shikoku-hiroba/j026-002.html))。

(4)「『四国巡礼記』石橋操著 発行年月:2003年12月 発売元:文芸社」(ジェイブック株式会社のホームページ(http://www.jbook.co.jp/p/p.aspx/2344230/s/~6b19cf0ce))。

(5)「『遍路まんだら空海と四国巡礼を歩く』村上護/著 佼成出版社」(YAHOO!JAPANブックスのセブンアンドワイ株式会社のページ(http://books.yahoo.co.jp/book_detail/04010940))。

(6)「『風に抱かれて〜本谷美加子の四国巡礼』本谷美加子著 高知新聞社の本(株式会社高知新聞企業のホームページ(http://www.kochi-sk.co.jp/book/sonota/honya/top.htm ))。

(7)「『遍路安単−四国巡礼の旅にて(単行本)』稲木凡庸(著) 出版社:新風舎(2006/11)」(amazon.co.jpのホームページ(http://www.amazon.co.jp/%E9%81%8D%E8%B7%AF%E5%AE%89%E5%8D%98%E2%80%95%E5%9B%9B%E5%9B%BD%E5%B7%A1%E7%A4%BC%E3%81%AE%E6%97%85%E3%81%AB%E3%81%A6-%E7%A8%B2%E6%9C%A8-%E5%87%A1%E5%BA%B8/dp/4289007872))。

(8)「四国八十八ヶ所SNSe−henro.comお遍路書籍/商品の詳細/四国巡礼体験ゲーム『お遍路さん』ソフト単体/・・ブランド:ビンチェンジ 発売日:2003−04−24」(amazon.co.jpのホームページ(http://astore.amazon.co.jp/e-henro-22/detail/B00008LKE5))。

5.「四国巡礼」の文字をもって、「四国八十八箇所を巡拝する」旅を提案した旅行ツアーを販売する旅行会社等があること、観光に関連する業者などが「四国巡礼」の観光・旅行情報を掲載していることについて

(1)「いい旅ねっとのフジツーリスト*このページは旅行会社(有)フジツーリストがご案内しています/【四国八十八ヶ所 お遍路さん!四国巡礼の旅】貸切タクシーで行く 四国巡礼の旅 四国八十八ケ所」との記載(有限会社フジツーリストのホームページ(http://www.tourist-ishiharahoken.co.jp/sikoku/plan2-A.htm))。

(2)「四国巡礼・お遍路の旅/今からはじめるお遍路の旅。四国八十八箇所巡礼の旅」との記載(株式会社チックトラベル東濃のホームページ(http://tic-tono.jp/sikoku/))。

(3)「まっぷる いい旅、見つかる!mapple.net/霊山寺 リョウゼンジ/まっぷる公式スポット(鳴門エリア/寺院(観音・不動))/奈良時代に聖武天皇の勅願によって行基が開基した寺で、四国霊場第一番札所。本尊は釈迦如来像。四国巡礼への旅立ちの寺らしく、すげ笠、金剛杖、袈裟などがそろう。」との記載(株式会社昭文社が運営する、まっぷる いい旅、見つかる!mapple.netのページ(http://www.mapple.net/spots/G03600056501.htm))。

(4)「第4回四国お遍路スローウォーク四国88・春 (区切り打ち)/ニート・引きこもりの若者たちの、四国巡礼の旅がはじまります 3月14日(月)8:30 第1番札所・霊山寺にて 出発式!」との記載(NPO法人ニュースタート事務局のホームページ(hhttp://www.new-start-jp.org/Ohenro.php3?fn=4th))。

(5)「南海高野ほっと・ねっと お山の魅力まるわかりガイド/高野山を知る 悠久の神秘に出会う/四国巡礼と高野山/大師への追慕 四国遍路、大師への感謝 高野山」との記載(南海電気鉄道株式会社の運営する南海高野ほっと・ねっとのページ(http://www.nankaikoya.jp/shiru/02.html))。

(6)「かいと H.I.S 東京発国内旅行/弘法大師ゆかりの足跡を巡る!心と身体を清める癒しの旅 四国八十八ヶ所 お遍路の旅/一度は歩いてみたい、四国巡礼の旅。」との記載(株式会社エイチ・アイ・エスのホームページ(http://nippon.his.co.jp/special/ohenro.htm))。

(7)「ことでんタクシー/四国八十八ヶ所巡りの旅/四国八十八ヶ所モデルプラン/1国巡り 四国巡礼1番〜23番(阿波) 四国巡礼24番〜43番(土佐) 四国巡礼44番〜65番(伊予) 四国巡礼66番〜88番(讃岐)」との記載(ことでんサービス株式会社のホームページ(http://www.kotoden.co.jp/publichtm/taxi/sub/henro.htm))。

(8)「goo旅行/ホテル・旅館詳細/プラン情報/神山温泉 ホテル四季の里&いやしの湯 霊泉と呼ばれる独特のぬめりを実感出来る、山里に佇む一軒宿 プラン名 お四国巡礼プラン」との記載(エヌ・ティ・ティレゾナント株式会社が運営するポータルサイトgoo旅行のページ(http://travel.goo.ne.jp/jp/hotel/detail_plan.php?pcd=36&str1=%B2%B9%C0%F4&ob=na&hid=29381))。

6.以上のとおりの事実を総合的に勘案すると、本願商標の「四国巡礼」の文字よりは、「四国八十八箇所を巡拝すること。」の意味合いを容易に理解、認識させるものであるというのが相当である。

そして、多くの人が「四国巡礼」をおこなっており、その巡礼される四国の地域にあっては、四国巡礼に関連した商品を販売している事実も見受けられる。

そうすると、本願商標をその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者は、「四国巡礼した時に買うことのできる商品」あるいは「四国巡礼にまつわる商品」であることを理解するにとどまるというのが相当であって、自他商品の識別標識としては認識し得ないというべきであるから、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標といわざるを得ない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものと認める。

第4 当審における証拠調べ通知に対する請求人の意見

請求人は、上記第3の当審における証拠調べ通知に対して、指定した期間内に意見書を提出していない。

第5 当審の判断

本願商標は、前記第1のとおり、「四国巡礼」と漢字で普通に用いられる方法で横書きしてなるところ、「四国巡礼」の文字よりは、「四国八十八箇所を巡拝すること。または、その人。」(広辞苑第五版 株式会社岩波書店発行)の意味合いを容易に理解、認識されるものである。そして、そのような意味合いの語として広く知られていることは、前記第3の実情より裏付けることができるものである。

また、前記第3の証拠調べ通知に記載の事実よりすれば、多くの人が「四国巡礼」をおこなっており、その巡礼に関わる地域では、巡礼をおこなう人々のための弁当や土産物などが販売され、インターネットにおいても「四国巡礼」にまつわる商品が取扱われているという実情を認めることができる。

そうすると、「四国巡礼」と普通の態様で表された本願商標を、本願指定商品に使用したときは、これに接する需要者、取引者は、単に、該商品が「四国巡礼をした時に買うことのできる商品」あるいは「四国巡礼にまつわる商品」であることを理解するにとどまるというのが相当であって、自他商品の識別標識としては認識し得ないというべきであるから、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標といわざるを得ない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものというべきである。

なお、請求人は、原審における意見書及び審判請求書において、他類での登録例を挙げて、従前の審査を無視した誤った判断である旨主張するが、出

願された商標が、商標法第3条第1項各号に該当するか否かの判断は、査定時又は審決時を基準としてすべきものと解するのが相当である(「昭和46年9月9日 東京高裁昭和45年(行ケ)第5号、平成12年8月29日 東京高裁平成12年(行ケ)第24号」参照のこと)。そして、商標の識別性の判断は、商品の取引の実情等を考慮し、個別具体的に判断されるべき性質のものであるところ、「四国巡礼」の語については、例えば、前記第3の中の、2.(3)の「四国巡礼が静かなブームとなっている。・・・年間二十万人とも三十万人ともいわれる・・・。」(2006.11.6 共同通信)、2.(5)の「自分探し/遍路の旅/四国巡礼1200キロ/年15万人/四国遍路が、静かなブームだ。」(2005.1.1 中国新聞)、2.(6)の「すべての霊場を回り終え、遍路を達成する『結願(けちがん)』が年間約15万人、巡礼者全体は20万人を超すといいます。・・若い世代を中心に増えているようです。」(2004.12.9 朝日新聞)、2.(7)の「四国霊場会事務局は、団体バスや車を含めた巡礼者の数を年間15万人程度と見る。」(2004.3.21 朝日新聞)等の新聞記事の記載よりすれば、近年、「四国巡礼」をおこなう人が増加している事実があり、該語は、より広く知られるようになったものと推認されるものである。

そうとすれば、請求人の主張する登録商標の登録時における該語に対する取引者・需要者の認識と、その後、一般的に知られるようになった現時点における該語に対する取引者・需要者の認識には、自ずと明らかな差異があるものというべきであるから、それらについての識別性の判断が異なるものとなっても、従前の審査を無視した誤った判断ということはできず、請求人の主張は採用することはできない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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