sokuhyo

Trademark Appeal Case

商標不使用取消

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2007−300360(T2007−300360/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4645814号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲に示すとおりの構成からなり、平成14年2月18日に登録出願、第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、同15年2月21日に設定登録されたものである。

2 請求人の主張の要点

請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨以下のように述べている。

本件商標は、その指定商品について継続して3年以上日本国内において使用した事実が存しないから、その登録は、商標法第50条第1項の規定により、取り消されるべきものである。

3 被請求人の答弁の要点

被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、乙第1ないし第25号証(枝番を含む。)を提出している。

(1)以下に詳述するように、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において被請求人である商標権者が本件商標をその指定商品について使用しており、本件商標は商標法第50条の規定に該当せず本件商標を取り消すべき理由は存在しない。

(2)被請求人は、製品購入の発注を受けると、発注を受けた製品を国外で製造して輸入する。そして、輸入した製品を発注元あるいは指定する場所に搬入すると共に、製品の納品書を発注元に交付する。なお、納品書には伝票No.と製品を特定する品番及び品名が記載されていると共に、製品の納入数が少なくとも記載されている。

(3)被請求人は、書類送付状に交付する納付書を添付して発注元に送付している。この場合、製品毎や搬入先毎に納付書が発行されるため、複数枚の納付書が交付されることが多い。

(ア)乙第1号証は、2006/04/24(平成18年4月24日)付けの書類送付状である。この書類送付状は、4月25日の納品に係る納品書を2件交付する書類送付状であり、「記」に「1.4月25日搬入分納品書2件」及び「尚、製品は、VBー33MW800台につきましては新日本電波(株)様、SRB−28S500台につきましては(株)トーユーパック様へ直送させて頂きます。」と記載されている。当該書類送付状には2件分の納品書が添付されている。納品書は4枚綴りとされて、「納品書(電算用)物品受領書1.」、「納品書(電算用)納品書兼請求書2.」、「納品書(電算用)検査依頼書3.」、「納品書(電算用)入庫票4.」からなり、それぞれの納品書を切り離しできるように境目にミシン目が入っている。4枚綴りの納品書の内の「納品書(電算用)物品受領書1」は、該納付書にかかる商品を発注元が受領した際に受領印を押印し切り離して納入者に戻される。

(イ)乙第1号証の1及び2は、乙第1号証に添付された伝票No.709812又はNo.709814の納品書であり、4枚綴りの各納品書には品名が「SRB−28S(S)ASSY」又は「VB−33MW(S)ASSY」、納入数が「500」又は「800」と記載されている。

(ウ)乙第1号証の1’及び2’は、乙第1号証の1及び2の納品書の内の受領印が押印されて切り離され、被請求人が受け取った伝票No.709812又はNo.709814の「納品書(電算用)物品受領書1.」である。

乙第1号証の1’及び2’には、円形の受領印(電子資材/06.4.25/土田)が押印されていると共に、記載されている伝票No.709812又はNo.709814と、品名「SRB−28S(S)ASSY」又は「VB−33MW(S)ASSY」と、納入数「500」又は「800」が、乙第1号証の1又は2の納品書と一致している。

(エ)乙第2号証は、被請求人から発注元へ交付された2006/04/26(平成18年4月26日)付けの「空輸輸入費用」の請求書である。乙第2号証の2枚目の「5.」の欄に「納品日:4月25日、納入機種:VBー33MW 800台、SRBー28S 500台」と記載されている。

(オ)乙第3号証は、被請求人に製品を輸出しているSPEEDY-TECH ELECTRONICS(HK)LTD.から被請求人に送付された24 APR 2006(平成18年4月24日)付けの送付状であり、該送付状に添付されたINVOICEには「SRB−28S FA」が「500PCS」、「VB−33MW FA」が「800PCS」と記載されている。

(カ)乙第4号証は、被請求人が製品を配送する業者に指示した2006年4月21日付けのFAXである。該FAXには「SPEEDY−TECH社より週末到着予定の貨物ですが、4月25日(火)朝9時指定にて下記のように振り分けのうえ搬入をお願いいたします。1.VB−33MW 800台 約500kg、新日本電波(株) 2.SRBー28S 500台 約330kg (株)トーユーパック」等の記載がある。

(4)乙第1号証の納品書における品名「SRB−28S(S)ASSY」、「VB−33MW(S)ASSY」の製品は、型名が「SRB−28S」、「VB−33MW」とされており、品名における「(S)」は国外にある製造工場名を意味しており、「ASSY」はアセンブル品であることを意味している。

(ア)型名「SRB−28S」の仕様を乙第5号証に示す。

乙第5号証は、日本アンテナ株式会社発行「07−08テレビ受信用機器総合カタログ」(以下「総合カタログ」という。)の第214頁であり、乙第5号証を参照すると、型名SRB−28Sの製品は、CATV上り帯域をパスあるいはカットできると共に所定レベルになるよう増幅することができ、CATV下り帯域及びBS・CS110°の帯域において所定レベルになるよう増幅することができるCS対応型CATV用ブースターであることがわかる。したがって、型名SRB−28Sの商品は本件商標の指定商品である電気通信機械器具又は電子応用機械器具に該当する。

(イ)型名「VB−33MW」の仕様を乙第6号証に示す。

乙第6号証は、総合カタログの第35頁であり、乙第6号証を参照すると、型名VB−33MWの製品は、UHF・VHFの帯域において所定レベルになるよう増幅することができると共に、CS・BSの帯域をパスすることのできるCS・BS・UHF・VHF卓上型ブースターであることがわかる。したがって、型名SRB−28Sの商品は本件商標の指定商品である電気通信機械器具又は電子応用機械器具に該当する。

(5)乙第1号証の「記」の欄に記載されている「VB−33MW800台」及び「SRB−28S500台」の製品は、乙第1号証の1及び2に係る納品書における品名「SRB−28S(S)ASSY」及び「VB−33MW(S)ASSY」の型名と一致していると共に、納入数も一致している。さらに、乙第2号証から平成18年4月25日にVB−33MW800台、SRB−28S500台が発注元に納入されたことが明らかであって、乙第3号証のINVOICE及び乙第4号証から、輸入された800台の型名「VB−33MW」の製品が発注元の協力会社である新日本電波(株)に、500台の型名「SRB−28S」の製品が発注元の協力会社である(株)トーユーパックに、それぞれ平成18年4月25日に搬入されたことが明らかである。この搬入先は、乙第1号証の「記」の欄に記載されている搬入先と一致している。

なお、乙第1号証の1及び2に係る納品書の納入日は2006.04.24とされているが、乙第1号証の1’及び2’の納品書に係る受領印と、乙第2及び第4号証に係る納入(搬入)日は2006年4月25日とされている。これは、納品書に記載する納入日は納入できるであろう予定日であり輸入する際に製品が日本へ遅れて到着したり、税関の手続に手間取ることにより実際に納入(搬入)される日は納入に記載した日より遅れることがあるからである。

(6)以上の型名「VB−33MW」及び「SRB−28S」に係る製品の取引書類の内の乙第1、第2及び第4号証には、被請求人である「テクノトレード株式会社」の記載に前置して本件商標と社会通念上同一と認められる商標が付されている。

また、乙第1号証の1’及び2’は、乙第1号証の1及び2の納品書が発注元に交付され、発注元において受領印が押印された後に切り離されて被請求人に戻された「納品書(電算用)物品受領書1.」であることから、乙第1号証の1及び2の納品書が添付された乙第1号証が頒布されたことを十分認めることができると共に、乙第2及び第4号証もその記載内容が他の取引書類と一致していることから頒布されたことを十分認めることができる。さらに、この取引書類の頒布は、本件審判の請求の登録前3年以内に行われている。

したがって、本件商標と社会通念上同一と認められる商標が付されている乙第1、第2及び第4号証に係る取引書類を頒布する行為は、商標法第2条第3項第8号に規定する使用に該当し、これらの取引書類は本件審判の請求の登録前3年以内に頒布されていることから、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、被請求人が本件商標をその指定商品について使用したことが明らかである。

(7)次に、別の取引書類について説明する。

(ア)乙第7号証は、2005/12/23(平成17年12月23日)付けの書類送付状である。この書類送付状は、平成17年12月24日の納品に係る納品書を2件交付する書類送付状であり、「記」に「1.12月24日搬入、H407S納品書:2件」及び「尚、製品は(株)オリエント様へ直送させて頂きます。」と記載されている。当該書類送付状には2件分の納品書が添付されている。前述したとおり納品書は4枚綴りとされて、4枚綴りの納品書の内の「納品書(電算用)物品受領書1.」は、該納付書に係る商品を発注元が受領した際に受領印を押印し切り離して納入者に戻される。

(イ)乙第7号証の1及び2は、乙第7号証に添付された伝票No.789735及びNo.789736の納品書であり、4枚綴りの各納品書には品名が「H407S(S)ASSY」、納入数が「2」又は「267」と記載されている。

乙第7号証の1’及び2’は、乙第7号証の1及び2の納品書の内の受領印が押印されて切り離され、被請求人が受け取った伝票No.789735又はNo.789736の「納品書(電算用)物品受領書1.」である。

乙第7号証の1’及び 2’には、円形の受領印(電子資材/05.12.26/土田)が押印されていると共に、記載された伝票No.789735又はNo.789736と、品名「H407S(S)ASSY」と、納入数「2」又は「267」が、乙第7号証の1又は2の納品書と一致している。

(ウ)乙第8号証は、被請求人から発注元へ交付された2006.1.27(平成18年1月27日)付けの「空輸輸入費用」の請求書である。乙第8号証の「1.」の欄に「1.12月23日納入のH407S(269個)分」と記載されている。

(エ)乙第9号証は、被請求人が製品を配送する業者に指示した2005年12月22日付けのFAXであり、「12/23(金)に下記のスピーディー社貨物が到着の予定です:CATVSignal booster、重量:約500kg、カートン数:17カートン」等の記載がある。

(オ)乙第9号証の1は、乙第9号証に添付された被請求人に製品を輸出しているSPEEDY-TECH ELECTRONICS(HK)LTD.から被請求人に送付された22−Dec−05(平成17年12月22日) 付けのINVOICE及びPACKING LISTの書類である。このINVOICEには 「407S(S)FA」が「256PCS」、「407S(S)FA」が「2PCS」と記載されている。

(8)乙第7号証の1に係る納品書における品名「H407S(S)ASSY」 の製品は、型名が「H407S」とされており、品名における「(S)」は国外にある製造工場名を意味しており、「ASSY」はアセンブル品であることを意味している。

型名「H407S」の仕様を乙第10号証に示す。乙第10号証は、乙第5号証のカタログの第211頁であり、乙第10号証を参照すると、型名H407Sの製品は、CATV上り帯域をパスあるいはカットできると共に所定レベルになるよう増幅することができ、CATV下り帯域及びBS・CS・IFの帯域において所定レベルになるよう増幅することができるCS対応型CATV用ブースターであることがわかる。

したがって、型名H407Sの商品は、本件商標の指定商品である電気通信機械器具又は電子応用機械器具に該当する。

(9)乙第7号証の「記」の欄に記載されている「H407S」の製品は、乙第7号証の1及び2に係る納品書における品名「H407S(S)ASSY」の型名と一致している。さらに、乙第8号証には平成17年12月23日にH407S 269台が発注元に納入されたこととされており、納入された台数は乙第7号証の1及び2の納入数の合計の台数と一致している。乙第9号証及び添付されたINVOICEから、輸入された267+2台の型名「H407S」の製品が発注元の協力会社である「株式会社オリエント」に、平成17年12月24日までに搬入されたことは明らかである。この搬入先は、乙第7号証の「記」の欄に記載されている搬入先と一致している。

なお、乙第7号証の1及び2に係る納品書の納入日は2005.12.22とされているが、乙第7号証の1’及び2’の納品書に係る受領印は2005年12月26日とされている。これは、納品書に記載する納入日は納入できるであろう予定日であり輸入する際に製品が日本へ遅れて到着したり、税関の手続に手間取ることにより実際に搬入される日は納入日に記載した日より遅れることがあるからであり、乙第8及び第9号証の証拠資料に照らし、製品が平成17年12月24日に搬入されたことは明らかである。さらに、製品が搬入された日付けが平成17年12月24日(土)で営業日でないことから、週が空けた月曜日の12月26日(月)に発注元において搬入された貨物の梱包を解いて確認し、「05.12.26(平成17年12月26日)」付けの受領印を乙第7号証の1’及び2’に押印したものである。

(10)以上の型名「H407S」に係る取引書類の内の乙第7ないし第9号証には、被請求人である「テクノトレード株式会社」の記載に前置して本件商標と社会通念上同一と認められる商標が付されている。

また、乙第7号証の1’及び2’は、乙第7号証の1及び2の納品書が発注元に交付され、発注元において受領印が押印された後に切り離されて被請求人に戻された「納品書(電算用)物品受領書1.」であることから、乙第7号証の1及び2の納品書が添付された乙第7号証が頒布されたことを十分認めることができると共に、乙第8及び第9号証もその記載内容が他の取引書類と一致していることから頒布されたことを十分認めることができる。さらに、この取引書類の頒布は、本件審判の請求の登録前3年以内に行われている。

したがって、本件商標と社会通念上同一と認められる商標が付されている乙第7ないし第9号証に係る取引書類を頒布する行為は、商標法第2条第3項第8号に規定する使用に該当し、これらの取引書類は本件審判の請求の登録前3年以内に頒布されていることから、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、被請求人が本件商標の指定商品について本件商標を使用したことが明らかである。

(11)さらに別の取引書類について説明する。

(ア)乙第11号証は、2006/11/13(平成18年11月13日)付けの書類送付状である。この書類送付状は、平成18年11月13日の納品に係る納品書を5件交付する書類送付状であり、「記」に「1.11月13日搬入分納品書:5件」及び「*SRT7は高電工業(株)様直送分です。」と記載されている。当該書類送付状には5件分の納品書が添付されている。前述したとおり納品書は4枚綴りとされて、4枚綴りの納品書の内の「納品書(電算用)物品受領書1.」は、該納付書にかかる商品を発注元が受領した際に受領印を押印し切り離して納入者に戻される。

(イ)乙第11号証の1ないし5は、乙第11号証に添付された伝票No.741407、No.741408、No.741453、No.741404又はNo.741405の納品書であり、4枚綴りの各納品書には品名が「SRT7(S)ASSY−RO」、「N−35U(S)ASSY」、「N−35W(S)ASSY」又は「NPSー15F(S)ASSY」、納入数が「5」、「495」、「600」、「600」又は「1200」と記載されている。

(ウ)乙第11号証の1’ないし5’は、乙第11号証の1ないし5の納品書の内の受領印が押印されて切り離され、被請求人が受け取った伝票No.741407、No.741408、No.741453、No.741404又はNo.741405の各「納品書(電算用)物品受領書1.」である。乙第11号証の1’ないし5’には、円形の受領印(電子資材/06.11.14/土田)が押印されていると共に、記載された伝票No.741407、No.741408、No.741453、No.741404又はNo.741405と、品名「SRT7(S)ASSY−RO」、「N−35U(S)ASSY」、「N−35W(S)ASSY」又は「NPSー15F(S)ASSY」と、納入数「5」、「495」、「600」、「600」又は「1200」が、乙第11号証の1ないし5の納品書と一致していることが分かる。

(エ)乙第12号証は、被請求人が製品を配送する業者に指示した2006年11月13日付けのFAXである。該FAXのSUBJ(見出し)は、SPEEDY-TECH社製品輸入の件(I/N PRO-11836)とされ、「昨日到着致しましたSPEEDY-TECH社貨物ですが、本日11/13午後着にて以下へ振り分けの上搬入のほど、お願いします。1.カートンNo.1-25、SRT7500pcs 285kgs」等の記載がある。

(オ)乙第13号証は、被請求人に製品を輸出しているSPEEDY-TECH ELECTRONICS(HK)LTD. から被請求人に送付された13 NOV 2006(平成18年11月13日)付けの送付状である。この送付状には、INVOICE及びPACKINGLISTの書類が添付されており、このINVOICEの日付けが「2006−NOVー11」(平成18年11月11日)とされ、インボイスの番号が「NO.PRO−11836」とされている。また、INVOICEには「#SRT7 FA」が「5PCS」及び「495PCS」、「N−35U FA」が「600PCS」、「N−35W FA」 が 「600PCS」、「NPSー15 FA」が「1200PCS」と記載されている

(カ)乙第11号証の1ないし5に係る納品書における品名「SRT7(S)ASSY−RO」、「N−35U(S)ASSY」、「N−35W(S)ASSY」又は「NPSー15F(S)ASSY」の製品は、型名が「SRT7」、「N−35U」、「N−35W」又は「NPS15F」とされており、品名における「(S)」は国外にある工場名を意味しており、「ASSY」はアセンブル品であることを意味している。また、「RO」はRoHS(Restriction of the Use of Certain Hazardous Substances in Electrical and Electronic Equipment)指令適合品であることを意味している。

(キ)型名「SRT7」の仕様を乙第14号証に示す。乙第14号証は、総合カタログの第127頁であり、乙第14号証を参照すると、型名SRT7の製品は、光ファイバーを伝搬してきた光信号を受信して電気信号に変換し、所定レベルになるよう増幅して出力する光受信端末であることがわかる。

したがって、型名SRT7の商品は、本件商標の指定商品である電気通信機械器具又は電子応用機械器具に該当する。

(ク)型名「N−35U」及び「N−35W」の仕様を乙第15号証に示す。乙第15号証は、総合カタログの第31頁であり、乙第15号証を参照すると、型名N−35U及びN−35Wの製品は、VHF・UHFの帯域において所定レベルになるよう増幅することができるUHF・VHFホームブースターであることがわかる。

したがって、型名N−35U及びN−35Wの商品は、本件商標の指定商品である電気通信機械器具又は電子応用機械器具に該当する。

型名「NPS−15F」の仕様も乙第15号証に示されており、型名NPS−15Fの製品は、型名N−35U及びN−35Wの電源部であることがわかる。

したがって、型名NPS−15Fの商品は、本件商標の指定商品である電気通信機械器具又は電子応用機械器具に該当する。

(ケ)乙第11号証の「記」の欄に記載されている「SRT7」の製品は、乙第11号証の1及び2に係る納品書における品名「SRT7(S)ASSY」の型名と一致している。さらに、乙第12号証には2006年11月13日にSRT7 500台が発注元に納入されたこととされており、納入された台数は乙第11号証の1及び2の納入数の合計の台数と一致している。

そして、乙第12号証の見出しに記載されているインボイス番号(I/N PRO‐11836)と一致する乙第13号証に係るINVOICEから、輸入された5+495台の型名「SRT7」の製品、600台の型名「N−35U7」の製品、600台の型名「N−35W」の製品及び1200台の型名「NPSー15F」の製品が発注元に、2006年11月13日に搬入されたことは明らかである。

なお、乙第11号証の1ないし5に係る納品書の納入日は2006.11.13とされているが、乙第11号証の1’ないし5’の納品書にかかる受領印は2006年11月14日とされている。これは、搬入された翌日において搬入された貨物の梱包を解いて発注元において確認し、「06.11.14(2006年11月14日)」付けの受領印を乙第11号証の1’ないし5’に押印したからである。

(コ)以上の型名「SRT7」、「N−35U」、「N−35W」及び「NPS−15F」に係る製品の取引書類の内の乙第11及び第12号証には、被請求人である「テクノトレード株式会社」の記載に前置して本件商標と社会通念上同一と認められる商標が付されている。

また、乙第11号証の1’ないし5’は、乙第11号証の1ないし5の納品書が発注元に交付された後に、発注元において受領印が押印された後に切り離されて被請求人に戻された「納品書(電算用)物品受領書1.」であることから、乙第11号証の1ないし5の納品書が添付された乙第11号証が頒布されたことを十分認めることができると共に、乙第12号証もその記載内容が他の取引書類と一致していることから頒布されたことを十分認めることができる。さらに、この取引書類の頒布は、本件審判の請求の登録前3年以内に行われている。

(サ)したがって、本件商標と社会通念上同一と認められる商標が付されている乙第11及び第12号証に係る取引書類を頒布する行為は、商標法第2条第3項第8号に規定する使用に該当し、これらの取引書類は本件審判の請求の登録前3年以内に頒布されていることから、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、被請求人が本件商標をその指定商品について使用したことが明らかである。

(12)さらにまた、別の取引書類について説明する。

(ア)乙第16号証は、2006/11/14(平成18年11月14日)付けの書類送付状である。この書類送付状は、平成18年11月14日の納品にかかる納品書を4件交付する書類送付状であり、「記」に「1.11月14日搬入分納品書:4件」及び「*SRT7は高電工業(株)様直送分です。」と記載されている。当該書類送付状には4件分の納品書が添付されている。前述したとおり納品書は4枚綴りとされて、4枚綴りの納品書の内の「納品書(電算用)物品受領書1.」は、該納付書に係る商品を発注元が受領した際に受領印を押印し切り離して納入者に戻される。

(イ)乙第16号証の1ないし4は、乙第16号証に添付された伝票No.741675、No.741673、No.741674又はNo.741676の納品書であり、4枚綴りの各納品書には品名が「N35CU ASSY」、「N35CW ASSY」又は「SRT7(S)ASSY−RO」、納入数が「510」、「6」、「504」又は「500」と記載されている。

(ウ)乙第16号証の1’ないし4’は、乙第16号証の1ないし4の納品書の内の受領印が押印されて切り離され、被請求人が受け取った伝票No.741675、No.741673、No.741674又はNo.741676の「納品書(電算用)物品受領書1.」であり、それぞれには、円形の受領印(電子資材/06.11.14/土田)が押印されていると共に、記載された伝票No.741675、No.741673、No.741674又はNo.741676と、品名「N35CU ASSY」、「N35CW ASSY」又は「SRT7(S)ASSY−RO」と、納入数「510」、「6」、「504」又は「500」が、乙第16号証の1ないし4の納品書と一致している。

(エ)乙第17号証は、被請求人が製品を配送する業者に指示した2006年11月14日付けのFAXである。該FAXのSUBJ(見出し)は、SPEEDY-TECH社製品輸入の件(I/N PRO-11842)とされ、「本日到着致しましたSPEEDY-TECH社貨物ですが、本日11/14午後着にて以下へ振り分けの上搬入のほど、お願い致します。1.力ートンNo.35-59、SRT7 500pcs 285kgs」等の記載がある。

(オ)乙第18号証には、被請求人に製品を輸出しているSPEEDY-TECH ELECTRONICS(HK)LTD.から被請求人に送付された2006−NOVー13(平成18年11月13日)付けのINVOICEであり、インボイスの番号が「NO.PRO−11842」とされている。また、INVOICEには「N−35CU FA」が「510PCS」、「N−35CW FA」が「6PCS」及び「504PCS」、「#SRT7 FA」が「500PCS」と記載されている。

(カ)乙第16号証の1ないし4に係る納品書における品名「N35CU ASSY」、「N35CW ASSY」又は「SRT7(S)ASSY−RO」の製品は、型名が「N−35CU」、「N−35CW」又は「SRT7」とされており、品名における「ASSY」はアセンブル品であることを意味している。

型名「N−35CU」及び「N−35CW」の仕様を乙第19号証に示す。乙第19号証は、総合カタログの第29頁であり、乙第19号証を照すると、型名「N−35CU」及び「N−35CW」の製品は、VHFの帯域をパスできると共に、UHFとBS・110°CSの帯域において所定レベルになるよう増幅することができるBS・110°CS・UHF・VHFホームブースターであることがわかる。

したがって、型名「N−35CU」及び「N−35CW」の商品は、本件商標の指定商品である電気通信機械器具又は電子応用機械器具に該当する。型名「SRT7」の商品も、前述したとおり、同様である。

(キ)乙第16号証の「記」の欄に記載されている「SRT7」の製品は、乙第16号証の4に係る納品書における品名「SRT7(S)ASSY」の型名と一致している。さらに、乙第17号証には2006年11月14日にSRT7 500台が発注元に納入されたこととされており、納入された台数は乙第16号証の4の納入数の台数と一致している。そして、乙第17号証の見出しに記載されているインボイス番号(I/N PRO‐11842)と一致する乙第18号証のINVOICEから、輸入された型名「SRT7」、「N−35CU」及び「N−35CW」の製品が発注元に、2006年11月14日に搬入されたことは明らかである。この搬入先は、乙第16号証の「記」の欄に記載されている搬入先と一致している。

(ク)以上の型名「SRT7」、「N−35CU」及び「N−35CW」に係る製品の取引書類の内の乙第16及び第17号証には、被請求人である「テクノトレード株式会社」の記載に前置して本件商標と社会通念上同一と認められる商標が付されている。

また、乙第16号証の1’ないし4’は、乙第16号証の1ないし4の納品書が発注元に交付された後に、発注元において受領印が押印された後に切り離されて被請求人に戻された「納品書(電算用)物品受領書1.」であることから、乙第16号証の1ないし4の納品書が添付された乙第16号証が頒布されたことを十分認めることができると共に、乙第17号証もその記載内容が他の取引書類と一致していることから頒布されたことを十分認めることができる。さらに、この取引書類の頒布は、本件審判の請求の登録前3年以内に行われている。

(ケ)したがって、本件商標と社会通念上同一と認められる商標が付されている乙第16及び第17号証に係る取引書類を頒布する行為は、商標法第2条第3項第8号に規定する使用に該当し、これらの取引書類は本件審判の請求の登録前3年以内に頒布されていることから、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、被請求人が本件商標の指定商品について本件商標を使用したことが明らかである。

(13)次に乙第20号証は、発注元へ交付した2004/05/10(平成16年5月10日)付けの「SRB2215単価お見積もり」の書類である。この書類には、納入価格と、「1.納入単価内訳」、「2.為替取り扱い」、「3.金型費」が記載されている。この書類における「SRB2215」は製品の型名であり、型名「SRB2215」の仕様を乙第21号証に示す。乙第21号証は、総合カタログの第220頁であり、乙第21号証を参照すると、型名SRB2215の製品は、CATV上り帯域をカットあるいは所定レベルになるよう増幅することができ、CATV下り帯域において所定レベルになるよう増幅することができるCATVブースターであることがわかる。

したがって、型名SRB2215の商品は、本件商標の指定商品である電気通信機械器具又は電子応用機械器具に該当する。

(14)乙第22号証は発注元へ交付した2007年3月16日付けの「VBC22W単価改訂お見積もり」の書類である。この書類には、「1.製品単価」、「2.単価内訳」、「3.為替取り扱い」、「4.改訂理由」、「5.適用時期」が記載されている。この書類における「VBC22W」は製品の型名であり、型名「VBC22W」の仕様を乙第23号証に示す。乙第23号証は、総合カタログの第36頁であり、乙第23号証を参照すると、型名VBC22Wの製品は、UHF・VHFの帯域において所定レベルになるよう増幅することができると共に、CS・BSの帯域をパスすることのできるUHF・VHF卓上型ブースターであることがわかる。

したがって、型名VBC22Wの商品は、本件商標の指定商品である電気通信機械器具又は電子応用機械器具に該当する。

さらに、乙第24号証は発注元へ交付した2007年2月1日付けの「VBC22W 単価改訂お見積もり」の書類である。この書類には、「1.製品単価」、「2.単価内訳」、「3.為替取り扱い」、「4.金型費」が記載されている。

(15)乙第20、第22及び第24号証は、製品の納入単価や製品単価を発注元へ通知する書類であって、製品の取引に係る取引書類であることは明らかである。そして、乙第20、第22及び第24号証には、被請求人である「テクノトレード株式会社」の記載に前置して本件商標と社会通念上同一と認められる商標が付されており、これらの取引書類は発注元へ単価を通知するものであることから、これら取引書類が頒布されたことは明らかである。さらに、これら取引書類の頒布は、本件審判の請求の登録前3年以内に行われている。

してみると、本件商標と社会通念上同一と認められる商標が付されている乙第20、第22及び第24号証に係る取引書類を頒布する行為は、商標法第2条第3項第8号に規定する使用に該当し、これらの取引書類は本件審判の請求の登録前3年以内に頒布されていることから、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、被請求人が本件商標をその指定商品について使用したことが明らかである。

(16)以上のとおり、被請求人が行う商取引において本件商標は日常的に使用されていたものであり、以上挙げた乙号証に係る証拠資料に照らし、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において被請求人である商標権者が本件商標をその指定商品について使用していることが明らかであって、本件商標は商標法第50条の規定に該当せず本件商標を取り消すべき理由は存在しないのである。

(17)付言すると、現在、被請求人は製品に登録商標を付して販売している。乙第25号証の第1図に、型名SRT7の製品の外観を示す写真を示し、乙第25号証の第3図に、型名SRT7の製品の蓋を開けた状態の写真を示す。型名SRT7の製品の内部には上記第3図に示すように、光―電気回路部ユニットと、この光―電気回路部ユニットに電源を供給する電源ユニットとが内蔵されている。電源ユニットには銘板が貼付されており、電源ユニットの銘板を拡大した写真を乙第25号証の第2図に示している。銘板には、明瞭に登録商標が付されていることが示されている。電源ユニットの銘板に登録商標を付す理由は次の通りである。型名SRT7の商品において、電気用品安全法(PSE法)に該当するのは電源ユニットだけであり、製造・輸入・販売事業者は、PSE法に該当する電気用品に「所定の表示」を付さなければならないことから、輸入・販売している被請求人の「所定の表示」として登録商標を電源ユニットに付しているのである。

4 当審の判断

被請求人の提出に係る乙第1ないし第25号証によれば、被請求人は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標をその指定商品に属する商品と認められる「CATV用等のブースター及びその部品」について使用していたものと認められる。

一方、請求人は上記3の答弁に対し何ら弁駁していない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。