sokuhyo

Trademark Appeal Case

結合商標の一体不可分性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2008−5468(T2008−5468/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、「Integrity@Genpact」の文字を標準文字で表してなり、第16類「プリントマテリアルズ,教育用及び指導用教材,ルーズリーフ式バインダー,文書ファイル,紙挟み,書式用紙,ペン,鉛筆,ハンドブック,レターズ,ラベル,マニュアル,雑誌,定期刊行物,ニューズレター,ノートブック,事務用品,便せん,パンフレット,事務用紙,ペンホルダー及び鉛筆ホルダー,写真立て,ポスター,筆立て,文房具,トレーニングマテリアルズ,包装材料,包装紙」、第35類「人事管理,人事に関するコンサルティング,事業の管理,従業員のための義務的な行動規範を規定するポリシー,事業の管理及び組織の支援並びにコンサルティング,事業の管理に関する助言,人事管理に関する指導及び助言」、第41類「情報及び訓練の提供,競技会の運営」及び第42類「プロフェッショナルコンサルティング,品質管理」を指定商品及び指定役務として、平成18年2月20日に登録出願、その後、指定商品及び指定役務については、当審における同20年7月22日付け手続補正書により、第16類「写真立て,包装紙」、第35類「人事管理,人事に関するコンサルティング,事業の管理,従業員のための義務的な行動規定に関する提案,企業の組織に関する指導及び助言,事業の管理に関する助言,人事管理に関する指導及び助言」、第41類「職業訓練及びこれらに関する情報の提供,運動競技会の運営,教育又は娯楽に関する競技会の運営」及び第42類「電子計算機及び電子計算機周辺機器の設計に関する専門的助言,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守に関する専門的助言,品質管理」に補正されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定において、以下の1及び2のとおり認定、判断し本願を拒絶したものである。

1 本願商標に係る指定商品及び指定役務は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない。したがって、本願商標は、商標法第6条第1項の要件を具備しない。

2 本願商標は、登録第1977189号商標(以下「引用商標1」という。)、登録第2723620号商標(以下「引用商標2」という。)、登録第4365097号商標(以下「引用商標3」という。)、登録第5009337号商標(商願2005−49841)(以下「引用商標4」という。)及び登録第4988744号商標(商願2005−75012)(以下「引用商標5」という。)と同一又は類似する商標であって、同一又は類似の商品及び役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

第3 当審の判断

1 商標法第6条第1項について

本願商標は、その指定商品及び指定役務について前記第1のとおり補正された結果、商品及び役務の内容が明確なものになったと認められる。

その結果、本願商標の指定商品及び指定役務は、商標法第6条第1項の規定の要件を具備するものとなった。

したがって、本願商標が商標法第6条第1項の規定の要件を具備しないとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は解消した。

2 商標法第4条第1項第11号について

(1)本願商標と引用商標1との類否について

引用商標1の商標権は、商標登録原簿の記載によれば、平成19年8月19日に商標権の存続期間が満了したことによって消滅し、その抹消登録が同20年4月23日になされているものである。

したがって、本願商標と引用商標1との、商標の類否について判断するまでもなく、本願を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の拒絶の理由は解消した。

(2)本願商標と引用商標2との類否について

本願商標の指定商品及び指定役務は、前記第1のとおり補正された結果、引用商標2と同一又は類似の商品は、すべて削除されたと認められるものである。

その結果、本願商標の指定商品は、引用商標2の指定商品と類似しない商品になったと認められるものである

したがって、本願商標と引用商標2との、商標の類否について判断するまでもなく、本願を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の理由は解消した。

(3)本願商標と引用商標3との類否について

本願商標は、前記第1のとおり、「Integrity」の欧文字と「Genpact」の欧文字を「@(アットマーク)」を介してなるところ、構成各文字は、外観上まとまりよく一体的に把握し得るものであり、かかる構成態様からすれば、「Integrity」の文字と「@」及び「Genpact」の文字に分離して認識される構成上の必然性があるとは認めることができず、本願商標に接する取引者、需要者は、構成文字全体をもって一体不可分の造語を表したものと認識し把握するものとみるのが自然である。

そうとすると、本願商標は、その構成文字に相応して「インテグリティアットマークジェンパクト」の称呼あるいは、「@」は、「場所を示すat(〜に、〜で)をマークにした記号」(現代用語の基礎知識2007 1516頁 自由国民社発行)であることから、「インテグリティアットジェンパクト」の両称呼のみが生ずるものであり、かつ、特定の観念を生じないものとみるのが相当である。

他方、引用商標3は、「INTEGRITY」の欧文字を標準文字で表してなるものであり、その構成文字に相応して「インテグリティ」の称呼を生じ、かつ、「正直」、「誠実」、「高潔」等の観念を生ずるものである。

そこで、本願商標と引用商標3との類否について検討するに、本願商標と引用商標3は、それぞれの構成に照らし外観上判然と区別し得る差異を有し、また、本願商標より生ずる「インテグリティアットマークジェンパクト」あるいは「インテグリティアットジェンパクト」の称呼と、引用商標3より生ずる「インテグリティ」の称呼とは、相違する各音の音質の差、音構成の差異等により明瞭に区別できるものであり、さらに、本願商標が特定の観念を生じない一種の造語というべきものであるから、観念上本願商標と引用商標3を比較することはできない。

そうとすると、本願商標と引用商標3とは外観、称呼、観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわざるを得ない。

(4)本願商標と引用商標4及び引用商標5との類否について

当審における平成20年3月24日付け商標登録出願人の名義変更届によって、本願商標の請求人(出願人)は、引用商標4及び引用商標5の商標権者と同一人になったものである。

したがって、本願商標と引用商標4及び引用商標5との、商標の類否について判断するまでもなく、本願を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の理由は解消した。

(5)結び

前記(1)ないし(4)より、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

3 まとめ

以上よりすると、本願商標が商標法第6条第1項の規定の要件を具備しないとし、かつ、同法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。