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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2007−32741(T2007−32741/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第29類「のりを使用した加工水産物,のりを使用したふりかけ,お茶漬けのり,丸干しのり,乾燥バラのり,乾燥味付けバラのり」を指定商品として、平成18年4月21日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第1384188号商標(以下、「引用商標」という。)は、「海苔の花」の文字を縦書きしてなり、昭和50年7月28日に登録出願、第32類「干しのり、焼きのり」を指定商品として、同54年7月31日に設定定登録され、その後、2回に亘り商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審における審尋の要旨

(1)本願商標と引用商標との類否について

本願商標は、前記1のとおりの構成よりなるところ、図形部分と文字部分は視覚上分離して認識されるばかりでなく、これを常に一体不可分のものとして把握しなければならないとする格別の事由も認められないものである。

そして、構成中の「鈴鹿特産」の文字部分は、「鈴鹿(市)における特産品」であるという商品の品質(産地・販売地)を表示するものであり、自他商品の識別標識としては機能し得ないものであるから、結局、大きく顕著に表された「海苔の華」の文字部分が、独立して自他商品の識別標識として認識されるものとみるのが相当であり、これより生ずる「ノリノハナ」の称呼をもって取引に資される場合も決して少なくないものというべきである。

他方、引用商標は、構成文字に照応して「ノリノハナ」の称呼を生ずるものである。

そうすると、本願商標と引用商標とは、観念においては共に特定の意味合いを有しない造語であるから比較することができず、外観において相違するところがあるとしても、「ノリノハナ」の称呼を同じくする類似の商標であるといわざるを得ない。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。

(2)本願商標の指定商品の表示について

指定商品は、商標とともに権利範囲を定めるものであるから、その内容及び範囲は明確でなければならないところ、本願商標の指定商品中「のりを使用した加工水産物」は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない。

したがって、本願商標は、商標法第6条第1項の要件を具備しないものである。

ただし、前記指定商品の生産、製造若しくは使用の方法、原材料、構造、効能又は用途等を意見書(商品のカタログ等があれば添付されたい。)をもって明らかにするか、又は、指定商品を補正する際は、引用商標の指定商品「干しのり,焼きのり」と抵触関係にない表示、例えば、「のりのつくだに,のりの瓶詰,のりの缶詰」に補正されたい。

なお、本願指定商品中「丸干しのり,乾燥バラのり,乾燥味付けバラのり」については、引用商標の指定商品と生産部門、販売部門、用途及び需要者の範囲等を共通にする類似の商品であるから、これらの指定商品を早急に削除されたい。

(3)また、本件について請求を継続する必要が存しない場合には、速やかに審判請求の取下げにつき検討されたい。

なお、本件に対し、所定の期間内に回答がなされず、或いは審理進行を猶予し得る合理的理由が認められないときは、審理を終結することとする。

4 審尋に対する請求人の回答

(1)本願商標の図形全体は「海苔の模様を模した縦長方形の枠」内に「鈴鹿特産」「海苔の華」の文字が表されている。指定商品との関係において三重県の鈴鹿市で生産された海苔であると取引者・需要者に把握される。

(2)指定商品の「海苔」は産地との結びつきが大きく、その場合、「スズカトクサンノリノハナ」、「スズカノリノハナ」、「ミエノリノハナ」との称呼が取引にあたる主な称呼となる。

(3)「ノリノハナ」全体が造語であるとしても、「ノリ」「ハナ」はそれぞれ特定の意味を有している。「海苔」に識別力はないとしても、「海苔の花」と「海苔の華」とでは、観念が異なる。

5 当審の判断

(1)本願商標は、別掲のとおり、模様を付した極太の縦長長方形の枠内に鈴鹿市に相当する部分を濃く表した三重県の地形と思われる図を描き、これに重なるように「鈴鹿特産」の文字と、その左側に大きく「海苔の華」の文字を毛筆体で縦書きに表した構成よりなるところ、図形部分と文字部分は視覚上分離して認識されるばかりでなく、これを常に一体不可分のものとして把握しなければならないとする格別の事由も認められないものである。

そして、構成中の「鈴鹿特産」の文字部分は、「鈴鹿(市)における特産品」であるという商品の品質(産地・販売地)を表示するにとどまるものであり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ない部分であるから、結局、大きく顕著に表された「海苔の華」の文字部分が、独立して自他商品の識別標識として認識され、これより生ずる「ノリノハナ」の称呼をもって取引に資される場合も決して少なくないものというべきである。

そうすると、本願商標は、構成文字全体に照応して「スズカトクサンノリノハナ」の称呼を生ずるとともに、「海苔の華」の文字部分に照応して、単に「ノリノハナ」の称呼をも生ずるものといわなければならない。

(2)他方、引用商標は、「海苔の花」の文字を縦書きしてなるものであるから、該構成文字に照応して「ノリノハナ」の称呼を生ずるものである。

してみれば、本願商標と引用商標とは、観念においては共に特定の意味合いを有しない造語であるから比較することができず、外観において相違するところがあるとしても、「ノリノハナ」の称呼を同じくする類似の商標であるといわざるを得ない。

次に、指定商品についてみるに、本願の指定商品中「のりを使用した加工水産物,丸干しのり,乾燥バラのり,乾燥味付けバラのり」と引用商標の指定商品「干しのり、焼きのり」は、いずれものりを原材料とする加工水産物であり、生産部門、販売部門、用途及び需要者の範囲等を共通にする、互いに類似の商品といわなければならない。

したがって、本願商標は、引用商標に類似する商標であり、かつ両商標の指定商品も類似の商品であるから、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。

(3)以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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