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Trademark Appeal Case

複合語の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2008−9029(T2008−9029/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「マルチサンプルディスプレイ」の片仮名文字を標準文字で表してなり,第9類「金銭登録機,現金自動預金支払機,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,電子計算機,電子計算機用プログラム,その他の電子応用機械器具及びその部品,磁心,抵抗線,電極,家庭用テレビゲームおもちゃ,家庭用テレビゲームおもちゃ用のプログラム,家庭用テレビゲームおもちゃ用ゲームプログラム,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,レコード,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,ダウンロード可能な音楽,録画済みビデオディスク及びビデオテープその他の録画済み記録媒体,ダウンロード可能な画像,電子出版物(電気通信回線を通じてダウンロードにより販売されるものを含む。)」を指定商品として,平成18年12月13日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要点)

原査定は,「本願商標は,『マルチサンプルディスプレイ』の文字を標準文字で表してなるところ,構成中の『マルチ』,『サンプル』及び『ディスプレイ』の語は,各々,『多くの,複数の』,『見本,標本,試供品』及び『文字や図形を表示する装置,画像表示装置』等の意味を有する語として普通に使用されているので,全体として『多くのサンプル(見本)を表示する装置』ほどの意味を極めて容易に理解させる。そうとすると,これをその指定商品中,例えば『多くのサンプル(見本)に関する情報を表示する装置(ディスプレイ)』に使用するときは,単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,前記商品以外の商品に使用するときは,商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるので,同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は,前記1のとおり「マルチサンプルディスプレイ」の文字を標準文字で表してなるところ,構成各文字は,同じ書体,同じ間隔をもって表されていて,外観上まとまりよく一体的に把握し得るものである。

そして,その構成中の「マルチ」の文字部分が「(接頭語として)多数の,複数の,多面的」の意味,「サンプル」の文字部分が「見本,雛形,標本」の意味(何れも「広辞苑第六版」新村出編,岩波書店),及び「ディスプレイ」の文字が「ディスプレー:コンピューターの出力装置の一つで,(テレビのブラウン管の)画面の形をした表示装置。ディスプレイ。」(「新明解国語事典 第六版」株式会社三省堂発行)等の意味を有し,これらの文字を組み合わせた本願商標全体より原審説示の如き意味合いを想起させることがあるとしても,これが,直ちに本願指定商品の品質を直接的かつ具体的に表示するものとして,取引者,需要者に,認識,把握されるとも言い難く,むしろ,一種の造語を表したものとして認識されるとみるのが相当である。

また,当審において職権をもって調査するも,「マルチサンプルディスプレイ」の文字が,本願指定商品を取り扱う業界において,商品の品質を表示するものとして,取引上普通に使用されている事実も発見し得なかった。

してみれば,本願商標は,これをその指定商品について使用しても,商品の品質を表示するものとはいい得ず,自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るものであり,かつ,これをその指定商品中のいずれの商品に使用しても,商品の品質について誤認を生じさせるおそれもないというべきである。

したがって,本願商標が,商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,妥当でなく,取消しを免れない。

その他,政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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