1 本願商標
本願商標は、「XTENT」の欧文字を横書きしてなり、第10類「Medical devices,namely catheters and medical stents;cardiac probes;vascular access ports for medical use.」を指定商品として、2004年(平成16年)3月29日に国際登録されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4658369号商標(以下「引用商標」という。)は、「X−TENZ」の文字を標準文字で表してなり、平成14年5月2日に登録出願され、第10類「脊椎インプラント,その他の医療用機械器具」を指定商品として、同15年4月4日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「XTENT」の欧文字を横書きしてなるところ、これは特定の意味を有しない造語よりなるものというのが相当であり、その構成文字に相応して「エックステント」又は「エクステント」の称呼を生ずるものとみるのが相当である。
一方、引用商標は、前記2のとおり、「X」及び「TENZ」の欧文字をハイフンで連結してなるところ、その構成各文字が、外観上まとまりよく一体的に構成され、また、これより生ずると認められる「エックステンズ」又は「エクステンズ」の称呼も格別冗長にわたるものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。
そうとすれば、たとえ、欧文字1字の「X」が商品の規格、品番等を表すための記号・符号として類型的に用いられているとしても、引用商標に接する取引者、需要者は、前半部の「X」の文字部分を省略して、後半部の「TENZ」の文字部分のみをもって取引に当たるというよりも、引用商標の構成全体をもって一体不可分の造語よりなるものと認識し、これより生ずる「エックステンズ」又は「エクステンズ」の称呼をもって取引に当たるとみるのが相当であり、また、引用商標から特定の意味合いを認識できるものではない。
そこで、本願商標より生ずる「エックステント」又は「エクステント」の称呼と、引用商標より生ずる「エックステンズ」又は「エクステンズ」の称呼についてみるに、両者は、共に6音という比較的短い音構成において、語尾における「ト」の音と「ズ」の音の明確な差異を有するものであり、両者をそれぞれ一連に称呼するときは、上記の差異が称呼全体に与える影響は決して小さいものとはいえず、その語調、語感が相違し、称呼上相紛れるおそれはないとみるのが相当である。
また、両商標は、前記の構成よりみて、外観において区別できるものであり、観念においては、特定の観念を生じない造語よりなるものであるから、比較することができない。
してみれば、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても区別することのできる非類似の商標と認められる。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。