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Trademark Appeal Case

称呼・外観の類似判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2007−900581(T2007−900581/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5078850号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5078850号商標(以下「本件商標」という。)は、「Creep」の欧文字と「クリープ」の片仮名文字とを二段に横書きしてなり、平成19年4月9日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年9月3日に登録査定、同年9月21日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立人の引用する商標

登録異議申立人アンリ クリード(以下「申立人」という。)が本件商標についての取消理由に引用している登録第2649571号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成2年7月4日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成6年4月28日に設定登録されたものであり、指定商品については、その後、平成16年11月24日に指定商品の書換登録により、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品となっている。

3 登録異議の申立ての理由(要点)

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標と引用商標とは、商標の識別において重要な要素である前半の「CREE」の欧文字を同じくし、異なるのは、語尾の1文字の差異のみであり、しかも、該差異部分である「P」と「D」の文字でさえ、外観上非常に近似した印象を与えるものである。

したがって、本件商標と引用商標とは外観上相紛らわしい類似の商標であり、その指定商品も同一又は類似の関係にあるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(2)商標法第4条第1項第15号について

本件商標は、申立人が商品「香水」に使用する商標として著名となっている引用商標及び著名な申立人の略称「CREED」と外観上酷似するものであって、本件商標から引用商標及び申立人の著名な略称を容易に連想し得るものである。そして、本件商標は、著名性を獲得している引用商標及び著名な略称が使用されている商品等と同一又は類似の指定商品に使用するものであり、その取引者・需要者を同じくするものである(甲第3号証ないし甲第22号証)。

してみれば、本件商標がその指定商品に使用された場合には、その指定商品に接する取引者・需要者は、恰も申立人若しくは申立人と経済的又は組織的に何らかの関係がある者の業務にかかる商品であるかの如く認識し、その商品の出所について混同を生ずるおそれがある。

(3)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当するから、その登録は取り消されるべきである。

4 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、前記したとおり、「Creep」の欧文字と「クリープ」の片仮名文字とを二段に横書きした構成からなるものである。

一方、引用商標は、別掲に示したとおりの構成からなるところ、申立人の提出に係る甲第5号証には、「このブランドは創業当時からなぜかトレードマークがハサミ・・・」との記載があるように、文字とハサミを想起させる図形とが不可分一体的に表現されているものであって、「REE」の文字の左右に、デフォルメした「C」と「D」の文字を表し、これをハサミの持ち手の部分として、これから伸びる刃の部分を「REE」の文字の下部中央付近で交差させるように描いた構成からなるものである。

そこで、本件商標と引用商標とを比較するに、引用商標を「CREED」の欧文字を構成要素中に有するものとして捉えたとしても、上記したとおり、引用商標は、「REE」の文字の左右にある「C」と「D」の文字を著しくデフォルメしたうえ、ハサミの図形の構成要素の一部としてハサミの図形と不可分一体的に表現しているものであるから、両者は、全体として、その構成態様において判然と区別し得る差異を有しているものということができる。そして、この差異は、両商標の外観に与える影響は大きく、その構成全体から受ける視覚的印象を全く異にするものというべきであるから、これらを時と処を異にして離隔的に観察するも、外観において相紛れるおそれはないものといわなければならない。

また、引用商標を「CREED」の欧文字からなるものとして捉えた場合における両者の称呼を比較するに、本件商標から生ずる「クリープ」の称呼と引用商標から生ずるものと認められる「クリード」の称呼とは、語尾における「プ」と「ド」の音の差異のみとはいえ、いずれも明瞭に発音され、聴取される破裂音であるうえ、長音の後に発声されることから、その音質の差異は、一層明瞭に把握されることとなり、この音の差異が4音という比較的短い音構成からなる両称呼に与える影響は決して小さいものとはいえず、両者は、これをそれぞれ一連に称呼するも、称呼上十分に区別し得るものということができる。

その他、本件商標と引用商標とを類似するものとすべき特段の理由は、見出せない。

したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものとはいえない。

(2)商標法第4条第1項第15号について

申立人の提出に係る証拠によれば、申立人の業務に係る香水を紹介する記事や商品広告の文章中に「CREED」の欧文字が用いられていることは認められるとしても、香水の容器には引用商標が顕著に表示されていることからみれば、取引者・需要者は、申立人の使用に係る商標をその特徴のある引用商標の構成態様をもって認識・記憶し、取引に当たっているものというべきである。

そうとすれば、上記したとおり、本件商標と引用商標とは、十分に区別し得る別異の商標というべきものであるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものというべきである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものとはいえない。

(3)むすび

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

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