Trademark Appeal Case
称呼の要部認定
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900595(T2007−900595/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5082235号商標(以下「本件商標」という。)は、「株式会社ATグループ」の文字を標準文字により表してなり、平成18年12月20日に登録出願され、第1類ないし第12類、第16類、第19類、第20類、第35類ないし第38類及び第40類ないし第45類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として同19年10月5日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由の要点
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、別掲(1)のとおりの構成からなる登録第2045358号、登録第2112435号、登録第2136478号、登録第2180018号、登録第2218855号及び登録第3096638号の各商標、別掲(2)のとおりの構成からなる登録第2045359号、登録第2136479号、登録第2146644号、登録第2180019号及び登録第2218856号の各商標、別掲(3)のとおりの構成からなる登録第4373358号及び登録第4390166号の各商標並びに別掲(4)のとおりの構成からなる登録第4102283号、登録第4109484号及び登録第4136300号の各商標(以下、これらの登録商標を一括して、単に「引用商標」という。)を引用した上で、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念を共通にする類似の商標であり、両者の指定商品・役務も同一又は類似のものであるから、本件商標は、第1類、第6類ないし第12類、第20類、第35類、第40類及び第41類に属する商品又は役務について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである旨主張している。
3 当審の判断
本件商標は、上記1のとおりの構成からなるところ、構成各文字は同書、同大、等間隔で外観上まとまりよく一体的に表されているばかりでなく、本件商標権者の商号と一致するものである。そして、会社の商号からなる商標にあっては、「株式会社」の文字は、会社の種類を示すにすぎず、それ自体では自他商品・役務の識別標識としての機能を果たし得ないものであり、しばしば省略されて取引に資される場合が少なくないことは、取引の経験則上明らかである。
そうすると、本件商標は、「株式会社」の文字部分を捨象して「ATグループ」の文字部分をもって取引に資される場合も少なくないというべきであり、これより「エイティーグループ」の称呼をも生ずるものといえる。
ところで、「グループ」の文字は、例えば、岩波書店発行「広辞苑第5版」によれば「群、集団、共通点をもつ人や物の集まり」を意味する語であり、一群の人や物を表すためにしばしば他の語の前又は後に付して用いられる語としても親しまれているものである。
これを本件についてみれば、「ATグループ」の文字部分は、「AT」なる名称を用いた一群の人又は物を表すものというべきであって、全体をもって一体不可分のものと認識し把握され、全体で自他商品・役務の識別標識としての機能を果たすものとみるのが自然であり、殊更これを「AT」と「グループ」とに分離分断すべきものではなく、「AT」の文字部分のみが自他商品・役務識別のための要部ということもできない。
してみれば、本件商標は、全体として「カブシキガイシャエイティーグループ」の称呼を生ずるほか、「エイティーグループ」の称呼をも生ずるものであるが、単なる「エイティー」の称呼は生じないものと判断するのが相当である。
以上からすれば、本件商標は、その構成中の「AT」の文字部分が自他商品・役務の識別機能を果たす要部であるとし、その上で本件商標と引用商標とが外観、称呼及び観念を共通にする類似の商標であるとする申立人の主張は、前提を欠くものであって、理由がないことになる。
他に、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても、類似するものとすべき理由を見いだすことができない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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