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Trademark Appeal Case

造語の称呼類似性:語頭音

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2007−900599(T2007−900599/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5079842号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5079842号商標(以下「本件商標」という。)は、「BISLEY」の欧文字を横書きしてなり、平成19年1月11日に登録出願、第18類及び第25類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同年8月21日登録査定、同年9月28日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由(要点)

1 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は以下の3件であり、いずれも現に有効に存続しているものである(以下、これらを「引用商標」という。)。

(1)登録第2104103号商標は、「SISLEY」の欧文字及び「シスレー」の片仮名文字を上下二段に横書きしてなり、昭和61年7月10日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同63年12月19日に設定登録され、その後、平成10年10月27日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。

(2)登録第3343318号商標は、「SISLEY」の欧文字を横書きしてなり、平成6年11月8日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同9年8月29日に設定登録され、その後、同19年5月22日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。

(3)登録第4223217号商標は、「SISLEY」の欧文字を横書きしてなり、平成9年1月17日に登録出願、第18類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同10年12月18日に設定登録されたものである。

2 理由の要点

本件商標は、以下の(1)及び(2)により、その登録を取り消されるべきである。

(1)商標法第4条第1項第11号該当について

本件商標は、引用商標と、外観、称呼において類似する商標であり、その指定商品も類似するものである。

(2)商標法第4条第1項第15号該当について

引用商標は、申立人の商標として日本国及び外国における需要者の間に広く認識されている。したがって、これと類似する本件商標がその指定商品に使用された場合、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。

第3 当審の判断

1 商標法第4条第1項第11号該当について

本件商標は、「BISLEY」の欧文字からなるものであるところ、その構成文字に相応して「ビスレー」の称呼を生じるものであり、また、特定の観念を生じさせることのない造語からなるものと認められる。

一方、引用商標は、いずれも、その構成文字に相応して「シスレー」の称呼を生じるものであり、また、いずれも、特定の観念を生じさせることのない造語からなるものと認められる。

しかして、本件商標から生ずる「ビスレー」の称呼と引用商標から生ずる「シスレー」の称呼を比較してみると、両称呼は、共に4音という短い音構成からなり、第1音において「ビ」と「ス」の音の差異を有するものである。

そして、相違する「ビ」と「ス」の音についてみても、前者が両唇を合わせて破裂させる有声子音(b)と母音(i)との結合した音節であるのに対し、後者が無声摩擦子音(∫)と母音(i)との結合した音節であって、音質の異なるものであるばかりでなく、称呼における識別上重要な要素を占める語頭に位置しており、共に4音から構成される比較的短い称呼にあって、該差異音が称呼全体の音感に与える影響は決して小さいものとはいい難いから、両称呼は、それぞれを一連に称呼しても全体の音感が相違し、相紛れることなく区別し得るものである。

また、本件商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし、殊にその欧文字を互いに比較してみても、語頭に位置する「B」と「S」の各文字が明らかに相違するものであり、それぞれの構成全体から受ける印象も別異のものとして看取されるとみるのが相当であるから、外観において相紛れるおそれはないというべきであり、さらに、観念においては、いずれも造語からなるものであるから、比較することができない。

してみると、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれからみても、相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。

2 商標法第4条第1項第15号該当について

申立人の提出した証拠によれば、申立人に係る商品(被服、靴類、ベルト等)について引用商標が使用されていることを窺い知ることはできるけれども、全証拠をもってしても、本件商標の登録出願時において、引用商標が需要者の間に広く認識されるに至っていたとまで認めるには充分なものとはいえないものである。

そして、本件商標が引用商標に類似するものでないことは前記1のとおりであり、他に両商標がその出所について混同を生ずるおそれがあるとする格別の事情も見いだせない。

してみれば、本件商標は、これをその指定商品に使用したとしても、これに接する需要者が引用商標を想起又は連想して、当該商品を申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないと判断すべきものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。

3 まとめ

以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものとはいえないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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