Trademark Appeal Case
称呼類似性:語頭音の差異
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2008−900043(T2008−900043/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5088657号商標(以下「本件商標」という。)は、「GLYBERA」の欧文字を横書きしてなり、2007年(平成19年)5月1日に域内市場における調和のための官庁(商標及び意匠)にした商標登録出願に基づきパリ条約第4条の規定による優先権を主張して、平成19年5月30日に登録出願、第5類「医学及び臨床における遺伝子治療及び細胞治療用生物学的製剤,遺伝子治療・遺伝子診断・遺伝子実験用臨床医療試薬,遺伝子治療用ワクチン,代謝異常・眼疾患・神経系疾患・血液疾患・がん・炎症性疾患・自己免疫疾患・血管疾患及び単一遺伝子疾患の治療のための遺伝子送達・遺伝子導入・遺伝子制御・遺伝子調節に使用する遺伝子治療及び予防製剤,その他の薬剤」を指定商品として、同年11月2日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立理由の要点
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、以下に引用する国際登録第929381号商標(以下「引用商標」という。)を引用し、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、同法第43条の2第1項によりその登録は取り消されるべきものである旨を申し立てた。
(1)引用商標
引用する国際登録第929381号商標は、「GOSBERA」の欧文字を横書きしてなり、2007年(平成19年)4月18日にGermanyにした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、同年5月26日に国際登録、我が国においては、第5類「Pharmaceutical and veterinary preparations; sanitary preparations for medical purposes; dietetic substances adapted for medical use.」を指定商品として、平成20年6月6日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、「GLYBERA」の欧文字からなり、「グリベラ」の称呼が生ずるのに対し、引用商標は、「GOSBERA」の欧文字からなり、「ゴスベラ」の称呼が生じるところ、両称呼は、4音の構成音中「ベラ」の2音(後半)が共通であり、違いは語頭に位置する「グリ」及び「ゴス」の2音である。
語頭の「グ」と「ゴ」の音は、共にガ行の濁音(有声破裂音)で、3音目に位置する「べ」も有声破裂音であるから、中間に位置し強音に挟まれた「リ」及び「ス」(ともに2音目)は、「グリベラ」、「ゴスベラ」と前後の音に吸収されがちで、両商標を一連に称呼した場合には互いに聴き誤るおそれがあるといえる。
よって、両商標は、外観、観念の類否について論ずるまでもなく称呼上互いに類似する商標である。
3 当審の判断
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当すると申し立てているが、引用商標は、本件商標の登録査定時においては未登録商標であり、その申し立ての根拠とする条項は、同法第8条第1項の誤りと認められるから、同条項として審理する。
本件商標と引用商標とは、上記1及び2(1)に示すとおりの構成よりなるところ、本件商標より生ずると認められる「グリベラ」の称呼と引用商標より生ずると認められる「ゴスベラ」の称呼とは、語頭において「グリ」と「ゴス」の差異を有するばかりでなく、両称呼は、共に4音という短い構成音数にあってみれば、その構成各音はいずれも明瞭に発声され、かつ、聴取し得るものであるといえる。
そうとすれば、この差異が両称呼全体に及ぼす影響は大きいものといえるから、これらを一連に称呼するも、その全体の語調・語感が互いに異なり、両称呼は明確に区別し得るものである。
そして、本件商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし、その外観及び観念についても類似するところがない。
したがって、商標法第8条第1項に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。