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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「称呼の類似性:構成音の差異」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2008−14195(T2008−14195/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2008−14195(T2008−14195/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
称呼の類似性:構成音の差異
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2008−14195(T2008−14195/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の類似性:構成音の差異」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第29類「ホイップクリーム」を指定商品として、平成19年5月10日に登録出願されたものである。

2 引用商標

本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、その商標権はいずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第2202764号は、「ワンダー」及び「WONDER」の文字を二段に書してなり、昭和62年7月22日に登録出願、第31類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成2年1月30日に設定登録され、その後、同11年11月24日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

(2)登録第4397755号は、「ワンダー」及び「WONDER」の文字を二段に書してなり、平成11年6月11日に登録出願、第29類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同12年7月7日に設定登録されたものである。

(上記(1)及び(2)の登録商標をまとめて、以下「引用商標」という。)

3 当審の判断

本願商標は、別掲のとおり、赤を基調とするグラデーションを施した横長四角形の枠内に、丸みを帯びた態様で白抜きで表した「Sahne」及び「Wunder」の各文字をやや湾曲させながら二段になるように配し、その「Wunder」の文字の下に、円弧の一部を結合させた図形を両脇に向かうに従い細くなるように白抜きであらわし、そして、円弧の下方、四角形の底辺のほぼ中央に前記欧文字に比べて白抜きで小さく表した「ザーネワンダー」の文字を配してなるものである。

そして、その構成中、欧文字部分がドイツ語であって、たとえ、「Sahne」の文字が、「クリーム、ホイップクリーム」等の意味を有し、「Wunder」の文字が「奇跡、驚異」等(いずれも「新コンサイス独和辞典」株式会社三省堂発行)の意味を有するとしても、我が国におけるドイツ語の普及度を考えると、これに接する、取引者、需要者等が、それらの意味を正確に理解し得るとはいい難いことから、「Sahne」の文字部分が商品の品質等を表示してなるものと、認識、把握されるというよりは、むしろ、各文字共に一種の造語を表したものとして認識されるとみるのが自然である。

また、「Sahne」及び「Wunder」の各文字は、前記のように、二段に書されてはいるものの、同じ書体で、同じ程度に湾曲させて、まとまりよく表されていることからすれば、これより、殊更、「Sahne」の文字部分を捨象し、「Wunder」の文字部分のみをもって、取引に資するとはいい難く、また、該文字部分が独立して着目されるとみるべき特段の事情も見当たらない。

さらに、一般に欧文字と片仮名文字とを併記した構成の商標において、当欧文字部分が通常の知識、理解力をもっては直ちに正確に判読し難い場合、あるいは一定の称呼を生じない造語の場合などにあって、その片仮名文字部分が欧文字部分の称呼を特定すべき役割を果たすものと無理なく認識し得るときは、片仮名文字部分より生ずる称呼をよりどころに商取引にあたると判断するのが相当である。

そうとすれば、本願商標は、その構成中「ザーネワンダー」の片仮名文字部分より、「ザーネワンダー」の称呼が生ずるというべきであって、この称呼は格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。

しかして、本願商標は、その構成文字全体に相応して、「ザーネワンダー」の称呼のみを生ずるものである。

他方、引用商標は、前記2のとおりの構成よりなるところ、これより、各文字に相応して、いずれも「ワンダー」の称呼を生じ、かつ、「不思議に思う。感嘆する。」等の観念を生ずるものである。

そうとすると、本願商標より生ずる「ザーネワンダー」の称呼と、引用商標より生ずる「ワンダー」の称呼とは、「ザーネ」の音の有無による構成音数及び音構成において、顕著な差異を有するものであるから、両者をそれぞれ一連に称呼するときは、称呼において相紛れるおそれはないものというべきである。

また、本願商標と引用商標とは、前記1及び2の構成よりみて、外観においても十分に区別し得るものであり、さらに、観念においては、本願商標は全体として特定の意味合いを有しない造語と解されるべきものであるから、比較することはできない。

してみれば、本願商標と引用商標は、外観、称呼、観念のいずれの点よりみても、相紛れるおそれのない非類似の商標というのが相当である。

したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取り消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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