Trademark Appeal Case
地名結合のファッション記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2007−15022(T2007−15022/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本願商標
本願商標は、「渋原」の文字とその下段に小さく「シブハラ」の片仮名文字をゴシック体で表してなり、第14類、第16類、第18類、第25類、第35類及び第38類に属する願書に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成18年2月27日に登録出願されたものである。その後、指定商品及び指定役務については、当審における同19年5月24日付け提出の手続補正書により、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」に補正されたものである。
第2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、ゴシック体の大きな『渋原』の漢字と小さい『シブハラ』の片仮名文字を二段に書してなるところ、近年、若者の間では、ファッション関係の衣料、身飾品等を販売していることで全国的に著名な『渋谷』と『原宿』及びその間を含め『渋原』『シブハラ』と称している。そうとすれば、『渋原』『シブハラ』の両文字を二段に書してなる本願商標を、その指定商品中ファツション関係の商品である『第18類 かばん類、袋物、傘』、『第25類 被服、バンド、ベルト』等に使用しても、需要者は、当該商品が『渋谷及び原宿周辺で生産若しくは販売されている商品』であると理解するに止まり、何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第3 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権により証拠調べをした結果、下記の事実を発見したので、商標法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき請求人に通知し、相当の期間を指定して意見を述べる機会を与えた。
記
本願商標は、「渋原」の文字とその下段に小さく「シブハラ」の片仮名文字を書してなるところ、「渋原」及び「シブハラ」の文字に関して行った職権による証拠調べによれば、以下の事実が認められるので、本願商標をファッション関係の商品に使用するときは、全体として「渋谷及び原宿周辺で生産若しくは販売されている商品」、すなわち、「東京都の渋谷駅及び原宿駅周辺地域から発信されるファッションスタイル」程の意味合いを認識させるにすぎず、単に商品の品質(ファッションスタイル)を表示するものといわなければならない。
なお、原査定において、本願商標は、「渋谷及び原宿周辺で生産若しくは販売されている商品」であると理解するにとどまると認定し、商標法第3条第1項第6号に該当する」として拒絶されたものであるが、本願商標は、前記のとおり、単に商品の品質(ファッションスタイル)を表示するにすぎないものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当するというのが相当である。
1 「渋原」の文字が有する意味
「渋原」
東京都渋谷区の渋谷駅および原宿駅の周辺地域(渋谷区渋谷および神宮前付近)の俗称。またはこの地域から発信されるファッション-スタイル。「―系」(株式会社三省堂書店発行 デイリー新語辞典)
2 「渋原」「シブハラ」の文字が、前記1のファッションスタイル程度の意味合いを表す語として使用されている事実
(1)2002年7月25日付け北海道新聞(朝刊地方)の25頁には「札幌・大通地区のファッションビル再編*路線鮮明 個性発信*ターゲット細分化*相乗効果に期待」の見出しの下に「<原宿系>黒や白、ベージュなどオーソドックスな配色で、重ね着や帽子などの小道具を活用する。体の線を強調しすぎない『男の子っぽい』雰囲気にこだわる。最近は渋谷系とミックスされ『シブハラ系』なる言葉も生まれつつある」との記載がある。
(2)2003年2月27日付け繊研新聞の3面には「『リズリサ』など21店導入 ジュニアゾーン設置 広島パルコ」の見出しの下に「本館8階に設置するジュニアゾーンには『ラヴァーズハウス』や『ベティーズブルー』『3年2組』など4店舗5ブランドを導入し、既存の子供服売り場とティーンズをつなぐブリッジターゲットとして客層の拡大に取り組む。そのほか、本館にはレディスで“渋原系”ファッションの『リズリサ』やジーニングカジュアルの『ジーナシス』、神戸エレガンスの『クイーンズコート』など広島初登場組も少なくない。」との記載がある。
(3)2006年6月12日付け繊研新聞の3面には「〈流通レーダー〉 広がるワイルド&セクシーヤングメンズ 雑誌→ケータイ通販 メディアミックスが勝利の方程式 認知度・イメージ向上 サーフ系・モード系にも掲載」の見出しの下に「“お兄系”“渋原系”といわれるワイルド・アンド・セクシー・ヤングメンズカジュアルの小売店、メーカーが、雑誌と携帯電話(ケータイ)を利用したメディアミックス戦略で大きな成果を上げている。」との記載がある。
(4)「ファッション販売」(2002年9月号 商業界発行)には「裏原ビジネスに学ぶ商いの原点」の見出しの下に「『裏原スタイル』はその後、表原宿から109まで巻き込んでボーイライクスタイルの大奔流に変質し、渋原化現象が全国的なムーブメントとなってしまったが、その一方で『BAPY』や『X−girl』といったコアなブランドはメジャーながらブームとは一線を画している。」との記載がある。(http://www.fcn.co.jp/kr/fa0209-2.html)
(5)「楽天市場 有限会社ホープ」のウェブサイトにおいて、「[Jack Rose]アーミーシャツ」の見出しの下に「渋原スタイルで人気の波を離さない[JACK ROSE]の未発売の激レアアイテムです。ポイントはチェックに施されたワッペン!アーミーシャツは1枚持ってると便利です。」との記載がある。(http://item.rakuten.co.jp/hope2005/290937/)
(6)「商品情報サイト optimism」のウェブサイトにおいて、「カジュアルコーデに使える!選べる10colorsブロックチェックシャツ」の見出しの下に「新作登場!2007は『アメカジ』『セレカジ』スタイルが要注意!!第一弾はブロックチェック。今季の渋原スタイルにはアメカジ要素は欠かせない。」との記載がある。(http://optimism.ok-go.org/mobile/item/hope2005/10000477.html)
(7)「株式会社トライアンフの会社概要」 のウェブサイトにおいて、「主に10代〜20代前半で渋原系の流行に敏感な若い女性をターゲットにした、アパレル・アクセサリー・服飾雑貨を取り扱っています。」との記載がある。(http://www.netsea.jp/corpinfo/7793)
(8)「セレクトショップ レッド&ブルー」のウェブサイトにおいて、「新品ミディアム丈ワーク&ミリタリーブーツ7W(約26cm)ブラック×アーミーグリーン」の見出しの下に「スキニーデニムや細みのパンツなどにコーディーネートすれば◎フェイクレザーとキャンバスの切り替えになっており、紐をゆるめて履くとルーズな感じに履きこなせます!!・・・・お兄系、渋原系、ネイティブ系、ストリート系、サロン系、バイカー系などあらゆるジャンルのお洒落にお使いいただけます☆」との記載がある。(http://rb-ss.com/?pid=7714934)
(9)「楽天市場 ショップ美若楽」のウェブサイトにおいて、「渋谷・裏原系ヤングメンズカジュアル【LOWBOX】の、とってもかっこい〜ダメージデニムを、破格で提供します!渋原系LOWBOXのダメージデニムパンツ」との記載がある。(http://item.rakuten.co.jp/miwaraku/low/)
(10)「ケータイオークション モバオク」のウェブサイトにおいて、「渋原系必見デザイン★インパクト大リリィコンチョベルト黒」の見出しの下に「ゴージャスな百合のコンチョがかっこいいフェイクレザーベルトです!最近のお洒落は腰元からきていますのでこのベルトでばっちり決めませんか??いろんな系統にぴったりはまる(^^)v流行のオシャレを楽しもう!」との記載がある。(http://www.mbok.jp/item/item_128833377.html)
(11)「商品専門検索エンジン ユアガイド」のウェブサイトにおいて、「EVOLUTION【エボリューション】ZIPベスト」の見出しの下に「お兄系,渋原系にオススメ!!! ジップアップのベストで合わせやすさや使いやすさの幅が広い、あわせ上手なアイテム♪」 との記載がある。(http://shopping.yourguide.co.jp/c_fashion/item-9911047_3)
(12)「MNSオークション」のウェブサイトにおいて、「雑誌掲載中!!【シブハラ系】セクシーなタイト長袖Vネック☆Royal」の見出しの下に「☆ラインストーンと金ラメのメッセージロゴでゴージャス感をアピール!!シンプルな金ラメバックプリントも程よいアクセント☆」との記載がある。(http://auction.jp.msn.com/pitem/92056762)
(13)「オークション&ショッピングのビッダーズ」のウェブサイトにおいて、「【シブハラ系】タイトシルエットテレコタンクトップ入荷!!(メタルプリント)」の見出しの下に「☆すっきり細身のお兄系必須アイテム☆ゴールドのパイピングがアクセント!☆メタルプリントでワイルドさをアピール!」との記載がある。(http://www.bidders.co.jp/dap/sv/nor1?id=90070613&p=y#body)
(14)「Yahoo!ショッピング」のウェブサイトにおいて、「【シブハラ系】タイトプリントVネックT!!☆ヨーロピアンティスト」の見出しの下に「すっきり細身のモード必須アイテム☆☆金ラメプリントでロックティストをアピール!」との記載がある。(http://store.shopping.yahoo.co.jp/bestfriendemi/f143.html)
(15)「株式会社テッツプロダクト」のウェブサイトにおいて、「【取り扱いブランド】」の見出しの下に「シブハラ系「icom」、アメカジ系「EXHIBITIONIST」、綺麗目系「1chica8chica」のメーカーオリジナルブランドからセレクトしたトータルコーディネイトができるショップ展開。」との記載がある。(http://g-w.st/pc/orderhistory.php?o=692349&brm_id=533)
(16)「オークション&ショッピングのビッダーズ」のウェブサイトにおいて、「シブハラ系ゴージャスベルト★スタッズ&ストーンレザーベルト」の見出しの下に「フラワー柄に型押しされたベルトに、フェイクターコとスタッズをちりばめたゴージャスなベルト。存在感のあるデザインは、シブハラ系スタイルと相性抜群」との記載がある。(http://www.bidders.co.jp/item/90102176)
(17)「楽天市場 有限会社BIN−1」のウェブサイトにおいて、「シブハラ系で大人気のBOREDOM」の見出しの下に「今や、メンズエッグ等FASHON誌にも度々登場の人気急上昇BRAND!。流麗なカーブを描くように跳ね上がったトゥ。アルフレッドバニスター・5351等が好きな方には絶対!お勧め!」との記載がある。(http://item.rakuten.co.jp/bin-1/10000983/)
(18)「楽天オークション」のウェブサイトにおいて「こちらはシルバーカラーのフェイクファーが付いた指切デザインのハンドウォーマーです。袖口からちらっと見えるととてもお洒落です。テーラードジャケットやPコーチ、ショート丈トレンチコートなどと相性抜群^^穴あきの手袋はシブハラ系に人気のアイテムですので1つ持っているととても重宝します!」との記載がある。(http://auction.item.rakuten.co.jp/10035077/a/10014630/)
(19)「楽天市場 株式会社ビック」のウェブサイトにおいて、「ラメプリント入りフォトプリントTシャツ」の見出しの下に「オニイ系からシブハラまで、この夏これでいける!Tシャツも絶対欲しい」との記載がある。(http://item.rakuten.co.jp/vicone/10000391/)
(20)「オークション&ショッピングのビッダーズ 」のウェブサイトにおいて、「シブハラ人気ブランド【LOWBOX PREMIUM】スカル箔プリントオールインワン」の見出しの下に「シブハラ売れ筋LOWBOXつなぎの新化バージョンが登場!!細部のディティールにこだわっています。」との記載がある。(http://www.bidders.co.jp/dap/sv/nor1?id=93539286&p=y#body)
第4 請求人は、前記第3の証拠調べ通知に対し、何ら意見を述べていない。
第5 当審の判断
本願商標は、前記第1のとおり、「渋原」の文字とその下段に小さく「シブハラ」の片仮名文字をゴシック体で表してなるところ、前記第3の証拠調べ通知によって示したとおり、「渋原」及び「シブハラ」の文字は、「東京都の渋谷駅及び原宿駅周辺地域から発信されるファッションスタイル」等の意味を有する語として、被服等のファッション関係の商品の需要者の間においては、商品の品質(ファッションスタイル)を表示するものとして採択・使用され、取引等に資されている実情が認められるものである。
してみれば、本願商標を指定商品中、「被服,バンド,ベルト,履物」等のファッション関係の商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「東京都の渋谷駅及び原宿駅周辺地域から発信されるファッションスタイル」であること、すなわち、商品の品質(ファッションスタイル)を表示したものと理解するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識し得ないものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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