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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第11号「「創」文字の類似性判断」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2006−21309(T2006−21309/J1)|請求不成立)

審判番号
不服2006−21309(T2006−21309/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「日本酒,薬味酒(但し、虎骨酒を除く)」
争点(論点)
「創」文字の類似性判断
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2006−21309(T2006−21309/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「日本酒,薬味酒(但し、虎骨酒を除く)」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「「創」文字の類似性判断」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、「創」の漢字を標準文字で表してなり、第33類「日本酒」を指定商品として、平成17年10月31日に登録出願されたものである。

第2 引用商標

原審において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録商標は、以下の1及び2のとおりであり、登録されたとき商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した商標は、3のとおりである。

1 登録第4272316号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲1のとおりであり、平成9年6月17日登録出願、第33類「日本酒,薬味酒(但し、虎骨酒を除く)」を指定商品として、同11年5月14日に設定登録されたものであり、当該商標権は現に有効に存続するものである。

2 登録第4894048号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲2のとおりであり、平成16年12月13日登録出願、第33類「日本酒」を指定商品として、同17年9月9日に設定登録されたものである。

3 商願2005−93474号(登録第5116383号商標(以下「引用商標3」という。))は、別掲3のとおりであり、平成17年10月6日登録出願、第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」を指定商品として、同20年3月7日に設定登録されたものである。

第3 当審の判断

1 本願商標と引用商標3について

(1)本願商標

本願商標は、前記第1のとおり、「創」の漢字よりなるところ、この漢字が「ソウ」と称呼されることは「創立」「創造」等の熟語の用例からしても容易に理解し得るところであり、「はじめる」「つくる」等の字義を有するものである。

(2)引用商標3

引用商標3は、別掲3の構成のとおりの色彩を施した構成よりなるところ、その構成は、水色の楕円を肉太に帯状に描き、その上部には「酒卸ユニオンSOU」の文字を書し、同じくその下部には「Sake Oroshi Union」の欧文字を表し、楕円の枠内には極めて大きな文字で橙色を施した「創」の漢字を配してなるものである。そして、該「創」の漢字は、本願商標と同じ「創」であり、「はじめる」「つくる」等の字義を有し、その称呼は「ソウ」であることは、その構成中の「SOU」の表示からしても明らかである。

2 本願商標と引用商標3の称呼及び指定商品について

本願商標と引用商標3の称呼ついて比較すると、本願商標と引用商標3は、前記1のとおりであるから、「ソウ」の称呼を同じくするものである。

また、本願商標と引用商標3の指定商品は、前記第1及び前記第2 3のとおりであるから、同一又は類似の商品である。

3 本願商標と引用商標3の外観及び観念について

本願商標と引用商標3は、前記第1と別掲3のとおりであるところ、引用商標3が、色彩を施した図形と多くの文字とを結合した構成よりなるものであって、かつ、「酒卸ユニオンSOU/Sake Oroshi Union」の文字より「酒卸」の「連合(同盟)」程の意味合いを看取させるものであり、これに本願商標と同じ「創」の名称が付けられたものと需要者に把握・認識させるものである。

そして、需要者に把握・認識させる「創」の漢字は、極めて大きな文字でで橙色を施して書してなること及び本願商標と同じ「創」であることから、本願商標と引用商標3は、外観上極めて近似したものと認められる。

また、観念上も、前記のとおり、引用商標3が需要者に把握・認識させる「創」の漢字が、本願商標と同じ「創」であり、「創」の漢字は、「はじめる」「つくる」等の字義を有するから、本願商標と引用商標3は、観念において類似するものと認められる。

4 まとめ

(1)本願商標と引用商標3は、称呼を同じくすること、外観上極めて近似したものであること、及び観念において類似することから、全体として類似する商標であると認められる。そして、本願商標の指定商品である「日本酒」の取引者、需要者には、一般の消費者も含まれるから、取引をするに際し商標に払われる注意力が特に高いものということができず、本願商標と引用商標3が同一又は類似の指定商品に使用された場合には、その取引者、需要者において商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがある類似の商標といえるものである。

また、指定商品についても、本願商標の指定商品と引用商標3の指定商品とは、同一又は類似するものである。

(2)したがって、本願商標と引用商標3は、類似の商標であり、かつ、両商標の指定商品も同一又は類似の商品であるから、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。

5 本願商標と引用商標1及び引用商標2について

引用商標1の「荘」の漢字は、「別荘」「荘園」等の熟語からしても「ソウ」と称呼されるとみるのが相当であり、「おごそか」の字義を有するものである。また、引用商標2の「想」の漢字は、筆書き風でやや見づらいが「そう」の振り仮名も右上に付されており、かつ「感想」「想像」等の熟語からしても容易に「ソウ」と称呼し得るものであり、「おもう」等の字義を有するものである。してみると、両商標を称呼のみについて比較すると共に「ソウ」の称呼を生ずるものである。しかしながら、外観上は、前記のとおり共に区別し得る差異を有するものであり、かつ、観念においても前記のとおりであるからなんら紛れるおそれはないものである、等を総合してみると、本願商標と引用商標1及び引用商標2とは、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認められないと判断するのが相当である。

してみれば、本願商標と引用商標1及び引用商標2は、その外観、称呼、観念を総合的に考察した場合、称呼が共通することのみをもって類似する商標とすることはできず、互いに紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

6 請求人の主張について

請求人は、本願商標と引用商標1、引用商標2、及び引用商標3が称呼上類似するとしても、外観、観念において顕著な差異を有するから全体として非類似の商標である旨、登録例を挙げて縷々主張している。

しかしながら、本願商標と引用商標3は、前記のとおり、「創」の漢字を同じくしているから外観上の差異はそれほど顕著とはいえないこと、称呼を同一にすること、観念において類似することから、これを同一又は類似の商品に使用すれば、商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがある類似の商標といえるものである。

そうとすると、本願商標と引用商標3については、請求人の主張する外観、観念において顕著な差異を有するから全体として非類似の商標である旨の主張は採用の限りでない。

7 結論

以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原審の判断は妥当であるから、原査定を取消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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