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Trademark Appeal Case

不使用取消:使用権者と同一性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2007−300630(T2007−300630/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第1849494号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)の構成よりなり、昭和58年1月10日に登録出願、第4類「化粧品(薬剤に属するものを除く)その他本類に属する商品」を指定商品として同61年3月26日に設定登録され、その後、平成8年8月29日及び同18年3月7日に商標権の存続期間の更新登録がされ、また、指定商品については、同18年8月30日に指定商品の書換登録があった結果、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」及び第30類「食品香料(精油のものを除く。)」となっているものである。

なお、本件審判の請求の登録は、平成19年6月1日になされている。

第2 請求人の主張

請求人は、本件商標の指定商品中、第3類「せっけん類,化粧品,香料類」及び第30類「食品香料(精油のものを除く。)」について登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁の理由を要旨以下のように述べ、甲第1号証ないし甲第25号証(枝番号を含む。)を提出している。

1 請求の理由

本件商標の指定商品中、第3類「せっけん類,化粧品,香料類」及び第30類「食品香料(精油のものを除く。)」について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても使用されていない。

したがって、第3類「せっけん類,化粧品,香料類」及び第30類「食品香料(精油のものを除く。)」について、商標法第50条第1項の規定により、その登録は取消されるべきである。

2 第1弁駁

(1)乙第3号証及び乙第4号証について

被請求人は、乙第3号証について、「本件商標の専用使用権者(専用使用権の設定登録前は通常使用権者)であるフットワークインターナショナル株式会社(以下「フットワークインターナショナル」という。)が、2004年(平成16年)6月22日に発行した通信販売カタログの抜粋カラーコピーである。」と説明している。

専用使用権の効力発生要件は設定登録であるところ、本件商標の登録原簿(乙第2号証)によると、「フットワークインターナショナル」が、本件商標の専用使用権者であったのは、平成3年12月2日から同8年3月26日までの期間及び平成16年11月8日から同18年3月26日までの期間に限られる。

一方、乙第3号証の発行日は平成16年6月22日である。

また、被請求人は、乙第3号証が発行された後の動向を明らかにしておらず、乙第5号証及び乙第6号証の受注リスト及び受注詳細照会データによって、平成16年6月26日から同年7月28日までの約1ヶ月間の商品の受注を示すのみである。

したがって、当該カタログは、専用使用権者による使用を証明していない。

また、被請求人は、「フットワークインターナショナル」が、乙第3号証の発行時に、本件商標の通常使用権者であったことの立証を行っていない。 本件商標に関し、特許庁が平成16年10月25日付で専用使用権登録の申請書を受け付けていることからすれば、同日以降については、「フットワークインターナショナル」に対し、商標権者による使用許諾があったとの類推ができる。

しかしながら、それ以外の期間については、「フットワークインターナショナル」に対し、商標権者による使用許諾があったとの類推はできない。

したがって、乙第3号証は、通常使用権者による使用も証明してない。

さらに、乙第3号証及び乙第4号証は、本件商標権に係る指定商品を掲載したカタログの表紙、内部、裏表紙の写しとして提出されているが、請求人にはこれら写しが、一冊の発行物の写しであるか否かを確認する術がない。

ついては、請求人は、この点を確認するために、被請求人に現物の提出を求める。

(2)社会通念上同一と認められる商標について

被請求人は、「乙第3号証及び乙第4号証の表紙に『Footwork』の文字が明瞭に記載されている。」と主張する。

被請求人は、また、本件商標と乙第3号証及び乙第4号証の表紙に記載された別掲(2)の構成よりなる商標(以下「使用商標」という。)との差異に関し、「外観において若干の差異を有しているが、この使用態様は明らかに本件商標と同じ『フットマーク』の称呼(観念)を生ずるものであり、この程度の差異は社会通念上同一と解されてしかるべきである。」と主張する。

そこで、本件商標と使用商標とを比較するに、本件商標は、別掲(1)のとおり、「FOOT」と「WORK」の間に間隔があり、2語の英語よりなることが明らかである。

そして、「FOOT WORK」の英語は、各々が独立して有する語より、「足を用いた作業」、「足を用いた労働」、「足による成果」といった観念を有する(甲第1号証(1)及び(2))。

一方、使用商標は、別掲(2)のとおり、「Foot」と「work」の間にスペースを設けずに1語の英語として表示されていることより、特にスポーツの分野で用いる「足さばき」といった独自の観念を有する(甲第1号証(3))。

したがって、本件商標と使用商標とは、観念の差異を有する。

「社会通念上同一と認められる商標」の範囲について、商標法第50条規定の取消審判の趣旨及び同条第1項かっこ書きの例示より考察すると、「社会通念上同一と認められる商標」の範囲をかかる観念上の差異が生じる範囲にまで広げることは妥当でないこと明らかである。

したがって、乙第3号証及び乙第4号証は、本件商標の使用を証明していない。

(3)乙第5号証ないし乙第20号証について

被請求人は、乙第5号証ないし乙第20号証を、乙第3号証及び乙第4号証のカタログ掲載商品の受注リスト及び受注詳細照会データを示すものであるとし、乙第5号証ないし、乙第20号証に示す商品コードと乙第3号証及び乙第4号証のカタログの商品コードとが一致すると説明している。

しかし、上記(2)で述べたとおり、乙第3号証及び乙第4号証は、商標権者等が、請求に係る指定商品に、本件商標を使用していることを証明してない。

したがって、仮に、この受注リスト及び受注詳細紹介データが、乙第3号証及び乙第4号証のカタログ掲載商品に対応するものであったとしても、乙第5号証ないし乙第20号証は、本件登録商標の使用を証明していない。

(4)乙第21号証について

被請求人は、乙第21号証は、「顧客の注文に応じてカタログ掲載の商品を発送する際に使用する梱包袋の写真」であるとし、証拠の撮影日時、撮影者及び撮影場所を説明している。

しかしながら、乙第21号証と請求に係る指定商品の使用との関係は全く不明である。

したがって、乙第21号証は、本件登録商標の使用を証明していない。

(5)乙第22号証について

被請求人は、乙第22号証は、顧客の注文に応じてカタログ掲載の商品を発送する際に使用する梱包袋箱の写真」であるとし、証拠の撮影日時、撮影者及び撮影場所を説明している。

しかしながら、乙第22号証と請求に係る指定商品の使用との関係は全く不明である。

したがって、乙第22号証は、本件登録商標の使用を証明していない。

(6)まとめ

上記(1)ないし(5)で述べたとおり、被請求人の提出する各証拠は、いずれも、商標権者等による本件商標の使用を証明していないので、弁駁の趣旨のとおりの審決を求める次第である。

2 第2弁駁

(1)被請求人は、本件商標の観念と使用商標の観念とが同一である旨主張している。

しかしながら、本件商標は、様々な意味合いに用いられる造語であるのに対して、使用商標は、「《球技・ボクシング・踊りなどの》足さばき,足わざ,フットワーク;《新聞記者の》足による取材;策略,操作」の意味を有する語であり、一般的な辞書類にも記載されている(甲第2号証ないし甲第19号証)。

したがって、本件商標の観念と使用商標の観念は、相違している。

(2)商標権者らは、本件商標を使用することなく、使用商標のみを使用している。

また、本件商標の使用証拠として提出された通販カタログをみるに、2007年夏から同年冬にかけて配布されたもの(甲第22号証ないし甲第25号証)をみる限り、本件商標のみならず使用商標も使用していない。

第3 被請求人の答弁

被請求人は、答弁において結論同旨の審決を求め、答弁書、回答書及び上申書において、その理由を要旨次のとおり述べるとともに、証拠方法として乙第1号証ないし乙第30号証を提出している。

1 答弁書

(1)本件商標は、専用使用権者が、「せっけん類」「化粧品」について、本件審判の予告登録の日前3年以内に、継続して、日本国内において使用しており、商標法第50条第1項の規定により、取り消されるべきものではない。

(2)専用使用権者及び通常使用権者について

本件商標には、専用使用権及び当該専用使用権に対する通常使用権が設定登録されている(乙第2号証(商標登録原簿写し))。

専用使用権者(専用使用権の設定登録前は通常使用権者)である「フットワークインターナシナルョナル」は、食料品、雑貨の卸売を主たる業務とする企業であり、主たる業務とは別に食料品、日用品等の通信販売業務も行っている。

本件商標に関しては、「フットワークインターナシナルョナル」が、指定商品「せっけん類」「化粧品」について使用しているものである。

(3)乙第3号証及び乙第4号証について

乙第3号証及び乙第4号証は、専用使用権者(専用使用権の設定登録前は通常使用権者)である「フットワークインターナシナルョナル」が発行している通信販売用カタログ「THE NEXT ONE」(2004年6月22日発行)及び「THE NEXT ONE Comfort」(2005年4月26日発行)の抜粋カラーコピーである。

乙第3号証及び乙第4号証に掲載されている商品は、時計、鞄、カジュアルシューズ、サングラス、アウトドア用品、空気循環器、ネックレス、キーホルダー等々と多岐にわたっているが、この中には、本件審判の請求に係る商品「せっけん類」 「化粧品」も含まれている。

また、乙第3号証及び乙第4号証のカタログ表紙には「Foot work」の文字が明瞭に記載されている。

このカタログ表紙の「Foot work」 の文字は、頭音の「F」以外の文字が小文字になっている点において、商標公報の文字とは外観において若干の差異を有しているが、この使用態様からは明らかに本件商標と同じ「フットワーク」の称呼(観念)が生ずるものであり、この程度の差異は社会通念上同一の商標と解されてしかるべきである。

(4)乙第5号証ないし乙第20号証について

乙第5号証は、乙第3号証及び乙第4号証のカタログ掲載の「せっけん類」「化粧品」に対して、実際に注文があったことを示す「受注リスト」である。

また、乙第6号証ないし乙第20号証は、受注リストに記載された個々の取引の詳細を示す「受注詳細照会データ」である。

なお、乙第6号証ないし乙第20号証には、顧客の氏名、住所、電話番号、生年月日等も記載されているところ、個人情報保護法との関係でデータの一部は黒塗りにしてある。

しかしながら、データの一部が黒塗りとなっていても、受注日と顧客番号を照合することによって、受注データと受注詳細照会データが一致していることを確認できる。

例えば、乙第6号証のデータは、取引日が2004年6月26日であり、顧客番号が9705000915であることから、乙第5号証の受注データの一段目の取引と一致している。

また、受注リストや受注詳細照会データに記載された商品コード「#Z5406」、「NEO140」、「NEO141」及び「NEO142」は、乙第3号証及び乙第4号証のカタログに記載された商品コードと一致しており、取引された商品が、カタログ掲載の「ハニーソープ(#Z5406)」 、「トリートメントクリーム(NEO140)」、 「ファーミングエッセンス(NEO141)」 及び「シャンプートリートメントセット(NEO142)」であることを示している。

そして、これらの商品が、商品及び役務区分の第3類の「せっけん類」 「化粧品」に属することは明確である。

また、乙第5号証(受注リスト)及び乙第6号証ないし乙第20号証(受注詳細照会データ)に記載されている取引日(2004年6月28日ないし2005年6月2日)は、本件審判の予告登録日前3年以内である。

(5)乙第21号証及び乙第22号証について

乙第21号証は、顧客の注文に応じてカタログ掲載の商品を発送する際に使用する梱包袋であり、乙第22号証は、顧客の注文に応じてカタログ掲載の商品を発送する際に使用する梱包箱の写真である。

乙第21号証に写っている梱包袋の表面及び乙第22号証に写っている梱包箱の表面にも大きく明瞭に「Footwork」の文字が印刷されている。

このことは、発送される商品が「Footwork(フットワーク)」ブランドの商品として取り扱われていることを示している。

なお、乙第21号証及び乙第22号証の写真撮影に関する事項は以下のとおりである。

○撮影日時 平成19年8月14日

○撮影者 フットワークインターナショナル株式会社

管理本部 三川 祐紀人

○撮影場所 フットワークインターナショナル株式会社 商談室

(6)まとめ

以上、乙第3号証ないし乙第22号証に照らし判断すれば、本件商標が指定商品「せっけん類」「化粧品」に、過去3年以内で本件審判の予告登録日前に専用使用権者(専用使用権の設定登録前は通常使用権者)によって使用されていた事実は証明されるものである。

よって、答弁の趣旨に記載したとおりの審決を求める次第である。

2 審尋に対する回答書及び上申書の要点

(1)追加の証拠として、乙第23号証ないし乙第30号証を提出する。

(2)せっけん類や化粧品の取引業者及び消費者が、「FOOT WORK」の語から生ずる観念と「Footwork」の語から生ずる観念とが別であると認識するとは考えられない。

(3)請求人は、専用使用権者による使用を証明していない旨述べている。

しかしながら、通常、通販事業は単発的に或いは断続的に1ヶ月間のみ行われるといった事業ではなく、配送業者とも提携しつつ継続して行われるものである。

したがって、例え、乙第3号証のカタログの発行日が専用使用権の設定登録日前であっても、乙第4号証のカタログの発行日が専用使用権の設定登録後の2005年(平成17年)4月26日であること、また、以前(平成3年ないし同8年)にも、フットワークインターナショナルに専用使用権が設定されていたことからすれば、乙第3号証のカタログの発行の際には、フットワークインターナショナルが通常使用権者であったことは容易に理解できるものである。

第4 審尋

1 乙第3号証(カタログ写し)及び乙第4号証(カタログ写し)について、当該カタログ写しの表紙、内部のページ及び裏表紙が同一のカタログからコピーしたものであることを確認したいので、当該カタログ写しの原本を提出されたい。

もし、当該カタログ原本を提出することができないのであれば、当該カタログ原本の全ページをカラーコピーした書面を提出されたい。

また、当該カタログ原本が、何部製造され、いつ、誰に対して配布されたのか回答されたい。

そして、当該カタログ原本が、何部製造され、いつ、誰に対して配布されたのかを確認できる書面を提出されたい。

2 当該カタログ写しに掲載された商品を発注者に発送する際に、乙第21号証(商品の梱包用袋)及び乙第22号証(商品の梱包用箱)が使用されたことを確認したいので、当該カタログ写しに掲載された商品中「NEO140」、「NEO141」及び「NEO142」を発注者に発送する際に、乙第21号証及び乙第22号証が使用されたことを確認できる書面を提出されたい。

第5 当審の判断

1 専用使用権者について

乙第2号証は、本件商標の商標登録原簿の写しであるところ、当該商標登録原簿写しの乙区、順位番号(付記)2番には、「【専用使用権の設定】」「兵庫県神戸市中央区御幸通2丁目2番14号 フットワークインターナショナル株式会社」、「地域 日本全国」、「期間 本商標権の存続期間満了迄(平成18年03月26日まで)」、「内容 指定商品 全指定商品」、及び「登録年月日 平成16年11月8日」と記載されている。

してみれば、「フットワークインターナショナル」は、平成16年11月8日より、同18年3月26日まで、地域 日本全国、内容 指定商品 全指定商品についての、本件商標の専用使用権者であったことを認めることができる。

2 使用商標の使用について

(1)乙第24号証について

乙第24号証は、商品カタログの写しと認められるところ、1頁目右側には、「2005年4月26日発行/発行所:フットワークインターナショナル株式会社」「神戸市中央区御幸通2−2−14」の文字が表示されている。

また、同号証2頁目上部には、「THE NEXT ONE Comfort vol.2」の文字が表示され、同頁左下には、使用商標が表示されている。

さらに、同号証8頁目には、「Nonoka」及び「treament

cream」の文字が付された容器の写真とともに、「野々香トリートメントクリーム」及び「NEO140 13,440円」の文字が表示されている。

(2)乙第16号証について

乙第16号証は、受注詳細照会データの写しと認められるところ、1頁目及び2頁目の右上欄外には、「7/08/03」と表示されている。

また、1頁目及び2頁目の左上には、「取引先 5/05/01」「顧客No. 9702000588」と表示されている。

さらに、2頁目の左中央には、「01 NEO140」 「野々香トリートメントクリーム」「数量 2」と表示されている。

(3)以上の事実を総合的に判断すれば、「フットワークインターナショナル」が、2005年4月26日に、「THE NEXT ONE Comfort vol.2」と題する商品カタログを発行したこと、また、当該商品カタログには、使用商標及び商品「トリートメントクリーム」(「NEO140」 「野々香トリートメントクリーム」)が掲載されていたことが認められる。

そして、当該「トリートメントクリーム」は、2005年5月1日に、「顧客No.9702000588」から、2個の受注を受けたと推認することができる。

(4)本件商標と使用商標の社会通念上の同一性について

登録商標は、商取引の実際においては、例えば、書体を変更したり、他の文字等を付記する等その表示態様について少なからぬ変更が加えられて使用されることがむしろ通常であるから、その変更により外観が必ずしも登録商標と酷似するとはいえない商標であっても、それが登録商標の表示態様において基本をなす部分を変更するものでなく、当該登録商標が有する独自の識別性に影響を与えない限度にとどまるものであるときは、その商標の使用をもって「登録商標の使用」とみるべきである。

これを本件についてみると、本件商標は、別掲(1)のとおり、「FOOT WORK」の欧文字を横書きしてなるものであって、「フットワーク」の称呼を生ずるものである。

一方、使用商標は、別掲(2)のとおり、青色を背景として「Footwork」の欧文字を白抜きで横書きしてなるものであって、「フットワーク」の称呼を生ずるものである。

つぎに、本件商標と使用商標の外観についてみるに、本件商標と使用商標は、アルファベットの配列を全て共通にするものである。一方において、本件商標は全ての文字が大文字よりなるに対して、使用商標は「F」の大文字と「ootwork」の小文字よりなる点において、また、本件商標は「FOOT」の文字と「WORK」の文字との間に半文字程度の間隔があるのに対して、使用商標は全体が一体に書されているものである点において、さらに、本件商標は文字が黒塗りで表示されているのに対して、使用商標は文字が白抜きで表示されている点において、両商標は相違している。

しかしながら、この程度の変更は、登録商標の使用に当たって通常一般に行われるところであるから、本件商標が有する独自の識別性に影響を与えない限度にとどまるというべきである。

そして、 本件商標も使用商標も、共に「足さばき,足わざ,フットワーク」の観念を生ずるものである。

してみれば、使用商標は、本件商標と同一の称呼及び観念を生ずるものであって、外観においても同視されるものであるから、社会通念上同一といい得るものである。

請求人は、本件商標構成中の「FOOT」の文字と「WORK」の文字との間に半文字程度の間隔があることを理由として、「本件商標『FOOT WORK』は造語であって、『足を用いた作業、足を用いた労働、足による成果』等の観念を生ずるものであって『足さばき,足わざ,フットワーク』等の観念を生ずる使用商標『Footwork』とは観念が相違する。したがって、使用商標は、本件商標と社会通念上同一といい得ない。」旨主張する。

しかしながら、我が国における英語力の水準よりすれば、取引者、需要者が、「FOOT WORK」と「Footwork」の観念上の差異を直ちに認識、把握するとは到底考えられない。

そうとすれば、取引者、需要者は、「Footwork」「FOOT WORK」の何れの文字からも、一般に親しまれている「足さばき,足わざ,フットワーク」の観念を認識するというべきである。

したがって、請求人の主張は、採用しない。

(5)以上を総合勘案すると、本件商標の専用使用権者は、本件審判請求の登録前3年以内に、日本国内において、請求に係る指定商品中、第3類「化粧品」に属する「トリートメントクリーム」に、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたものというべきである。

したがって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定により、その登録を取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する

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