Trademark Appeal Case
数字結合商標の要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2007−12115(T2007−12115/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「SCREEN3」の文字を横書きしてなり、第9類「携帯電話機,その他の電気通信機械器具,ニュース・スポーツ・娯楽情報・天気予報にアクセスするためのマルチメディア用ソフトウェア,その他の電子応用機械器具及びその部品,配電又は制御用の機械器具,電池,電線及びケーブル」を指定商品とし、平成17年9月12日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、別掲に表示するとおりの構成からなる、第9類「画像処理用コンピュータ及びその周辺機器」を指定商品として、商標法第3条第2項の適用を受けて、平成6年10月31日に設定登録された登録第2697989号商標(以下「引用商標」という。)と同一又は類似の商標であって同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)引用商標について
引用商標は、別掲に表示するとおり、ありふれた黒塗りの輪郭内に「SCREEN」の文字を白抜きしてなるものであるところ、引用商標は、使用をされた結果、その指定商品の分野の取引者、需要者の間に、引用商標の商標権者(京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天神北町1番地−1に所在の「大日本スクリ―ン製造株式会社」)の業務に係る「画像処理用コンピュータ及びその周辺機器」を表示するためのものとして広く知られるに至った商標として、登録されたものということができる。
したがって、引用商標は、その構成中の該文字部分に相応して、「スクリーン」の称呼を生ずるものである。
(2)本願商標について
本願商標は、前記1のとおり、「SCREEN3」の文字を横書きしてなるところ、構成中の「SCREEN」と「3」とは、欧文字と数字という異種文字であり、かつ、これらが結合して特定の意味合いを生ずるものとはいえず、常に一体不可分のものとして見るべき特段の事情も見いだせないものである。また、その構成中の「3」の数字は、一般に自己の生産若しくは販売に係る商品の型式、規格等を表示するための記号、符号として商取引上類型的に使用されているのが実情であって、本願の指定商品を取り扱うこの種業界においても例外でなく、本願商標の係る構成において「3」の数字部分が、これら使途に用いられる記号、符号と認識し把握されるに止まり、前半の「SCREEN」の文字部分に着目し、これを取引指標として取引にあたることも少なくないものとみるのが相当である。
したがって、本願商標は、その構成文字全体に相応して「スクリーンスリー」又は「スクリーンサン」の一連の称呼が生ずる他に、「SCREEN」の文字部分に相応して、単に「スクリーン」の称呼をも生ずるものである。
(3)本願商標及び引用商標との類否について
本願商標及び引用商標とは、「スクリーン」の称呼を共通にする称呼上類似の商標である。
してみれば、本願商標及び引用商標とは、外観における相違を考慮するとしても、その称呼において共通していることから、商標がその外観、称呼及び観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶及び連想等を総合して全体的に考察すると、本願商標及び引用商標は類似しているということができる。
また、本願の指定商品中「電子応用機械器具及びその部品」は、引用商標にかかる指定商品「画像処理用コンピュータ及びその周辺機器」を含むものである。
(4)請求人の主張
請求人は、本願商標が外観上一体性があって淀みなく一連に称呼でき、本願商標を構成する文字の結合は強いものであるとともに、本願商標が一体的な商標として使用されていることから、本願商標は一体不可分の商標であり分離して類否判断をする理由がない旨主張している。
しかしながら、本願の指定商品を取り扱う業界において、アラビア数字が、商品の型式、規格等を表すための記号・符号の表示として、取引上普通に用いられている状況が認められることは、前記認定のとおりであり、これを覆すに足りる証左も見受けられないものである。
また、請求人は、引用商標が商標法第3条第2項の適用を受けた商標であり、自他商品等識別力のない「SCREEN」の文字部分と他の商標とを類似判断するのは適当ではない旨主張している。
確かに、引用商標は、前記1のとおり、使用をされた結果、その指定商品の分野の取引者、需要者の間に、引用商標の商標権者の業務に係る「画像処理用コンピュータ及びその周辺機器」を表示するためのものとして広く知られるに至った商標として、登録されたものということができる。
しかしながら、商標中の要部を構成する文字等の部分が、それ自体は自他商品の識別力を有しないものであっても、使用により識別力を有するに至った場合は、その文字等から生ずる称呼をもって取引きに供されることとなるから、その文字等から生ずる称呼を生ずるものというべきである(特許庁商標課編「商標審査基準」、「第3 第4条第1項及び第3項(不登録事由)」中、「九 第4条第1項第11号(先願に係る他人の登録商標)」中、「6.(3)」参照)。
そのため、引用商標は、使用の結果、自他商品識別力を獲得して登録されたことから、その構成中の該文字部分に相応して、「スクリーン」の称呼を生ずるものである。
更に、請求人は、引用商標が、「SCREEN」の文字と他の文字が付加された商標とは、並在して登録されている事例を挙げて、本願商標も引用商標とは非類似である旨主張しているが、請求人が挙げる過去の併存している登録例は、対比する商標の構成態様等において本願とは異なるものであるばかりでなく、商標の類否の判断は、当該出願に係る商標と他人の登録商標との対比において、個別・具体的に判断すべきものであり、過去の併存している登録例の判断に拘束されることなく検討されるべきものである。
したがって、これらの点についての請求人の主張は採用することができない。
(5)まとめ
してみれば、本願商標及び引用商標とは、「スクリーン」の称呼を共通にする、類似する商標というべきであり、かつ、その指定商品も同一又は類似するものであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。