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Trademark Appeal Case

欧文字商標の称呼判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2008−11595(T2008−11595/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「RASIR」の欧文字を標準文字で表してなり、第1類「セメント・モルタル・メーソンリーセメント・コンクリート又はその他の水和可能なセメント状組成物の1つ又はそれ以上の物性を改質するために用いる化学添加剤及び化学混和剤,その他の化学品」を指定商品として、2006年11月30日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成19年5月23日に登録出願され、その後、原審における同年12月28日付け提出の手続補正書により、第1類「セメント・モルタル・メーソンリーセメント・コンクリート又はその他の水和可能なセメント状組成物の1つ又はそれ以上の物性を改質するために用いる化学添加剤及び化学混和剤」に補正されたものである。

2 引用商標

原査定は、本願の拒絶の理由に下記の登録商標を引用し、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当する旨認定、判断をして、本願を拒絶した。

(1)登録第1750510号商標は、「ラサ」の片仮名文字を横書きしてなるものであり、昭和50年3月28日に登録出願、旧第1類「化学品(他の類に属するものを除く)薬剤、医療補助品」を指定商品として、同60年3月25日に設定登録され、その後2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、同17年5月18日に、指定商品を第1類、第2類、第3類、第4類、第5類、第8類、第9類、第10類、第16類、第19類、第21類及び第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。

(2)登録第1858603号商標は、「RASA」の欧文字を横書きしてなるものであり、昭和58年7月20日に登録出願、旧第1類「化学品(他の類に属するものを除く)薬剤、医療補助品」を指定商品として、同61年4月23日に設定登録され、その後2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、同18年4月5日に、指定商品を第1類、第2類、第3類、第4類、第5類、第8類、第9類、第10類、第16類、第19類、第21類及び第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。

(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)

3 当審の判断

本願商標は、上記1のとおり、「RASIR」の欧文字を標準文字で書してなるところ、該構成文字は、同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔で外観上まとまりよく一体的に表されており、観念においては、特定の意味合いを有しない一種の造語からなるものと認められる。

ところで、このような特定の意味合いを有しない欧文字にあっては、これに接する取引者、需要者は、我が国で最も親しまれている外国語である英語読み又はローマ字式の読み方をもって、商品の取引に当たる場合が一般的であるといい得るところ、例えば、ローマ字式の読み方(昭和29年内閣告示第1号第1表参照(http://www.bunka.go.jp/kokugo/main.asp?fl=list&id=1000003935&clc=1000000068))では、「RA」の文字部分は「ラ」と、「SI」を「シ」と発音されること、語尾の「R」の文字部分は例えば、英語「water」「door」が「ウォーター」「ドアー」のように長音を表していることからすれば、本願商標は、その構成文字に相応して、「ラシー」の称呼を生ずるとみるのが相当である。

また、英語読みでは、本願商標は、前半の「RA」の文字部分は、英語の「ray」を「レイ」、「racer」を「レーサー」、「radar」を「レーダー」、「rain」を「レイン」、「razor」を「レーザー」と発音する例に倣って、「レイ」と発音されること、さらに、「レーサー」「レーダー」「レーザー」の英語の綴りと本願商標の構成文字はいずれも5文字からなり、語頭の2文字「RA」と語尾の「R」の3文字が同一の綴りであることもあいまって、本願商標は、その構成文字に相応して、「レーサー」又は「レイサー」の称呼をも生ずるとみるのが相当である。

一方、引用商標は、上記2のとおり、「ラサ」の片仮名文字もしくは「RASA」の欧文字を横書きしてなるものであるから、該構成文字に相応して、「ラサ」の称呼を生ずるものと認められる。

してみると、本願商標と引用商標より生ずる上記称呼は明らかに調音方法を異にするものであるから、本願商標と引用商標が称呼上類似するものということはできない。

また、本願商標と引用商標は、上記1及び2の構成よりみて、外観においては明らかに区別し得るものであり、さらに、観念においては比較することができないものである。

そうすると、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点より見ても、非類似の商標と判断するのが相当である。

したがって、本願商標と引用商標とが称呼上類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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